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【今週の重賞】[オークスほか] 絶対女王リバティアイランド 二冠に向けて視界は良好

【今週の注目重賞】
■オークス 5月21日(日)、東京競馬場で第84回・オークス(3歳牝馬、GI、定量、芝2400m)が行われる。

リバティアイランド(牝3、栗東・中内田)は、阪神JFと桜花賞を勝利した現3歳世代の絶対女王。前走の桜花賞では誰もが届かないと思った中、大外一気の末脚で他馬を飲み込む圧巻の走り。圧倒的1番人気に応え、見事桜の女王に輝いた。1週前追い切りは栗東ウッドで単走。次の舞台へ向け、馬なりでゆったりと走らせた。それでも直線では軽快に脚を伸ばして5F71秒9-1F11秒9でまとめており、前走の疲労は感じられない。クラシック二冠に向けて視界は良好だ。ここは絶対女王の“勝ち方”に注目したい。

コナコースト(牝3、栗東・清水久)は桜花賞2着馬。新馬戦で勝利して以降は、3戦連続の2着と惜しい競馬が続いている。若干エンジンのかかりが遅いことが災いして勝ち切れていない印象だが、スピードに乗ってからの走りは非凡そのもの。その証拠に前走の桜花賞では勝ち馬の決め手に屈してしまったものの、早め先頭から押し切りを図り、勝ち馬以外には抜かせずの2着。勝負根性も持ち合わせており、地力上位は明らかだ。今回は新馬戦から全ての手綱を握ってきた鮫島駿騎手からD.レーン騎手への乗り替わり。名手のひと押しで、シルバーコレクター返上となるか。

ペリファーニア(牝3、美浦・鹿戸)は桜花賞3着馬。1戦1勝馬の身でGIIチューリップ賞に参戦して3着に好走。さらに勢いそのままに桜花賞でも3着と健闘した。今年の桜花賞は重賞馬も多く、比較的高い出走賞金ボーダーで行われた例年以上のハイレベル戦。これらを鑑みても本馬の能力の高さが窺える。半兄に今年惜しまれつつ引退した21年JRA年度代表馬エフフォーリアを持ち、鞍上は引き続き兄の主戦でもあった横山武騎手。偉大な兄同様、クラシックを沸かせる走りを見せたいところ。

ゴールデンハインド(牝3、美浦・武市)はフローラSの勝ち馬。未勝利戦を勝利した後は勝ちあぐねていたが、前走フローラSでは果敢にハナを切るとそのまま後続を振り切って勝利。先行力と底力を見せつけた。同馬の父ゴールドシップの産駒はオークスで【1.0.1.1】と、分母は少ないものの好相性。同産駒のユーバーレーベンはフローラS3着からオークスを勝利しており、同じような臨戦過程の彼女にも好感が持てる。半分以上が前走桜花賞組の中、別路線組の筆頭として注目したい。

そのほかには、きさらぎ賞勝ち馬で、ディープインパクトのラストクロップとして注目されているライトクオンタム(牝3、栗東・武幸)、クイーンC勝ち馬のハーパー(牝3、栗東・友道)、新潟2歳SとフェアリーSを勝った重賞2勝馬キタウイング(牝3、美浦・小島)、アルテミスS勝ち馬でリバティアイランドに唯一土を付けたラヴェル(牝3、栗東・矢作)なども出走を予定している。

【そのほかの重賞】
■平安S
5月20日(土)、京都競馬場で第30回・平安S(4歳上、GIII、別定、ダ1900m)が行われる。近2年は京都競馬場の改修に伴い中京競馬場で行われていたが、今年は久しぶりに京都競馬場での開催となる。上半期の大一番、帝王賞に向けて注目の一戦だ。主な出走予定馬は、前走・名古屋大賞典で四位洋文調教師に初重賞勝利をプレゼントしたハギノアレグリアス(牡6、栗東・四位)や前走・ダイオライト記念で2着に9馬身差をつけて圧勝し、重賞初勝利を果たしたグロリアムンディ(牡5、栗東・大久保)、昨年のジャパンダートダービー覇者ノットゥルノ(牡4、栗東・音無)、レパードS勝ち馬カフジオクタゴン(牡4、栗東・矢作)など。

(Text:Kanda)

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