【フラワーC】決め手上位ペルソナリテが巻き返す

3月21日、中山競馬場でフラワーC（GIII、芝1800m）が行われる。

ペルソナリテ（牝3、美浦・相沢）は、東京の新馬戦、新潟のオープン特別と2連勝。続く新潟2歳Sで4着、阪神JFで6着と重賞で健闘を続けており牝馬では上位クラスの力は持ち合わせているはず。ゆえに前走クイーンCでの10着が案外だが、メジャーエンブレムの圧倒的な逃げを5番手で追い掛け、なし崩し的に脚を使ってしまったもの。2カ月ぶりで気持ちが前向き過ぎた部分もあっただろう。距離延長、中山へのコース替わりがどうかだが阪神JFではメンバー最速の上がりを繰り出したように、決め手は強烈。この相手関係なら大きく巻き返していい。柴田大騎手が跨った1週前追いでは終いの仕掛けに、力強く反応。前走もある程度仕上がってはいたが、更に上昇しているようだ。

ゲッカコウ（牝3、美浦・高橋博）は新馬戦勝ち、500万条件勝ちの2勝馬。3走前のオープン特別で0秒5差5着、2走前の500万特別では素質馬ジークカイザーに0秒2差の3着、そして前走は2着馬に1馬身以上つけての勝利を収めるなど中山戦で好走を続けており、今回の条件はベストと言える。切れ味ではやや見劣るが、長くいい脚が使えるのが強み。鮮やかに捲って抜け出した前走の再現を、同じ中山芝1800mで目論む。中2週とあって中間は軽めの内容消化に留まっているが脚捌きには柔軟さがあり、上積みこそ強調できないものの、この馬なりには順調だろう。

抽選対象となる1勝馬では、牡馬相手の共同通信杯5着があるファイアクリスタル（牝3、美浦・小島茂）にまず注目か。その共同通信杯では序盤で他馬に寄られる不利がありながらスッと流れに乗り、直線で渋太く伸びた。稍重馬場を苦にしなかった力強さも評価できるし、今回のメンバー構成なら上位争い可能だろう。13日の日曜追いでは年長馬を脚色圧倒で追い詰めるなど、この中間は併せ馬で鋭い動きを連発。4カ月ぶりだった前走を使われての上積みは、かなり大きそう。

ビッシュ（牝3、美浦・鹿戸）は前走、東京での新馬戦で2着馬2頭（同着）に対して5馬身差をつける大圧勝を収めた。2着馬のうち1頭は続く未勝利戦で3馬身差の快勝を収めており、レースレベルが低かったということもない。キャリア2戦目での重賞挑戦でも、互角以上の走りは可能だろう。前走時の馬体重418キロと華奢な馬だが、渋った馬場のなか楽に伸びた力強さは目を惹くものがあり、タフな中山の馬場もなんなくこなしそうだ。中間は終い重点の稽古1本のみだが、重苦しさはなくスムーズに切れていた。初戦を使われた上積みは見込めそう。

シャララ（牝3、美浦・田村）は、16年ぶりのJRA女性ジョッキー・藤田菜七子騎手の騎乗が予定されている。前走は強力牡馬相手の弥生賞で10着はやむなし、2走前の500万条件戦も12着と大敗に終わったが内枠の馬が速かったため逃げられず、自分の競馬にならなかったもの。今回も同型の出方次第だが、主導権を握るレース運びが叶えば重賞とは言え1勝馬中心のメンバー構成なだけに、粘り込む可能性は十分ありそう。藤田騎手の手綱捌きに注目。

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