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【今週の重賞】[セントウルS]飛躍の秋へ 安田記念勝ち馬ソングラインが始動

■9月11日、中京競馬場で第36回・セントウルS(GII、芝1200m)が行われる。

安田記念で悲願のGIタイトルを獲得したソングライン(牝4、美浦・林)は、秋初戦にセントウルSを選択。2走前のヴィクトリアマイルでは3コーナーで躓いた影響もあり、追い込むも5着までだったが、安田記念では好スタートから無理なく下げて中団の外を追走。直線では残り2ハロン標識あたりで瞬時に加速してゴール前でシュネルマイスターをクビ差差し切った。これまでは折り合いを欠く面が多く見られたが、前走は前に馬を置かなくても折り合うことができ、精神面での成長も見受けられた一戦だった。初の1200m戦参戦は秋の大目標BCマイルの舞台、小回りのキーンランド競馬場への対応を考慮し、ここでピリッさせておきたいという意図があってのこと。ここで好結果を出し、勇躍米遠征に臨みたい。

メイケイエール(牝4、栗東・武英)もここから始動する。前走の京王杯SCでは大外枠からのスタートとなり、道中は少し行きたがる素振りは見せたものの3コーナー付近で収まりがつき、直線で追い出されると抜群の反応を見せて先頭に立ち、そのまま優勝。こちらも折り合いに課題がある馬だが、近走は馬具の工夫や調教の工夫、厩舎および騎手が競馬を教え込んだことが実を結び、劇的に扱いやすくなっている。中京芝1200m戦での強さも折り紙付きで、高松宮記念上位馬が不在のここなら簡単には負けられない。

ジャングロ(牡3、栗東・森)は、中京2歳S-マーガレットS-NZTと3連勝し、NHKマイルCに駒を進めるも7着まで。しかし大きく出遅れて最後方からとなりながら大外から力強く伸びて0秒6差まで押し上げたレース内容で、スタートさえ五分なら勝ち負けになっていたかもしれない。中京2歳Sを2歳コースレコードで逃げ切り、マーガレットSは好位から差して快勝するなど、適性はスプリント寄りだろう。この距離に戻れば初の古馬対戦でも通用するはず。スタートを決めれば最後までいい粘りを見せてくれそうだ。

展開利が見込めるファストフォース(牡6、栗東・西村)にも注目。近走は出足が付かず、逃げられずに凡走してしまうケースが多くなっているものの、ここは他に確固たる逃げ馬が不在で、この馬がすんなりハナに立てそう。高速馬場でハナに立った際の強さは昨年のCBC賞で証明済みだ。開幕週の馬場コンディションのなか、フタ桁着順から一変があっても驚けないだろう。

ほかにも、2年前の当レースで4着に善戦しているタイセイアベニール(牡7、栗東・西村)、高松宮記念では11番人気ながらも直線で鋭く脚を伸ばし0秒3差の9着と健闘したサンライズオネスト(牡5、栗東・河内)など、魅力のある馬が多数参戦。秋の大舞台へ、好スタートを切るのはどの馬か。

(Text:Nishidate)

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