【重賞出走馬追い切り】[ジャパンC]キタサンブラック、ゴールドアクターなど

■11月27日に東京競馬場で行われるジャパンC（GI、芝2400m）へ出走を予定している各馬の最終追い切りが行われた。

キタサンブラックは1週前に速い時計の併せ馬を消化しており、これが実質の最終追い。今週は黒岩騎手（レースは武豊騎手）が跨り、栗東ウッドコースで2歳未勝利馬を相手にラストの反応を確かめる程度の内容となった。ラストまで終始馬なりだったが、ゴール前では貫禄の違いを示すようにスッと抜け出し、半馬身の先着を果たしている。1週前に掛けた負荷が奏功したようで、気合い乗りは抜群。ある程度余裕を持たせた前走時から、しっかり上積んできている印象だ。

ゴールドアクターは美浦ウッドコースで、不動の主戦・吉田隼騎手を背に古馬1000万下と最終スパーリングに臨んだ。6Fからの時計で、相手とはその時点で1秒以上の差があったが、手応え十分のまま徐々に迫ると軽く促された直線半ばでスパッとギアを切り替えキャッチアップ。脚色圧倒で半馬身抜け出し、フィニッシュを迎えている。ゴール板を過ぎても手綱を緩めずしっかり負荷を掛ける、いつものパターンも踏襲。折り合い面、そして反応してからの伸びは申し分なく、中間の調整も順調そのものだ。前走時もいい状態だったが、さらに上昇を果たしたよう。

リアルスティールは栗東坂路で単走の最終リハ。終い重点に追われ、4F54秒1-1F11秒9（馬なり）と鋭い切れ味を披露した。序盤の折り合いは抜群で、それが終いの爆発に繋がったよう。久々の前走を使った効果、そして1週前に強い負荷の稽古をこなしたことで心肺機能、精神面それぞれが万全に整った印象だ。上積みは顕著。

ディーマジェスティは美浦ウッドコースで先行2頭を目標に追われた。終始馬なりのまま直線で最内に進路を取ると、前2頭が比較的速いペースで進んだこともあり、鞍上蛯名騎手が敢えて併走状態に持ち込まず、そのまま遅れ入線で稽古を終えている。タイムは馬なりで5F68秒フラットと悪くはなかったが、反応面が良ければ体を並べて少なくとも同入には持ち込めたはず。いささか物足りなさを感じる内容で、上積みは強調しづらいところだ。

シュヴァルグランは栗東ウッドコースで古馬1000万下を追走。序盤は余裕を持たせて進み、ラストも無理をさせず馬任せだったが3馬身あった差を詰めて同入を果たしている。全体時計は平凡だが、攻め駆けしない馬だし、終いで自らスムーズにギアを変えたあたりは好感が持てる。前走から中2週となるが、反動はほとんど感じられず順当に良化を果たしているようだ。

レインボーラインは、日曜追いで実質の最終追いを済ませており、23日は栗東坂路で軽めの内容を消化。終い2Fだけ伸ばされ、13秒7-12秒6と軽快なラップを刻んで最終調整を終えている。菊花賞から中3週での臨戦だが、前走が2カ月ぶりの一戦だっただけに中間はまだ攻め込む余裕があった。一定の上積みは見込めそうだ。

イラプトは23日に東京競馬場のダートコースで流され5F68秒9、3F40秒8をマークした。運動程度の予定だったが14-14ペースとなり、活気があるところを披露。24日はダート単走で、1マイルから流され向こう正面では抜群の行きっぷりを見せるなど軽快に動いている。両日ともに前向きさが感じられ、物怖じするようなところもなかった。昨年以上の状態にありそう。

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