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【今週の重賞】[京都大賞典]充実期のボッケリーニが重賞連勝に挑む

10月10日、阪神競馬場で第57回・京都大賞典(GII、芝2400m)が開催される。

上位人気に推されるのは、まずボッケリーニ(牡6、栗東・池江)だろう。キャリア全20戦で掲示板を外したのはわずか2回と安定した成績を残してきた。前々走の日経賞では、マイペースの逃げに持ち込むタイトルホルダー相手に、直線はインから迫り、激しい追い比べで僅かにクビ差及ばずの2着。そして次走の目黒記念ではトップハンデを背負わされるも3番手追走から抜け出し完勝を収めた。全兄ラブリーデイは5歳を迎えてから本格化し、宝塚記念と天皇賞・秋を制覇した晩成血統。本馬もこれからが充実期といったところで重賞連勝を狙えそうだ。

目黒記念の大敗から巻き返しを狙うアリストテレス(牡5、栗東・音無)。前走は予定していた日経賞を外傷で回避し5カ月ぶりの実践であったが、トップハンデかつ好走歴のない東京コースが祟ったか17着と惨敗を喫した。しかし菊花賞で無敗の三冠馬コントレイル相手にクビ差の2着まで追い詰め、4歳初戦のAJCCで重賞タイトルを獲得するなど、ここに入れば実績は最上位といえる。また阪神コースは勝ち星こそないものの7戦して2着4回と相性がよく、阪神で行われた昨年の本レースでも2着に好走している。3戦連続で着外に敗れているので手は出しにくいが、巻き返しの可能性は十分あるだろう。

牝馬から挑戦するのはウインマイティー(牝5、栗東・五十嵐)。3歳時に忘れな草賞を勝ち、次走のオークスで3着に入るなど早期から充実した活躍をみせていた一方、激しすぎる気性が問題でオークス以降は精彩を欠くレースが続いていた。今年に入りブリンカーを装着すると、前々走のメトロポリタンSでは積極的に逃げて4着とこれまでのレースぶりから一変。続くマーメイドSでは10番人気の低評価を覆して勝利する激走を見せた。操縦性が高まった今なら重賞連勝も可能だろう。

復調気配が漂うヒンドゥタイムズ(セ6、栗東・斉藤崇)は得意のコースで重賞初制覇を狙う。去勢手術明けの前走小倉記念では10番人気ながら2着とファンを驚かせる激走ぶり。鞍上のC.ホー騎手の完璧なエスコートもあったが、直線でみせた鋭い差し脚は重賞で勝ち負けできるだけの能力を秘めていると感じさせた。加えて同馬は阪神コースで【3.1.1.0】の相性抜群。初めての2400m挑戦となるが、折り合い面は問題なく、父ハービンジャー、母父ディープインパクトという血統面も考えると距離延長をなんなくクリアできそうだ。

この他にも、阪神大賞典2着など長距離実績のあるアイアンバローズ(牡5、栗東・上村)、昨年の新潟記念以来の重賞制覇を狙うマイネルファンロン(牡7、美浦・手塚)、前走の札幌日経オープンで逃げ切り勝ちを収めたディアスティマ(牡5、栗東・高野)、宝塚記念16着から巻き返しを図るアフリカンゴールド(セ7、栗東・西園正)などが出走予定。秋の古馬GI戦線を占う上で非常に重要な一戦だ。

(Text:Nakai)

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