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【今週の重賞】[菊花賞]セントライト記念の覇者ガイアフォース キタサンブラックとの親仔制覇なるか

■10月23日、阪神競馬場で第83回・菊花賞(GI、芝3000m)が行われる。

例年京都芝3000mが舞台となるが、京都競馬場改修工事のため、昨年同様、今年も阪神芝3000mでの開催となる。3歳馬にとって3000mは未知の距離となるが、昨年の覇者タイトルホルダーやフィエールマン、キセキ、サトノダイヤモンド、ゴールドシップなど近年はここを制した馬が凱旋門賞に駒を進めることも多く、今後を占う意味でも大注目の一戦だ。

皐月賞馬、日本ダービー馬は不在。トライアルのセントライト記念で重賞初挑戦で初Vを飾ったガイアフォース(牡3、栗東・杉山晴)が中心視されそうだ。その前走では道中5-6番手でレースを進め、4角で手応え良く進出。直線に入ってからアスクビクターモアとの叩き合いが長く続いたが、最後の最後で競り落とす強い内容での勝利だった。7年前、父キタサンブラックも同じローテでクラシック最終戦を制しているように、血統的にも距離延長は苦にしないタイプだろう。昨年9月の新馬戦でドウデュースにクビ差2着と迫った後に骨折が判明し、春のクラシックには間に合わなかった逸材。ラスト1冠奪取のチャンスは逃したくない。

皐月賞5着、日本ダービー3着と世代上位の実績を持つアスクビクターモア(牡3、美浦・田村)も主役候補の一角。前走のセントライト記念は前述の勝ち馬ガイアフォースとの叩き合いでアタマ差競り負けたが、日本ダービーと同様にいったんは先頭に立つシーンも見られたように決して悲観する負け方ではなかったし、トライアルとしてはいい形のレースだったと言えよう。日本ダービーの勝ち馬ドウデュースは凱旋門賞に挑戦し、2着馬イクイノックスと4着馬ダノンベルーガ、そして皐月賞馬のジオグリフが天皇賞・秋へ。春の強敵たちが不在なら、ここで戴冠のチャンスは十分と言える。

ジャスティンパレス(牡3、栗東・杉山晴)は、皐月賞、日本ダービーが共に9着と振るわなかったが、前走の神戸新聞杯ではその鬱憤を晴らすようなレースぶりで、2着馬に3馬身半差をつけ快勝した。今回はよりスタミナが問われる舞台に替わるが、半兄に阪神大賞典2着、ステイヤーズS2着のアイアンバローズがいる血統背景からも距離延長はむしろ歓迎といえる。人気は同厩ガイアフォースに譲りそうだが、素質はヒケを取らないものを持っているだけに侮れない1頭だ。

ボルドグフーシュ(牡3、栗東・宮本)は京都新聞杯、神戸新聞杯と世代限定のGIIで共に3着に健闘。2走とも後方から長くいい脚を使っており、確実に終いの脚を繰り出せることは何よりの強みだろう。阪神コースは4走前のゆきやなぎ賞(芝2400m)で勝っているし、デビューから全て2000m以上の距離を使われているのは陣営からの期待の表れなのだろう。善戦が続いているが、スタミナが問われる舞台はおあつらえ向きで、人気が落ちるようなら積極的に狙ってみたい。

ほかにも、今年の青葉賞勝ち馬プラダリア(牡3、栗東・池添学)、前走の新潟記念で古馬相手ながら3着に健闘したフェーングロッテン(牡3、栗東・宮本)や、藻岩山特別(2勝クラス)を勝利してここに挑む良血馬ドゥラドーレス(牡3、美浦・宮田)など、各路線から好メンバーが集結。ラスト1冠を手にする馬はどの馬になるのか。

(Text:Nishidate)

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