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【今週の重賞】[秋華賞]スターズオンアース史上7頭目の牝馬3冠なるか

10月16日、阪神競馬場で第27回・秋華賞(GI、芝2000m)が開催される。

今年の桜花賞、オークスを制し牝馬2冠を達成したスターズオンアース(牝3、美浦・高柳瑞)が、史上7頭目の牝馬3冠に挑戦する。オークスではメンバー唯一33秒台の末脚を繰り出し、2着スタニングローズに1馬身1/4差と決定的な差をつけて完勝。そのスタニングローズが前哨戦の紫苑Sを快勝したことを考えれば、スターズオンアースの実力は間違いなく世代最上位だ。オークス後に骨折が判明したものの、幸い軽度だったとのこと。9月半ばから順調に時計を出しており、大きく割り引く必要はないだろう。そもそも、昨年のアカイトリノムスメなど秋華賞は近4年連続でオークスからの直行組が優勝。近年の“トレンド”からしても快挙は目前と言えそうだ。

打倒スターズオンアースの一番手はスタニングローズ(牝3、栗東・高野)だろう。サウジアラビアRCで3着に入るなど2歳時か重賞戦線で活躍し、今春のフラワーCでは好位から抜け出して重賞初制覇を飾った。前々走のオークスでは牝馬2冠・スターズオンアースの2着。さらに約3カ月半の休み明けで挑んだ前走の紫苑Sでも、クビ差の接戦を制し、2つ目の重賞タイトルを手にしたように能力は世代トップクラスと言える。いわゆる“バラ一族”と言われる名牝系の出身で曾祖母ロゼカラーは秋華賞3着、祖母ローズバドは秋華賞2着。一族の想いを背負い、悲願達成なるかに注目だ。

前哨戦・ローズSを制して勢いに乗るアートハウス(牝3、栗東・中内田)にも注目したい。3走前の忘れな草賞ではノーステッキで3馬身差の完勝。その走りから次走のオークスでは2番人気に支持されたが、直線では余力がなく7着に敗れた。しかし前走のローズSでは、得意の先行力を活かして好位で追走し、直線に向いてからは楽に抜け出し快勝。成長力豊かだった父スクリーンヒーローの仔らしく夏を越しての成長を感じさせた。母パールコード×川田騎手のコンビが届かなかった秋華賞のタイトルを手中に収めることができるか。

人気を落としたオークスで3着と巻き返したナミュール(牝3、栗東・高野)も最後の1冠奪取の可能性十分だろう。非凡な瞬発力が魅力で、過去6戦中5回で上がり2位以内をマーク。その決め手は今回のメンバーでも上位だろう。1番人気に支持された阪神JFと桜花賞ではともに出遅れてレースの流れに乗れず4、10着に敗退。しかしタイム差はそれぞれ0秒2、0秒3と大きくは離されておらず、高い能力の持ち主であることは間違いない。課題のゲートをクリアしスムーズな競馬ができれば、悲願のGI制覇も見えてくる。

この他にも、桜花賞でスターズオンアースにハナ差2着のウォーターナビレラ(牝3、栗東・武幸)、紫苑S3着からの臨戦となるライラック(牝3、美浦・相沢)、オークスで競走除外となり今回GI初参戦となるサウンドビバーチェ(牝3、栗東・高柳大)、クイーンCでスターズオンアースに勝利しているプレサージュリフト(牝3、美浦・木村)など豪華メンバーが集結した。牝馬3冠馬の誕生なるか、それとも阻止する馬が出てくるのか楽しみに待ちたい。

(Text:Nakai)

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