【今週の重賞】[阪神牝馬S]ミッキークイーン　[ニュージーランドT]ボンセルヴィーソなど

■4月8日、阪神競馬場で阪神牝馬S（GII、芝1600m）が行われる。

ミッキークイーン（牝5、栗東・池江）は、昨年このレースでスマートレイアーにクビ差の2着。その後ヴィクトリアマイルで2着、エリザベス女王杯で3着、有馬記念で5着と勝ち鞍こそないもののハイレベルな走りを続けてきた。主役と考えて差し支えない。有馬記念以来、3カ月半ぶりとなるが2週前、先週と稽古では併走馬を突き放す豪快な動きを見せており、力をフルに出せる状態と言える。

クイーンズリング（牝5、栗東・吉村）は、昨年のエリザベス女王杯を制したGI馬。過去1400mの重賞で2勝しており、距離はむしろマイルぐらいがいいだろう。阪神マイルでは桜花賞で3着馬にハナ差の4着、昨年の米子Sで2着。コースも苦にしないし、鉄砲でも走れる。海外遠征帰りの4カ月ぶりでも、あっさりというシーンは考えておきたい。3月中旬から時計を出し始め、先週はM.デムーロ騎手騎乗で長めからしっかり負荷を掛けられた。このハード追いで一気に態勢は整ってきそうな雰囲気。

トーセンビクトリー（牝5、栗東・角居）は、前走の中山牝馬Sで重賞初V。スローのなかでしっかり折り合い、直線では絶妙の立ち回りから抜け出すという高いセンスを見せ付けたレースぶりからは、良血馬いよいよ開花、を感じさせた。阪神コースではローズSで3着があり、舞台設定もいい。今回はハンデ戦から別定となるが、引き続き好走の可能性は十分。先週はまったくの馬なりから鋭く伸びる動きを見せ、休み明けの前走よりいい状態にありそう。

ジュールポレール（牝4、栗東・西園）は、昨秋500万条件、1000万条件と連勝。4カ月休養後の前走、阪神マイルの準オープン戦もあっさり勝利し、目下3連勝と勢いに乗る。その前走で1馬身3/4差を付けた相手がチューリップ賞3着、桜花賞で6着のラベンダーヴァレイ。牝馬同士のGIIなら即通用していいだろう。中間の時計は1本のみだが、終いをしっかり伸ばせており、好調維持。

■4月8日、中山競馬場でニュージーランドT（GII、芝1600m）が行われる。

ボンセルヴィーソ（牡3、栗東・池添学）は、京王杯2歳Sで2着、朝日杯FSで3着と実績では最上位。前走のファルコンSはクビ差2着に敗れたが、やや急仕上げに思えたし5F通過57秒9のハイペースも勝ち馬に向いた。その前走では控える形で好走できており、収穫は大。叩いた効果も見込めるし、初重賞勝ちのチャンスだ。先週、騎手騎乗で終いをしっかり伸ばす稽古を消化。想定どおりの上昇を果たしている。

タイセイスターリー（牡3、栗東・矢作）は、2走前のシンザン記念で2着。前走共同通信杯は積極的なレースに出たが、最後に若干息切れして4着に終わっており、半兄ミッキーアイルという血統背景からも、やはりマイルでこその馬だろう。関東圏への輸送は前回でクリアしており、反撃のチャンス到来と言える。ひと息入っているが、先週は坂路の併せ馬で豪快な追走先着を決めており緩んだ雰囲気は感じられない。今週のもうひと追いで、いい状態に仕上がりそう。

ディバインコード（牡3、美浦・栗田博）は、京王杯2歳Sで3着、アーリントンCで3着。中山マイルでも500万特別勝ち、オープンで2着と相性は上々で、抽選対象ではあるが通れば当然主力の一角を占めるべき存在だ。中間はオープン馬、準オープン馬と熱のこもった併せ馬を消化できており、体調は絶好のよう。

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