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【今週の重賞】[スワンS]高松宮記念2着のロータスランドが重賞3勝目を狙う

10月29日、阪神競馬場で第65回・スワンS(GII、芝1400m)が開催される。

実績最右翼はロータスランド(牝5、栗東・辻野)。年明け初戦の京都牝馬Sでは好スタートを決めて離れた2番手を追走。4角先頭で直線を迎えると後続馬の猛追を最後までしっかりと凌ぎ切り、重賞2勝目となった。続く高松宮記念は先行策から一転、中団待機から鋭い差し脚を繰り出して2着に好走。過去2戦しいずれもフタ桁着順に敗れていたGIの舞台での健闘ぶりからも5歳にして充実期を迎えたと言えるだろう。前走の安田記念こそ伸びきれず10着に敗れたが、着差は0秒4差しか変わらない。【1.1.0.0】でパーフェクト連対中の芝1400mなら上位争いに加わってくるだろう。

関屋記念4着から距離短縮で巻き返しを狙うのはスカイグルーヴ(牝5、美浦・木村)。明け5歳初戦の京都牝馬S、2走前の京王杯SCともに2着と、いつ重賞を勝ってもおかしくない地力の持ち主だ。前走関屋記念では伸びきれなかったが、渋った馬場と久々のマイルが敗因と言えそうで、まだまだその力に衰えはなさそう。引き続き【2.4.0.2】と好相性のC.ルメール騎手が騎乗予定で、悲願の重賞初制覇のチャンスを掴むことができるか注目だ。

こちらも重賞で2着2回と重賞初制覇の可能性十分のトゥラヴェスーラ(牡7、栗東・高橋康)。伯母にスプリンターズSを制したアストンマーチャンがいる血統で、母系に流れる豊かなスピードを受け継ぎ、明け6歳初戦の淀短距離S(リステッド)を勝利し条件クラスを突破。その後も高松宮記念で2度4着に好走するなど充実した活躍を見せている。前走のスプリンターズSは着順こそ7着に敗れているが、直線で前が壁になる不利がありながら0秒3差と大きな差はなかった。また、内有利な馬場で4枠以内が3着以内を独占した中、フタ桁馬番において最高順位であった点を考えると着順以上の走り。溜まった前走の鬱憤を晴らすようなレースを期待したい。

3歳馬・マテンロウオリオン(牡3、栗東・昆)はシンザン記念を制した重賞ウィナー。その後、NZT、NHKマイルCでともに上がり最速の末脚を繰り出し2着に好走。その後挑んだ日本ダービーではブービー17着と大敗したが単に距離が長かっただけで度外視できるだろう。その後リフレッシュ休養を挟み、立て直されて臨む一戦。NHKマイルCでは出遅れ、後方からの競馬ながら一気の差し脚で勝ち馬ダノンスコーピオンに迫ったあのパフォーマンスは古馬相手でも十分通用するものであり、侮れない存在だ。

この他にも、前走・スプリンターズSでクビ差4着と好走したダイアトニック(牡7、栗東・安田隆)、京成杯AHを12番人気ながら2着と激走したミッキーブリランテ(牡6、栗東・矢作)、短距離路線にシフトチェンジしてきたキングオブコージ(牡6、栗東・安田翔)など、1着馬に秋のマイル王決定戦・マイルCSへの優先出走権が与えられる前哨戦に、各路線から実績馬が集まった。

(Text:Nakai)

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