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【今週の重賞】[アルテミスS]初戦圧勝のリバティアイランドなど素質馬が目白押し

10月29日、東京競馬場で第11回・アルテミスS(GIII、芝1600m)が開催される。

初戦のインパクト十分な勝ちっぷりから、ここで注目を集めそうなのがリバティアイランド(牝2、栗東・中内田)。父はドゥラメンテ、母ヤンキーローズはATCスプリングチャンピオンS勝ち含む豪・GI2勝、コックスプレート3着という良血馬だ。7月末に行われた新潟芝1600mの新馬戦でデビューすると、脅威の上がり31秒4で差し切った。これはJRA史上最速タイと非常に優秀で本馬のポテンシャルは相当高そう。当初予定していた新潟2歳Sは見送ったが、大きなトラブルではなく成長優先。帰厩後はここへ向けて順調に仕上げられている。大物感あふれる素質馬の2戦目に注目したい。

チューリップ賞を勝ち、先日の秋華賞では2着だったナミュールの半妹・ラヴェル(牝2、栗東・矢作)も新馬戦勝ちから重賞制覇に挑む。7月に行われた小倉芝1800mの新馬戦はスタートで出遅れたが、徐々にポジションを上げ4角6番手で直線に入ると大外から全馬まとめてゴボウ抜き。父がキタサンブラックに替わり、瞬発力よりも持続力に長けたタイプになりそう。3着シルヴァーデュークはサウジアラビアRC3着、4着ロードラディウスが次戦を勝ち上がっており、勝ち上がった初戦のレースレベルは高く、重賞でも面白そう。

社台ファーム期待の1頭であるマラキナイア(牝2、栗東・吉岡)も良血馬で、半兄は今年のドバイゴールドCを勝った重賞3勝馬・ステイフーリッシュ。母カウアイレーンはクイーンS3着、伯父ブラックホークは安田記念などGI2勝。そして伯母のピンクカメオはNHKマイルC覇者と活躍が多数いる母系出身。本馬もその期待にたがわぬ走りでデビュー戦を2馬身差の完勝と、潜在能力の高さは一級品だ。4カ月半ほど間隔が空いたが、坂路コースで入念に追われており仕上がりは問題なさそうだ。

重賞勝ち馬を出し勢いに乗っているダノンバラード産駒・ミシシッピテソーロ(牝2、栗東・荒川)にも要注目。新馬戦(東京・芝1600m)、ダリア賞(新潟・芝1400m)を2戦とも上がり最速をマークし2連勝中。おっとりとした性格なようで2戦続けて出遅れている点は気になるものの、東京マイルでの勝利経験は今回のメンバーの中でも強みになるはず。ここを勝ち無敗の3連勝で出世街道を突き進みたい。

この他にも、不良馬場で行われた中山の未勝利戦を快勝したディナトセレーネ(牝2、美浦・尾関)、牝馬限定の新潟芝1600mの新馬戦で勝ちを収めたデインバランス(牝2、栗東・杉山晴)、野路菊S2着馬で田辺騎手と新コンビを組むアリスヴェリテ(牝2、栗東・中竹)など将来有望な牝馬が揃った。昨年ここを勝ったサークルオブライフが2歳女王に輝いており、今年も注目したい一戦だ。

(Text:Nakai)

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