おしらせ
【今週の重賞】[ファンタジーS]池添学厩舎の2頭出し、ブトンドールとアロマデローサに注目
■11月5日、阪神競馬場で第27回・ファンタジーS(GIII、芝1400m)が行なわれる。
年によって出走馬のレベルにバラツキがあり、かつてはプリモディーネやラインクラフトなどのちのクラシックホースを輩出する反面、本レースの勝利以降は尻すぼみに終わる早熟馬も散見された。しかし近年は勝ち馬の質が安定して高く、4年前のダノンファンタジーと3年前のレシステンシアは次走阪神JFで戴冠。一昨年のメイケイエールは重賞6勝、昨年のウォーターナビレラは桜花賞2着と、途切れることなく飛躍馬を送り続けている。なお、昨年に続き3年連続で、今年も例年の京都ではなく阪神芝1400mで開催される。
唯一の重賞勝ち馬・ブトンドール(牝2、栗東・池添学)はここが秋の始動戦。7月の函館新馬を快勝すると、中1週で函館2歳Sへ。外枠から好発を切るも、鞍上は馬をなだめてポジションを下げ、3角過ぎからマクリ気味に進出。直線では渋太く脚を伸ばし、ゴール前で粘る逃げ馬を捕まえて、ビッグアーサー産駒初の重賞制覇を達成した。勝ちっぷり自体は完勝だったものの、前半3F34秒5=後半3F37秒3という前傾ラップを差し込んだ走りは、流れが向いた感が否めない。またハイラップで逃げた2着クリダームが次戦・小倉2歳Sで11着に大敗していることからレースレベルにも疑問符がつく。ただし稍重の発表以上に馬場が渋化していた函館2歳Sを見るに、道悪の鬼の可能性があるので、力が要る馬場になったときは警戒が必要だ。
重賞勝ち馬を差し置いて1番人気に支持される可能性があるのはバレリーナ(牝2、栗東・清水久)。小倉の新馬戦は逃げて3馬身半差の強い走りを見せる。しかし続く小倉2歳Sは連闘策が嫌われたのか9番人気の低評価。ところが、ここもクリダームが飛ばす速い流れを、好発からいったん控えて勝負どころから追い上げる味のある競馬で2着に激走した。ダイワメジャー産駒で、いとこにはGII3勝のシャケトラがいる筋の通った血統。父の傾向から1Fの延長はこなしそう。また当レースは小倉2歳Sと相性がよく、阪神で開催された近2年は同2歳Sの勝ち馬が連対を果たしている。今年は優勝馬が出ないぶん、2着の本馬に注目が集まりそうだ。
芝1400mでの適性の高さなら、アロマデローサ(牝2、栗東・池添学)が一枚上手。小倉芝1200mのデビュー戦を勝ち上がると、次走は中京芝1400mのききょうS。前半34秒5=後半34秒4というイーブンペースを馬群の中から差し切って、勝ち時計の1分20秒4は2歳コースレコードを更新していた。先日スタニングローズが秋華賞に優勝し、いま勢いのある“薔薇一族”出身。スタートが上手く、折り合いもつき、レースセンスは抜群。初戦に嫌がっていたキックバックも2戦目では気にしていなかった。現状、非の打ち所がない点だけが逆に不安点かも。池添学厩舎はブトンドールとの2頭出しとなる。
前出バレリーナとアロマデローサの後塵を拝した2騎にも一定の注意は必要。小倉2歳S3着のシルフィードレーヴ(牝2、栗東・西園)は1、2着馬には完敗の格好とはいえ、出遅れから4角大外を回しての末脚はなかなか見どころがあった。意外性のあるアメリカンペイトリオット産駒で、距離延長での上積みがあれば一発大駆けも。ききょうS2着のクインズエルサ(牝2、栗東・西村)は2015年京都施行時の本レースを勝ったキャンディバローズを母に持つ。アロマデローサには2戦2敗で勝負付けは済んでいるものの、レース適性を母から譲り受けていれば着に来ても不思議ではない。
あとは、函館2歳S5着、すずらん賞3着のミスヨコハマ(牝2、美浦・斎藤誠)、サフラン賞2着から距離短縮で挑むサラサハウプリティ(牝2、栗東・岡田)あたりが穴候補となるか。新潟芝1600mの新馬を好タイムで勝ち上がったエナジーチャイム(牝2、美浦・手塚)は京王杯2歳Sとの両睨みだが、出てくるようなら軽視は禁物だろう。近年に比べると出走馬のレベルは小粒なので、出世レースとなるかどうかはきちんと見極めたい。そして意外な結末も大いにありそうだ。
(Text:Hattori)
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