【先週のお別れ】切れ味鋭いダート短距離の個性派／近親にトゥザヴィクトリーの良血馬らが登録を抹消

[8月23日抹消]
トキノゲンジ（牡9、栗東・西村）
通算成績
54戦4勝

2008年4月3日、北海道浦河町にある小倉牧場の生まれ。父はこれまでに2頭の根岸S勝ち馬（グロリアスノア、カフジテイク）を送り出しているプリサイスエンドで、母は1998年の紅梅Sを勝ち桜花賞・オークスにも駒を進めたオータムリーフ。本馬のきょうだいに目立った活躍馬はいないが、近親には1991年の菊花賞馬レオダーバンが名を連ねている。冠名「トキノ」で知られる中野正則さんの持ち馬として、栗東の西村真幸厩舎に所属した。

競走期間は2010年夏の2歳デビューより、9歳シーズンとなった本年8月20日のNST賞までの約7年。切れ味鋭い差し脚を武器に、芝・ダート問わずの短距離を主戦場としたが、2歳時にあげた福島2歳Sの勝利以降、次の勝ち星を掴むまでに約3年5カ月・25戦、またそこから再度の勝利に至るまで約1年4カ月・14戦の時間を要するなど、展開に泣かされるケースが多い、非常に勝ち味の遅いタイプであった。

とはいえ、嵌った際は実に胸のすくようなインパクトを残した馬で、2015年8月、条件馬の身ながら挑んだオープンのNST賞（7番人気）では、直線後方最内インの苦しい位置取りを跳ね除け、目の覚めるような伸び脚（上がり最速）で差し切り勝ち。ほか、本年4月の京葉Sで13頭立てのシンガリ13番人気ながら、後方よりこれまたメンバー最速の上がりで追い詰め、勝ち馬とタイム差なしの2着と奮戦。馬連8万円超え、3連単で300万円近い波乱を演出するなど、人気薄での激走機会も多々あり、穴党馬券ファンにとっては切っても切れない存在だったといえるかもしれない。

なお、本馬の全妹にあたるサンデンクレールがコスト【56】として【UMAJIN POG 2017-2018】の地獄モードで選択可能となっている。兄と同じような個性的な馬となれるかどうか。今からデビューが楽しみな1頭だ。あなたの指名馬候補として下記からぜひチェックしてみてほしい。

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[8月26日抹消]
ラルプデュエズ（牡7、栗東・大久保）
通算成績
35戦4勝

2010年4月19日、北海道安平町にあるノーザンファームの生まれで、父はチチカステナンゴ、母は交流重賞クイーン賞勝ち馬ビーポジティブという血統。半兄にオープン2勝ほかジャパンダートダービー・弥生賞で2着したトリップがおり、近親にはエリザベス女王杯勝ちのトゥザヴィクトリー、その仔トゥザグローリー・トゥザワールド兄弟、重賞3勝のサイレントディールやGI2着2度のデニムアンドルビーなど、活躍馬多数の豪華なファミリーの出だ。

結果的に、1000万条件の域を出ることは叶わなかった馬だが、2012年10月、東京芝1800mのデビュー戦では、勝ち馬サトノネプチューン（続くホープフルSも連勝）、2着ダービーフィズ（のち函館記念V）らとともに、なんと7頭横並びタイム差なしの超大接戦（5着）の輪の中に加わっているし、それ以外でも、京成杯で2着するアクションスターや、のちのダート王アウォーディーらとそう大差のない走りを見せ、若い時分より素質の片鱗は垣間見せていた。3歳秋口までの未勝利クラス脱出ならず地方転籍となっても、そもそもの力が違ったかあっさり勝利を積み重ねて中央復帰。5歳シーズンとなった2015年3月の小倉・呼子特別では後続に楽々と3馬身半の差をつける圧勝劇を演じている。また、昇格した1000万条件戦でも、夏の福島・奥の細道特別で3着、札幌・阿寒湖特別で勝ち馬とタイム差なし2着に入るなど、早々にメドの立つ域にまで到達していた。ただ、残念なのは、さあこれからとも思えた6歳シーズンを迎えてより、実戦の勝負どころで頭を上げたりソラを使ったりと、気を抜くようなシーンが多々見られるようになってしまったことか。それさえなければもっと上のクラスでも……と思えてならなかっただけに、ただただ残念のひと言だ。

8月21日?8月27日までの登録抹消は他178頭。

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