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【今週の重賞】[エリザベス女王杯]麗しき淑女の戦い デアリングタクト完全復活なるか

2020年秋華賞以来となる2年ぶりの勝利を狙うデアリングタクト。

■11月13日、阪神競馬場で第47回・エリザベス女王杯(GI、芝2200m)が行われる。

完全復活が期待されるのは無敗の3冠牝馬デアリングタクト(牝5、栗東・杉山晴)。繋靱帯炎による1年以上の長期休養を経て復帰戦となったヴィクトリアマイルでは0秒5差の6着と改めて力のある所を示すと、次走の宝塚記念では3着し無敗3冠の貫録を見せつけた。秋初戦となったオールカマーは春の活躍ぶりから1番人気に推されたが6着に敗退。当時、内有利の馬場状態で外を回る競馬になったのが敗因と見ていいが、行きっぷりが悪くなっていた点に不安が残る。ただ、阪神開催のエリザベス女王杯では後方から末脚を使える馬が好走を続けているだけに、行きっぷりが悪かったとしてもこの馬のリズムで運べば展開が味方する可能性は高い。1週前追い切りではCWで長めに追う3頭併せと、強い負荷をかけられているのも好感。牝馬の頂上決戦で2年ぶりの白星なるか注目したい。

連覇を狙うのはアカイイト(牝5、栗東・中竹)。昨年はタフな展開で前が潰れ、上がりのかかる競馬となったところを後方から上がり35秒7の脚で追い込みGI初制覇を果たした。府中牝馬Sで7着に敗退していたこともあり、当日10番人気の低評価に留まっていたが、もとより末脚一閃タイプでハマれば強いところを証明した。今年は金鯱賞で3着して以降、着順を大きく落としているが、展開が向いてないことに原因がありそうでそこまで気にする必要はない。前走は馬体重プラス16キロで前哨戦仕上げ。ひと叩きした今回は上積みが大きそう。昨年覇者だが人気は落ち着き、妙味も期待できそうな1頭だ。

2連勝中のイズジョーノキセキ(牝5、栗東・石坂)は昨年5着からのリベンジを狙う。昨年は中団馬群から先団を見る形で進み、直線では外に持ち出されて3着のクラヴェルと併せるように上がっていくも、接戦の3着争いに僅か及ばず。それでも2勝クラスの身で出走した同馬にとっては十分力のあるところを示した内容だった。その後の自己条件では勝ち上がりにやや時間を要したが、6月の垂水Sで3勝クラスを勝ち上がると、続く府中牝馬Sで重賞初勝利と2連勝。上がり33秒台を出せる末脚は魅力的で、切れ味勝負の展開になれば勢いと充実ぶりから上位争いも十分可能。乗り慣れた岩田康騎手が騎乗停止期間のためC.ルメール騎手のテン乗りにはなるものの、馬の良さを引き出す一流ジョッキーなら心強い。

秋華賞馬スタニングローズ(牝3、栗東・高野)は古馬撃破を目論む。2歳時から重賞戦線で善戦を続けるとフラワーCで重賞初制覇。桜花賞に向かわずオークスへ照準を合わせると、当日10番人気の低評価を覆し2着に激走した。曾祖母ロゼカラーは秋華賞3着、祖母ローズバドは秋華賞2着と薔薇一族の悲願を達成すべく挑んだ秋華賞では、スムーズにスタートを切って好位から流れに乗ると、直線半ばで先行勢を捕え、猛追してきたナミュールとスターズオンアースを振り切って最後の1冠を手に入れた。取りたいポジションを取って完璧なレース運びができたのはこの馬の器用さゆえ。1ハロンの距離延長も同じ阪神内回りなら勝負になっていい。秋華賞に続き、エリザベス女王杯は3歳時にロゼカラーが大敗もローズバドは2着と、一族が手に入れたいタイトルだ。

同じく3歳馬で同厩舎のナミュール(牝3、栗東・高野)もポテンシャルは負けていない。秋華賞はオークス上位馬の決着で、現状は牝馬の3歳世代ならその3頭が抜けていると考えていいだろう。また前走で馬体を20キロ増やし秋を迎えることができた点は小柄な同馬にとってプラス。反動も心配されるが、ノーザンファームしがらきでケアされて馬体を維持したまま入厩しており、状態面に不安はなさそうだ。これまで7戦中6戦で上がり3位以内をマークしているように、非凡な瞬発力を持ち合わせる。相手はさらに強くなるものの、イズジョーノキセキ同様に33秒から34秒台の速い上がりが求められる展開ならここでも好走可能だろう。

2011年スノーフェアリー以来、海外から参戦するのはノヴェリストの半妹マジカルラグーン(牝3、愛・Mrs.J.ハリントン)。愛オークス勝ち馬で、前走ヨークシャーオークスでは凱旋門賞馬アルピ二スタに完敗するもハイレベルなGIを経験済み。上がりのかかるタフな戦いのなか、先行して粘り込めるのはこの馬だけかもしれない。

他にも、前走で待望の重賞タイトルを手にしたジェラルディーナ(牝4、栗東・斉藤崇)や、春のクラシックでも善戦し秋初戦の西宮Sを好時計で勝利したピンハイ(牝3、栗東・田中克)。復活の狼煙を上げ始めたウイン軍団からは、松岡騎手とともに復調気配のウインキートス(牝5、美浦・宗像)、阪神内回りのマーメイドSを勝利してこちらも調子を上げてきているウインマイティー(牝5、栗東・五十嵐)、3歳時のエリザベス女王杯で4着しGIIでは崩れないウインマリリン(牝5、美浦・手塚)にはD.レーン騎手を配して、5歳馬3頭が出走。今年は豪華メンバーが揃った印象だ。

デアリングタクト復活か、アカイイト連覇か、新たな女王誕生か、3歳馬が古馬を破るのか…大注目の女王決定戦となる。

(Text:Funaki)


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