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【今週の重賞】[武蔵野S]大器レモンポップが重賞タイトル獲りへ出陣

■11月12日、東京競馬場で第27回・武蔵野S(GIII、ダ1600m)が開催される。

最大の注目馬はダートで底を見せていない大器レモンポップ(牡4、美浦・田中博)になるだろう。2歳時に同舞台のカトレア賞で1分36秒4というハイレベルのタイムを記録した頃から耳目を集める存在だった同馬。その後は脚部不安により1年以上の休養を余儀なくされたが、復帰してからも噂に違わぬ走りで順調に出世街道を驀進。今回は満を持しての重賞初挑戦となる。東京ダートで6戦無敗という圧倒的なコース相性の良さを武器に、いきなりの重賞タイトル奪取を目論む。

フルデプスリーダー(牡5、美浦・斎藤誠)は今年の北海道シリーズで躍進を遂げた。それまでOPクラスであと一歩の競馬を続けていたが、夏の北海道でマリーンS→エルムSと連勝。特にエルムSは出遅れながら最後はキッチリと前を捕まえる強い内容だった。日本テレビ盃をゲート内のトラブルで除外となり、ここで仕切り直し。相手が強化される中央GIIIでどのような走りができるか、試金石の一戦と言える。

ギルデッドミラー(牝5、栗東・松永幹)はNHKマイルC3着など芝の重賞路線で実績を残してきた。転機となったのは今年8月のNST賞。初ダートにもかかわらず豪快に差し切り勝ちを収めると、前走のグリーンチャンネルCでもレコードで駆けたデシエルトの2着と好走。自身の走破タイム・1分33秒6もそれまでのレコードタイムより0秒2速いものだった。ダートではまだ底を見せていない同馬。芝で掴めなかった重賞のタイトルを掴めるか。

セキフウ(牡3、栗東・武幸)はサウジダービー2着、コリアC3着と世界を股にかけて活躍中。今回はそのコリアCからの帰国初戦となるが、同じく帰国初戦となった6月のユニコーンSで2着と好走しており、調整については陣営も心得ているはずだ。2015年のノンコノユメ以来となる3歳馬による武蔵野S制覇を狙う。

国際派という点ではバスラットレオン(牡4、栗東・矢作)も負けていない。こちらは今年3月のゴドルフィンマイルを制し、その後も海外で2戦。サセックスSではバーイードやモダンゲームズと言った現地のトップマイラーを前に4着と健闘した。昨年の武蔵野Sでは13着と大敗してしまったが、当時は取るべき戦法に迷いがあったのも事実。逃げに開眼した現在なら好走が期待できるはずだ。

その他にもサンライズノヴァ(牡8、栗東・音無)、エアスピネル(牡9、栗東・笹田)といったダートGIで実績のある古豪や昨年の武蔵野Sで1番人気に支持されたタガノビューティー(牡5、栗東・西園正)などにもチャンスは十分。ニュースターの登場か、それとも待ったをかける馬が現れるのか。レースの結末やいかに。

(Text:Hiraishi)

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