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【今週の重賞】[福島記念]京成杯覇者の3歳馬・オニャンコポンが中心

■11月13日、福島競馬場で第58回・福島記念(GIII、芝2000m)が開催される。

オニャンコポン(牡3、美浦・小島)は、得意距離の2000mで2つ目の重賞タイトルを狙う。前走セントライト記念は少し距離が長かったのか、思うような末脚を使えず7着に終わってしまった。しかし芝2000m戦では、京成杯で外から豪快に差し切って重賞初制覇するなど過去に3勝を挙げる活躍。皐月賞でも1角で挟まれ位置を下げる不利がありながら勝ち馬から0秒4差とこの距離なら勝ち負け必至だろう。あとは初経験となる福島の小回りコースに対応できるかがカギとなるだろう。

ベレヌス(牡5、栗東・杉山晴)は、京成杯AH5着から巻き返しを狙う。2走前、小倉芝1800mの中京記念では鮮やかに逃げ切り、待望の重賞初勝利を挙げた。距離をマイルに短縮して挑んだ次走の京成杯AHは、ハナに立つもミッキーブリランテに早めにマクられペースを乱されると、ラストは思ったほど伸び切れず5着に敗退。しかしながら勝ち馬とコンマ2秒差なら悲観する必要はなく、地力の証明とも言えた。今回は過去3勝を挙げている芝2000m戦かつ直線の短い福島に替わる。自分の形に持ち込めば、後続を寄せ付けずあっさり逃げ切ってしまう可能性も十分だ。

アラタ(牡5、美浦・和田勇)も有力候補の一頭。昨年の福島記念は後方から競馬を進め、4角9番手から上がり最速の35秒3を繰り出すも上位2頭には及ばずの3着だった。しかし逃げ勝ったパンサラッサが刻んだ厳しいハイペースの展開で3着に好走できたことは評価してよいだろう。今年に入ってからのレースぶりは少し物足りないが、前走の札幌記念で4着と復調の兆しを見せおり、ここで巻き返してもおかしくはない。

サトノセシル(牝6、美浦・堀)は、2021年のクイーンS3着、翌年のクイーンSでも2着、前走の府中牝馬S4着と重賞であと一歩の成績が続いているが、洞爺湖特別(2勝クラス)を逃げ勝ったり、府中Sを外から追い込んできて2着に好走するなど自由自在の脚は非常に魅力的だ。また、父は現役時代にヨーロッパでGIを10勝するなど14戦無敗の大種牡馬フランケル、母系にも伯父に英チャンピオンS連覇など英GI4勝のトワイスオーヴァーがいるという超良血馬。良血の後押しで、念願の重賞初勝利なるか。

この他にも、2021年の京成杯AH以来の重賞制覇を目指すカテドラル(牡6、栗東・池添学)、9番人気の人気薄ながらケフェウスSを制したコスモカレンドゥラ(牡6、美浦・田中博)、前走のオクトーバーSで8歳にして初のオープン勝ちを収めたゴールドスミス(セ8、美浦・高柳瑞)、復帰後不振が続くが昨年の宝塚記念2着など底力は侮れないユニコーンライオン(牡6、栗東・矢作)など、実力馬が多数参戦。実力が拮抗しており、展開ひとつで大穴が飛び出すかもしれない。

(Text:Nakai)

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