おしらせ
【今週の重賞】[天皇賞・秋]キタサンブラック リフレッシュ効果てきめん[スワンS]レッツゴードンキ好調維持[アルテミスS]器大きいウラヌスチャーム
■10月29日、東京競馬場で天皇賞・秋(GI、芝2000m)が行われる。
年内のGIを3戦して引退、種牡馬入りすることが先日発表されたキタサンブラック(牡5、栗東・清水久)。これまでのGI5勝でも十分過ぎる実績だが、ひとつでも多くのビッグタイトルを上積みして花道を飾りたいところだろう。ファイナルロードの初戦は、自身初挑戦となる天皇賞・秋。久々、そして距離2000mは今年の大阪杯を快勝しているように問題なく、東京コースも昨年のジャパンC快勝が示すように苦としない。あとはまさかの敗北を喫した宝塚記念から、自身がどれだけ立ち直っているかだけだろう。持ち前のタフネスさはいまなお健在。ここまでウッド長めからの併せ馬を7本消化しても、ヘバるような雰囲気は皆無だ。先週はオープン馬を5馬身追走し同入に持ち込むなどリフレッシュ効果はてきめんのようで、申し分ない状態に仕上がりつつある。
樫の女王ソウルスターリング(牝3、美浦・藤沢和)が史上初の大偉業に挑む。3歳馬の天皇賞・秋出走が認められるようになった1987年以降、バブルガムフェロー(1996年)、シンボリクリスエス(2002年、開催は中山)と、2頭の勝ち馬が出ているが、牝馬においてはダンスインザムード(2004年)の2着が最高成績。54キロという斤量恩恵があるにせよ、3歳牝馬戴冠の敷居は限りなく高いと見ていい。ましてや、本馬は前走・毎日王冠で8着敗退。休み明けだったこと、初の古馬相手だったこと、テンションが高かったこと、ハナを切らされたこと、瞬発力勝負になったこと等、振り返れば情状酌量の余地がない訳ではないが、ここではそれらありとあらゆる課題を一挙に克服する必要がある。まさに、言い訳無用、真価が問われる正念場だろう。ただ、上記に述べた好走馬3頭はすべて藤沢和厩舎の管理馬であり、それを考えれば、3歳馬による秋の盾制覇に何が必要かのノウハウがもっとも熟知された環境下に置かれていると言える。馬は18日に前走後の初時計を出し、好調時と遜色ない迫力溢れる動きを披露。気配としては現段階でも文句なしだ。“怪物の娘”の逆襲なるかどうかが注目される。
サトノクラウン(牡5、美浦・堀)は、昨年暮れの香港ヴァーズで初のGI制覇を成し遂げ、今年6月の宝塚記念でGI2勝目。ムラなところはあるものの、現役トップクラスの力量馬と言って差し支えないだろう。秋の天皇賞では一昨年17着、昨年は14着で“鬼門”と思えるほどに相性が悪いが、東京スポーツ杯2歳S勝ち、日本ダービー3着と東京コースでの実績は十分だし、休み明けでも走れる。気持ちと流れさえ噛み合えば“3度目の正直”の走りがあっていい。帰厩以来意欲的に追われており、肌ツヤ、体の張りなどは申し分なし。先週のウッド調教では相手に手応えで見劣ってしまったが、宝塚記念時も格下相手に手こずっていたように、いい意味で稽古内容がアテにならないタイプ。しっかり負荷が掛けられていること自体を評価したい。
サトノアラジン(牡6、栗東・池江)は、通算7度目のGI挑戦となった本年6月の安田記念でついに頂点へと駆け上がっている。前半800m通過が45秒5という澱みない流れのなか、ラスト3Fで33秒5の鬼脚を駆使しての戴冠であり、勝ちタイム1分31秒5は、レコードに僅か0秒2差というスピード決着だった。復帰初戦だった毎日王冠にしても、開幕馬場を味方に弾けに弾け、海外GI馬リアルスティールにタイム差なしの2着と奮戦。相手より斤量を背負っていたことを考えれば上々の内容と言って差し支えないものだ。跳びが大きく綺麗なぶん、馬場悪化の際の懸念、および直線でしっかり外に出し切らねばならないウィークポイントはあるものの、乾いたパンパンの良馬場であれば、極めて高いパフォーマンスが期待できる。この中間は順調も順調。気配としてはここ最近でいちばんいいのではと思える域にある。優先出走権を持つ仏のジャックルマロワ賞、米のBCマイルを蹴っての参戦でもあるだけに、恥ずかしい競馬はできないところだろう。
ダービー馬マカヒキ(牡4、栗東・友道)は、昨秋の凱旋門賞以降、かれこれ1年以上勝ち星から見放されており、前走の毎日王冠では末脚不発で6着と敗退した。グレード制が導入された1984年以降、シンボリルドルフからこのマカヒキまで計33頭のダービー馬のうち、21頭もの馬が古馬シーズンで勝利できていない現実を考えると、やはりこの馬にも“成長力”という課題が突きつけられることは確かだろう。ただ、数を使っていないぶん、馬は実に若々しいし、中間のメリハリある稽古の甲斐あってか、パンパンに膨れ上がったトモはもとより、体全体に今までにないくらいの張り、ツヤが生まれてきている。年齢および血統的なものか、より前駆が勝った体型になってマイラー色が濃くなってきた印象は受けるものの、ひと叩きで確実な上昇を果たしているのは間違いない。現状、自慢の差し脚が引き出せるだけの状態には持ってこれていると考えていいだろう。力は非凡も非凡。まだ若干の余裕が窺える体が最終追いでキッチリ引き締まってくるようなら”完全復活”も十分あり得るのではないか。
リアルスティール(牡5、栗東・矢作)は、安田記念以来のぶっつけで挑んだ昨年秋の天皇賞・秋で2着。前走の毎日王冠は中山記念以来7カ月半ぶりだったが、上がり3F32秒8という究極の末脚を使って快勝を収めた。デビュー2戦目で共同通信杯も制しているように、この舞台との相性は抜群にいい。今年3月、鼻出血により連覇を狙ったドバイターフへの出走を回避する一頓挫があったが、そこからしっかり立ち直ったようで、1回使われての上積みを加味すれば悲願の国内GI制覇が十分に考えられる。中間は坂路で流す程度の時計1本のみだが、軽快に伸びており前走快勝の反動はなさそう。好調維持だ。
ネオリアリズム(牡6、美浦・堀)は、昨年の札幌記念でモーリスらを撃破し重賞を初制覇。そのレースをきっかけに前々での立ち回りが板に付き、才能が一気に開花したようで、昨年秋のマイルCSでは2番手追走から3着、今春の中山記念では3番手から抜け出し並み居るGI馬をまた撃破。そして4月、香港遠征で挑んだクイーンエリザベス2世Cを早め先頭から押し切り、自身がGI馬となってみせた。これまで走った重賞はすべて右回りコースだが、条件戦時代に東京芝で3勝。今回の舞台で割り引く必要はないだろう。抜群の自在性を武器に、国内GI初勝利を狙う。当初復帰戦に予定されていた札幌記念は脚元の不安で回避。どこまで立ち直っているかが焦点となる。9月末の帰厩以来入念に稽古を消化しており、まずは順調なようだ。気合い乗りという点ではあとひと息と感じさせるが、今週のもうひと追いで態勢は整ってくるだろう。
■10月28日、京都競馬場でスワンS(GII、芝1400m)が行われる。
レッツゴードンキ(牝5、栗東・梅田)は高松宮記念、スプリンターズSと今年のスプリントGIで2着、2着。特に前走はクビ差の惜敗で、短距離戦線トップクラスの力量馬であることは間違いない。京都芝1400mは今年2月に京都牝馬Sで桜花賞以来の美酒を味わった相性のいいコース。斤量はその時からマイナス1キロの54キロで出られるし、まず勝ち負けに絡んでくるだろう。すべて馬なりだが中間は坂路で速い時計を3本出せており、順調そのもの。デキ落ちはなく好調維持と見て良さそうだ。
今春の高松宮記念を制し、GIウイナーとなったセイウンコウセイ(牡4、美浦・上原)。しかし函館SSで4着、前走スプリンターズSで11着と近2走は不完全燃焼の競馬が続いている。函館SSは休み明け、そして超高速馬場が向かず、スプリンターズSは内枠で揉まれ力を出せなかったもの。斤量58キロがどうかだが過去3回走って2勝2着1回と、伸び伸び走れる京都コースなら反撃の可能性十分だ。中間の攻めは地味ながら、素軽さはあり一定の上積みはありそう。
ジューヌエコール(牝3、栗東・安田隆)は、昨年秋にデイリー杯2歳Sで牡馬を相手に重賞初制覇。その後不利や馬場に泣かされパフォーマンスを落としていたものの、初の古馬との対戦だった前走函館SSでレコード勝ちを収め、改めて力があるところを証明した。その後蹄を傷めてキーンランドC、そしてスプリンターズSは回避。仕切り直しとなるこの一戦で、GIへ向け勢いに乗りたいところだろう。まだ脚元を気遣う面があるのか、帰厩後は馬なりオンリーの調整だが終いはスパッと伸ばせている。今週しっかり動けるようなら、自分の力は出してきそうだ。
ソウルスターリングと並び“怪物”フランケル産駒の大物として話題を呼んだミスエルテ(牝3、栗東・池江)だが、今春は桜花賞で11着、NHKマイルCで7着と本領を発揮するに至っていない。桜花賞は渋った馬場に泣き、NHKマイルCは東京への輸送でテンションが上がってしまい、それぞれ力を出せなかったもの。休養によりしっかり立ち直っているようで、課題の気性面も中間の攻めを見る限り進境が感じられる。重賞勝ちがある京都芝1400m戦で、復活の狼煙を上げるか。
■10月28日、東京競馬場でアルテミスS(GIII、芝1600m)が行われる。
ウラヌスチャーム(牝2、美浦・斎藤誠)は、中央4勝アメジストリングの仔で、曾祖母は米でGIを6勝した名牝オプティミスティックギャルだ。8月5日、新潟芝マイルのデビュー戦ではスタートで大きく立ち遅れ、向こう流しでは最後方追走という展開に。4角通過も12頭中11番手だったが、そこから大外に持ち出されると上がり3F32秒0という究極の末脚を繰り出し勝利を収めている。そこでハナ差競り落とした2着馬が次走で最後は楽に流し2馬身半差V、そして続くサウジアラビアロイヤルCでレコード決着に0秒5差3着に入るカーボナードとあって、ウラヌスチャームの器は相当大きいと見るべきだろう。帰厩後の動きはいささか鈍かったが、先週の併せ馬で上々の伸び脚を披露。これでグンと良くなってきそうな雰囲気だ。
中央で7勝したブルーミンバーの仔トーセンブレス (牝2、美浦・加藤征)は、9月17日中山芝マイルでデビュー。モサッとした出で、後方からの競馬となったが外に持ち出された直線では一気の末脚から他馬を抜き去る圧巻の勝ちっぷりを見せた。重賞でも即通用の能力がありそうだ。中間は在厩で調整、2週前から速い時計を出し始めている。1週前追いでは先行した古馬に楽な手応えで先着。初戦よりフットワークに素軽さが増した感があり、上積みは顕著のよう。
グランドピルエット(牝2、美浦・田村)は、母が京成杯AH勝ちのザレマでマルカシェンクやガリバルティなど一族に活躍馬が多数。新馬戦ではそつなく好位で流れに乗ると、仕掛けを待つ余裕さえ見せて楽に抜け出した。ゴール前の手応えにも余裕があり、大物感が漂う。中間はウッドコースで古馬相手の併せ馬2本を消化し、先着を連発。初戦が楽な勝ち方だっただけに、まだ元気が有り余っている印象だ。ややテンションが高い素振りを見せてはいるが、許容範囲だろう。新種牡馬として順調な滑り出しを見せている父ロードカナロアへ、初の重賞勝ちをプレゼントできるかに注目だ。
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