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【今週の重賞】[京都2歳S]グランヴィノスが兄シュヴァルグラン3着の重賞でV目指す

■11月26日、阪神競馬場で第9回・ラジオNIKKEI杯京都2歳S(GIII、芝2000m)が行われる。

佐々木主浩オーナー所有馬のグランヴィノス(牡2、栗東・友道)は、きょうだいに2017年ジャパンC勝ち馬のシュヴァルグランやヴィクトリアマイル連覇のヴィルシーナ、2016年秋華賞馬のヴィブロスがいる良血だ。兄のシュヴァルグランは2歳時、京都で行われた当レースを3着に好走している。グランヴィノスの新馬戦は阪神芝2000mで、後方から位置を上げつつ上がり3F33秒8の豪脚を披露して勝利。この時下した2-3着馬は次走勝利しておりメンバーレベルも高く、頭数が少なかったとは言え阪神の内回りコースでスローの流れを差し切る内容は相当なポテンシャルの持ち主であることが窺える。父はキタサンブラックで、現3歳世代にはイクイノックス、ガイアフォース、2歳世代ではラヴェルが重賞勝ちを収めており、種牡馬としてもすでに超大物を輩出する活躍っぷり。素質の高さもメンバートップでここは通過点となりそうだ。

エゾダイモン(牡2、栗東・武幸)は藤田晋オーナー所有馬。武幸師×武豊騎手のきょうだいタッグで重賞へ挑む。新馬戦は東京芝1600m。勝ち馬がサウジアラビアRC4着のノッキングポイント、2着がデイリー杯2歳S勝ちのオールパルフェといった6月の東京らしい好メンバーが揃ったレースで先行して4着。上がり最速をマークした勝ち馬と逃げ粘った2着馬が結果的に強かった。次走の中京芝2000mの未勝利戦では上がり最速の末脚を使い、2分0秒8の好時計で勝利。前に馬を置いてインでじっくり運び、直線半ばで外に持ち出されると溜めた脚を爆発させた。少し行きたがる面があったので、今回も馬込みに入れて脚を溜める競馬をしたいところか。今月行われた京王杯2歳Sでは藤田晋オーナー所有のフロムダスクが2着に好走し、アイビーSではチャンスザローゼスが勝利を収めるなど現2歳世代も好調。自身、2回目のタイトル奪取への期待も大きいだろう。

ティムール(牡2、栗東・中竹)はグランヴィノスと同じ新馬戦の3着馬。キズナ産駒のためさすがに切れ負けしたが、次走の未勝利戦では後方から追い込む競馬で勝利。序盤にアオってじっくり運ぶことになっても折り合いに問題はなく、直線では若干幼い仕草を見せたが、まともに追われて手前を替えるとグンと加速して良い脚を使った。スローペースだとやや分が悪くなるが、ある程度ペースが流れればチャンスはある。

トップナイフ(牡2、栗東・昆)は実績上位。札幌の新馬戦では余裕残しの馬体で6着に敗れたが、次走マイナス10キロに絞り3着に前進し、キャリア3戦目で勝ち上がった。前走の萩Sでは上がり3F33秒9の末脚を使って押し切り勝ち。先行力があり、淡々とした流れで好走を果たしておりハナを叩いてマイペースに運べれば残り目も十分。

シュタールヴィント(牡2、栗東・矢作)は桜花賞馬マルセリーナの仔で、兄にヒートオンビート、ラストドラフトがいる良血。東京の新馬戦では4着に敗れたが、次走の未勝利戦で快勝。スローからの瞬発力勝負に長けており、上がり3Fはいずれも33秒台。ペースが落ち着いた際には出番がありそうだ。

グリューネグリーン(牡2、美浦・相沢)も東京の新馬戦で3着後、次走の未勝利戦を勝利して重賞挑戦となる。新馬戦はスローの流れの中で好位から差す競馬、未勝利戦ではハイペースの中を先行する競馬と、異なるペースを経験し脚質に自在性があるのはプラス。タフな流れを押し切った内容からもスタミナはありそうで舞台替わりもクリアできるだろう。

他にも萩S2着のナイトキャッスル(牡2、栗東・音無)や、好メンバーが揃った紫菊賞を追い込んで勝利したコスモサガルマータ(牡2、栗東・梅田)、重賞で何度も好走したマルカコマチを祖母に持つヴェルテンベルク(牡2、栗東・宮本)などがエントリー。まだ底を見せていない若駒だけに馬券的にもおもしろいレースとなりそうだ。

(Text:Funaki)

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