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【今週の重賞】[阪神JF]ナミュールの半妹ラヴェルなど若き乙女が集結

■12月11日、阪神競馬場で第70回・阪神JF(GI、芝1600m)が行われる。

アルテミスS勝ち馬ラヴェル(牝2、栗東・矢作)が2歳女王の座を狙う。ひとつ上の半姉は世代トップレベルの瞬発力を有しオークス3着、秋華賞2着のナミュール。父キタサンブラックの当馬もここ2戦で姉に負けない走りを披露している。新馬戦は牡馬を蹴散らしてスローペースの中、1馬身差をつける快勝。次走のアルテミスSはスタートでアオり後方を追走し、4角では外から早めに脚を使うことになったが、あっという間に各馬を抜き去って勝利した。2着馬のリバティアイランドとはクビ差だったが、やや大味な競馬になっても勝ち切った内容は評価できる。ナミュールは当レースで4着。姉が成せなかった戴冠に向けて期待がかかる。

リバティアイランド(牝2、栗東・中内田)はアルテミスSの2着馬。中団後方寄りからリズムよく運んでいたが、勝負所でラヴェルが先に動いたことで外に持ち出すタイミングが遅れてしまいクビ差及ばずの結果だった。しかし新馬戦で見せた上がり3ハロン31秒4はJRA史上最速タイ記録で、そのポテンシャルは相当なものであるのは間違いなく、前走の負けは展開のアヤと言ってもいいだろう。中内田厩舎×川田騎手の強力コンビの牝馬クラシック本命馬。順調に進むためにもここは必勝態勢だ。

モリアーナ(牝2、美浦・武藤)は新馬戦→コスモス賞と連勝中。新馬戦では後に赤松賞3着のウヴァロヴァイトを下し、コスモス賞では後に札幌2歳Sを2着したドゥアイズに2馬身差をつける勝利。重賞実績こそないものの、下してきた相手を思えばここで好勝負できるポテンシャルを有していると見ていいだろう。またこの2戦は東京と札幌で異なる馬場、異なるペースと、求められる適性が違うレースでそれぞれ結果を出した点にも価値がある。早々ここを目標にし、じっくり成長を促してフレッシュな状態で挑む一戦。厩舎期待の1頭には武藤騎手が引き続き騎乗し、親子でのGI制覇に気合いが入る。

ファンタジーS勝ちのリバーラ(牝2、美浦・高柳瑞)は重賞2連勝を狙う関東馬。キャリア2戦目で未勝利戦を勝ち上がって挑んだ前走ファンタジーSでは10番人気の低評価を覆す逃げ切り勝ち。1200mを2戦した経験を活かし、ハナを叩いて自分のペースに持ち込むことで強さを発揮した。馬体重を14キロ増やして初の関西遠征をクリアした点は大きく評価できる。テンが速くスピードの持続力があり、レースを引っ張るのはこの馬か。

ブトンドール(牝2、栗東・池添学)はファンタジーSの2着馬。リバーラに逃げ切られてしまったが、後方から大外を回るロスが大きい競馬で勝ち馬にコンマ2秒差。走った場所を考えれば勝ち馬と同等もしくはそれ以上の評価をできる内容だった。末脚は堅実で持続力勝負に強い。ビッグアーサー産駒は1400m以下での勝ち星が多く、距離延長をクリアできるかがポイントだが、前走のレースぶりからマイルまでならこなせそう。今後を見据えて選択肢を増やしたい。

ドゥーラ(牝2、栗東・高橋康)は札幌2歳S勝ち馬。中団外で折り合い手応え良く回ると危なげなく勝利した。同レースで勝った牝馬は2020年のソダシに続いて4頭目。そのソダシと2013年勝ち馬レッドリヴェールは阪神JFを勝利し、桜花賞でも連対を果たしており、当馬の将来も明るそう。スローペースの新馬戦や未勝利戦と違う重賞の流れに対応できたことは、距離短縮のGI舞台で活きるだろう。

他にも、マイルCS勝ち、朝日杯FS2着のステルヴィオが兄にいるウインブライル(牝2、美浦・木村)、ファルコンS勝ち馬ルークズネストの半妹ドゥアイズ(牝2、栗東・庄野)や、了徳寺健二HDの所有馬からはサフラン賞勝ちのサンティーテソーロ(牝2、美浦・栗田)とアルテミスSから巻き返しを図るミシシッピテソーロ(牝2、美浦・畠山)の2騎、新潟2歳S勝ち馬キタウイング(牝2、美浦・小島)などなど、将来性溢れるメンバーが勢ぞろい。ソダシやレシステンシア、ラッキーライラックなど過去の勝ち馬はその後も世代を牽引する存在となってきただけに、今回も目が離せないレースだ。

(Text:Funaki)

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