おしらせ
【今週の重賞】[宝塚記念]サトノダイヤモンド 真の地力が問われる
■6月24日、阪神競馬場で宝塚記念(GI、芝2200m)が行われる。
最注目は、ファン投票1位サトノダイヤモンド(牡5、栗東・池江)。昨秋の海外遠征以降、不振に陥ってはいるものの、かつては菊花賞を楽勝し、有馬記念でキタサンブラックをねじ伏せたほどの器。真っ当な状態にさえあれば、みたびの輝きを放っても何ら不思議はないだろう。それゆえに、大きな焦点となるのが体調面。5月中旬に大阪杯後(7着)の初時計を出しここまで約1カ月、栗東坂路で都合7本の時計になる稽古を課されてきた。下地作りとしては十分かと思うが、1週前の栗東ウッド3頭併せでは最先着を果たすも、まだ若干の余裕が感じられる様子だった。今週の最終リハでどこまで変わってこれるか。復権に向け真の地力が問われることになる。
ゴールドシップ以来(2013年&2014年)史上2頭目の連覇を目指すのがサトノクラウン(牡6、美浦・堀)だ。2016年末の香港ヴァーズで当時世界屈指の実力を誇ったハイランドリールを負かし、昨年の当レースではキタサンブラックらを一蹴と、力の程はここでも最上位級の存在。また、過去の戦績からも明らかなように、ひと雨あって下が渋った際にはべらぼうな強さを発揮する点も大きなストロングポイントだろう。ただ、浮き沈みの激しいタイプゆえ、新コンビを組む石橋騎手がどう御すかがひとつの焦点。合わせて、3月末のドバイ遠征以来の実戦となり、いきなりからのエンジン全開と行くかどうか。1週前の3頭併せで闘魂注入され良化気配が窺えてはいるものの、この馬も最終追いにてもうひと段階の上昇が欲しいところ。
キセキ(牡4、栗東・角居)は、昨年の菊花賞馬。過去例を見ないほどの超極悪馬場で、適性どうこう通り越しての純然たる力勝負となったが、そこで2馬身差の圧勝を遂げるのだから大したものだ。ストライドが大きくとも、走りのバランスが極めていいゆえ、力を要す馬場でも普段通りの能力を発揮できるのだろう。ポテンシャルの高さは上記2頭に勝るとも劣らないモノがあると見ていい。昨年末、香港ヴァーズへ挑むも感染症による隔離があり結局回避、また、本年の天皇賞・春も体調不良により自重と、順調に使えていない感があるのは確かだが、1週前追いではウッド単走ながら6F82秒6で追われ、ラストは1F12秒フラットという好時計を叩き出している。課題であった折り合い面は解消できており、また、ひと回りパワーアップを果たした印象。ベストとも思える阪神2200mの舞台で復活を遂げるか。なお、本馬は今秋の凱旋門賞に登録済み。結果次第ではGOサインが出ることも十分に考えられる。その意味でも恥ずかしい競馬はできないはず。
一昨年のマリアライト以来、レース史上4頭目の牝馬制覇を狙うのがヴィブロス(牝5、栗東・友道)。秋華賞勝ちに加え、ドバイターフで海外の強豪相手に結果を出しており、実力の程に疑いようはない。が、こと国内戦における一線級牡馬との戦いは2017年、2018年の中山記念でそれぞれ5着、8着と相性が悪い。また、去年のエリザベス女王杯(芝2200m)では1番人気に推されたものの、力み通しで5着に敗退と、距離への適性を示せていない現状。戴冠のために越えなければならない山は低くなさそうだ。ただ、1週前のウッド追いでは福永騎手を背にハツラツとした動きを見せており、ラスト1F11秒1の切れで僚馬を子ども扱いしたほど。気配としては過去最高か。デキの良さを活かせればひょっとするかも。
ワーザー(セ7、香・J.ムーア)は、2015-2016年シーズンの香港年度代表馬。過去に地元シャティンの地でラブリーデイ、サトノクラウン、ハイランドリールらを子ども扱いしているように、力量は世界トップクラスと見て問題ないだろう。当コースへの適性は未知も、ソフトかつ時計がかかる阪神トラックは向いているはずで、また、日本を良く知るH.ボウマン騎手の手腕をもってすれば、十分に上位進出が可能であろう。ただ、今年2月に鼻出血による出走停止処分を受け、その復帰戦となった地元GIII戦(6月3日)では後方まま伸びずの内容で6着と敗退。デキ・状態の面にやや不安があるのは否めないところ。当日までにどこまで上向いてくるかが焦点に。
ダンビュライト(牡4、栗東・音無)は、昨年の皐月賞で勝ち馬アルアインに0秒1差の3着。日本ダービーでは超スローからの切れ味比べで分の悪さがあったものの、0秒4差6着に入った。今年初戦のAJCCでは好位から抜け出し重賞初勝利。“強い4歳世代”の一角を占める力の持ち主だ。大阪杯で0秒6差の6着、香港のクイーンエリザベス2世Cで1秒5差の7着とここ2戦は勝ち負けに絡めていないが、大阪杯はこれもスローからの決め手勝負に泣き、QE2世Cは初の海外遠征で力を出し切れなかったか。今回は帰国初戦。調整の面でどうかという懸念はあるものの、消耗戦に持ち込んで上がりを要する競馬となれば、大きく浮上していい。先々週、先週の稽古では僚馬ミッキーロケットに対し若干見劣ってしまったが、調整メニューを順調に消化した点そのものは評価できる。
ミッキーロケット(牡5、栗東・音無)は、3歳時の神戸新聞杯でサトノダイヤモンドに冷や汗をかかせるクビ差2着がある。その後、強敵に揉まれ着実に地力をつけてきたようで、前走の天皇賞・春では勝負どころで進路を塞がれる場面がありながら0秒2差の4着と健闘を果たした。距離は今回ぐらいがいいはずだし、コース適性も問題なし。流れひとつで頂点に手が届く可能性十分だ。2週続けて僚馬ダンビュライトとスパーリングを消化し、互角以上の動きを披露。デキは間違いなく前走以上のものがありそう。
ステファノス(牡7、栗東・藤原英)は、前走の新潟大賞典で11着。しかし海外遠征帰りで調整に難しさがあり、斤量58キロだったことを考えれば情状酌量の余地はある。過去GIで2着が3回、3着が2回。重賞勝ちは富士Sの1勝のみだが、現役屈指の実力者なのは疑いようがなく、ひと叩きされたここで悲願のビッグタイトル獲りなるかに注目だ。2000m戦での好成績が目立つが、セントライト記念とオールカマーと差のない走りができており、距離も守備範囲内だろう。中間は意欲的に併せ馬を消化しており、先週はウッドコース6Fで80秒を切る猛時計をマーク。上昇気配著しい。
ほか、昇級初戦の日経新春杯を勝ち、前走の目黒記念では僅差3着と地力強化ぶりが顕著なパフォーマプロミス(牡6、栗東・藤原英)、前走の鳴尾記念をレコードで制したストロングタイタン(牡5、栗東・池江)、阪神芝で6勝を誇るベテラン牝馬スマートレイアー(牝8、栗東・大久保)らにも注目だ。
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