おしらせ
【今週の重賞】[阪神JF]ダノンファンタジー デキはほぼピーク[カペラS]コパノキッキング 勢いが魅力[中日新聞杯]連覇狙うメートルダール
■12月9日、阪神競馬場で2歳牝馬チャンピオンの座を決める阪神JF(GI、芝1600m)が行われる。
ダノンファンタジー(牝2、栗東・中内田)は、父3冠馬×母亜GI2勝馬という豪華な出自で、ここまで3戦2勝。初戦こそ敗れはしたが、その後は未勝利を直線持ったまま、続くGIII・ファンタジーSも余裕綽々と連続して見事な勝ちっぷり。ここはおろか、来春の戴冠までをも期待させる好素質馬だ。1週前追いでは初コンビとなるC.デムーロ騎手を背に栗東ウッドで弾け、6F82秒4-1F12秒1の好時計。叩かれ3戦目でデキはほぼピークにあると言っていい。やっかいな存在と思われた大器グランアレグリアは朝日杯FSへ回って不在。チャンス大だろう。
シェーングランツ(牝2、美浦・藤沢和)は、2016年Vソウルスターリングの半妹にして、創設よりGI好走馬(ラッキーライラック、リスグラシューなど)を毎年輩出しているアルテミスSの覇者だ。スパッとは切れずとも持久力ある伸び脚が特徴的で、かなりおっとりしている点も強調したい部分。ゆえに、もっと距離はあっていいように思うが、そこは姉同様の秀才型。マイルでも能力発揮に支障はないだろう。なお、中間これといったタイムは出ていないものの、同厩の先輩古馬らと互角以上に渡り合っており、かなり具合いはいい様子。名手・武豊騎手とともにブエナビスタ(2008年)&ジョワドヴィーヴル(2011年)以来2例目の姉妹制覇を目指す。
クロノジェネシス(牝2、栗東・斉藤崇)は、新馬戦→アイビーSと、ともに好位から上がり最速の脚で後続を圧倒。前走に至っては破格も破格の32秒6(上がり2番手が最後方より32秒7)だ。ポテンシャルの高さは姉ノームコア(紫苑S勝ち、エリ女杯5着)に勝るとも劣らないレベルで、極めて高いスピードと持久力は阪神外回りマイルにピッタリな感も。まだ、線の細い面は見られるが、これがパンとしてくれば、相当な域に行ける器と言って差し支えないだろう。この面子相手に果たしてどういったパフォーマンスを示すか。デビュー12年目、初GI制覇の好機を迎えた北村友一騎手の手腕にも注目が集まる。
2006年覇者ウオッカの娘タニノミッション(牝2、栗東・中竹)がエントリー。10月東京マイルの新馬戦では、好発・好位よりピタリと折り合いをつけ、直線では悠々の伸び脚(抜け出してよりややモタれたのはご愛嬌)で後続を2馬身突き放した。能力はまずもって非凡。母が偉大過ぎるだけに求められることも多かろうが、ここでも楽しみが持てる1頭であることは確かだ。現状では抽選待ちの身ではあるものの、勝てばビワハイジ&【ブエナビスタ・ジョワドヴィーヴル】に次ぐ母娘制覇となる。果たして出走叶うかどうか。
ビーチサンバ(牝2、栗東・友道)は、クロフネ×フサイチエアデールという血統で、全兄は2歳王者フサイチリシャール。新馬勝ち直後のGIII戦で勝ちに等しい内容の2着と、素質も確かだ。少しテンションの高い面はあるものの、実戦に行けばきっちり折り合うことのできる馬で、追ってからの反応はなかなかのレベル。レースセンスの高さはここでも1、2と評して問題ないだろう。なお、デビューよりゆったり間隔が取られての3戦目、1週前追いでは福永騎手を背に栗東ウッド6F81秒フラット、4F50秒8、終い1F12秒2(一杯)の好時計を叩き出しており、デキは絶好のよう。スムーズに運べれば十分上位争いを期待できそうだ。
一級品のスピード(7月新潟マイルの新馬戦でほぼ馬なりのまま6馬身差逃げ切りV)・瞬発力(アスター賞で最後方一気の追い込み勝ち)双方を兼ね備えるグレイシア(牝2、美浦・栗田徹)だが、前走GIIIアルテミスSではよもやの1番人気11着と完敗。もともとテンションの高い馬で、初めて馬込みで揉まれた影響か、早々に走る気を失してしまったような印象だった。元値の高さはここに入っても屈指かとは思うが、現状では行き切るか、徹底的に押さえ込むかの極端な策を敷くしかないのかも。
ほか、重賞好走馬のウインゼノビア(牝2、美浦・青木)&メイショウショウブ(牝2、栗東・池添兼)、りんどう賞1・2着のプールヴィル(牝2、栗東・庄野)&ローゼンクリーガー(牝2、栗東・高橋亮)、2戦土付かずのレッドアネモス(牝2、栗東・友道)に、距離微妙も素質豊かなベルスール(牝2、栗東・今野)&メイショウケイメイ(牝2、栗東・南井)など、将来性ある面子が多く出揃った。当日は、白熱した2歳女王決定戦となりそうだ。
(Text:Uehara)
■12月9日、中山競馬場でカペラS(GIII、ダ1200m)が行われる。
コパノキッキング(セ3、栗東・村山)は今年2月、既走馬相手に8馬身差の圧巻Vでデビューを果たした。その後500万で足踏みしたが、立て直されてからの復帰後は5戦4勝。目下準オープン、オープン特別を連勝と勢いに乗っている。1200m以下のレースではいまだ負け知らずで、ここもあっさり通過点とする可能性は十分だ。ただし今回は中1週で自身初の中山遠征。今週の動きと直前気配には目配りが必要だろう。
昨年の夏に中央から船橋に転じたキタサンミカヅキ(牡8、船橋・佐藤賢)は、ここまで交流重賞で中央勢と互角の走りを続けている。2走前の東京盃で勝利、前走JBCスプリントは久々の中央コースが舞台だったが0秒4差3着。8歳秋にして衰えは感じさせず、今回の相手関係なら勝ち負けになっていい。中山コースも中央時代4勝2着7回と相性抜群だ。斤量58キロがどうかだが、馬格があるのでそこまで気にする必要はないだろう。
ネロ(牡7、栗東・森)は、芝のスプリント重賞・京阪杯を過去2勝しており地力は高い。ダートでも短いところならしっかり走れており、2走前の東京盃ではキタンミカヅキにアタマ差の2着だった。JBCスプリントの11着が案外だが最内枠から出負けして、砂を被る格好となったのが痛かったか。中1週、中2週、中2週という強行軍も影響したよう。今回は中4週とひと息置き、活気十分。先週は栗東坂路4F49秒1(一杯)と好時計をマークしている。いい状態だ。
オールドベイリー(牡4、栗東・中内田)は、この4歳シーズンにグンと地力を強化し、8月に準オープンを一発クリア。オープンへの昇級後4着、1着と来ている。特に前走は早めに抜け出す正攻法からの完勝で、重賞初挑戦でも通用しそうな雰囲気が漂う。この中間はウッドコースでしっかり負荷を掛けられ好タイムを連発。常に稽古で走るタイプの馬だが、それを差し引いても活気の良さは強調できるレベルだ。
ほか、前走のJBCスプリントで上がり最速の末脚から6着に入ったキングズガード(牡7、栗東・寺島)、交流重賞Vがあり底力は侮れないサイタスリーレッド(牡5、栗東・池添兼)や、過去中山ダ1200mで4勝を挙げているハットラブ(牝4、美浦・菊沢)などが揃い、混戦模様の一戦だ。
■12月8日、中京競馬場で中日新聞杯(GIII、芝2000m)が行われる。
昨年ミッキーロケット以下を完封してこのレースを制したメートルダール(牡5、美浦・戸田)が、今年もエントリー。昨年は55キロ、今年は57キロとなるものの今夏新潟記念で57キロを背負い2着を確保した。斤量自体は問題なくこなしており、あとは相手との斤量差がどう出るかだろう。調整は順調そのもの。先週は大きく先行させた相手を追い詰める迫力満点の動きを見せており、連覇を意識できる状態だ。
マイスタイル(牡4、栗東・昆)は前々からの粘り腰が身上で、弥生賞2着、日本ダービー4着が光る。クラス再編での降級後1000万、1600万をそれぞれ一発でクリアし、休み明けだった前走の福島記念では2着に入った。重賞勝ちこそないが、力はまったく見劣らない。実績から考えるとハンデ56キロは恵まれた感があり、流れひとつで首位争い可能。先週はチャンピオンズC出走を控えた僚馬アンジュデジールをアオる動きを見せており、上積みは顕著だ。絶好の状態に仕上がりつつある。
ドレッドノータス(セ5、栗東・矢作)は、2歳時に京都2歳Sを勝利した素質馬だ。その後やや精彩を欠いていたが、2走前圧勝で条件クラスに別れを告げ、オープンへの再昇級だった前走も快勝。去勢による気性面安定と肉体の成長に伴い、ここへ来てようやく本格化を果たしたようだ。ハンデ56キロは妥当な線で、好勝負に期待していいだろう。中2週で、中間は流す程度の稽古1本のみだが、悪くない伸びを披露。中8週とひと息入っていた前走からの上積みに期待できそう。
ほか、NHKマイルCでの2着がありセントライト記念13着から巻き返してきて不思議はないギベオン(牡3、栗東・藤原英)、同じ中京芝2000mの愛知杯勝ちがあるエテルナミノル(牝5、栗東・本田)、前走で心房細動を発症し今回4が月ぶりとなるが、底力は上位のストロングタイタン(牡5、栗東・池江)らの上位進出も十分にありそうだ。
(Text:Nishimura)
▽【関連リンク】
■[毎週賞金ゲット!]『Weekly POG』絶賛開催中!
■驚異の新指数【WINDEX】日曜阪神メイン・逆瀬川Sの16万馬券的中!
■[5万9000人突破!]UMAJIN.net LINE@公式アカウント【限定無料配信】
■【重要】登録ができない、メールが届かない会員様へ
■海外競馬はUMAJIN.netにお任せ! 「海外競馬」ページはコチラから!