【今週の重賞】[AJCC]菊花賞馬フィエールマンが始動 [東海S]インティ　6連勝で重賞初V狙う

■1月20日、中山競馬場でAJCC（GII、芝2200m）が行われる。

昨年の菊花賞馬フィエールマン（牡4、美浦・手塚）が、ここから始動する。昨夏のラジオNIKKEI賞2着がデビュー3戦目で、菊花賞はそこから3カ月半のぶっつけ。4戦目での菊制覇はもちろん史上最少キャリアでの勝利で、その器の大きさは計り知れないものがある。機動力と操縦性、そして抜群の勝負根性が持ち味で中山芝2200mはベスト舞台という感も。春の大舞台へ向け弾みを付けたいレースになる。ここまで馬なりオンリーで3カ月ぶりと考えれば負荷がやや物足りないが、先週のコース追いで追走先着を果たしており、徐々に態勢は整いつつあるようだ。今週しっかり動けば問題ない。

ジェネラーレウーノ（牡4、美浦・矢野）は、昨年京成杯とセントライト記念を制し、皐月賞では3着とコース相性抜群。スローからの決め手比べとなった菊花賞は9着と崩れたが、中山に戻れば勝ち馬フィエールマンと互角の走りも望めそう。休養で肉体はパワーアップしており、以前に比べ楽にいいタイムが出ているあたりは好感。反応も鋭く、ほぼ万全の態勢だ。

ほか、昨年このレースを勝ったダンビュライト（牡5、栗東・音無）、昨年のオールカマーでレイデオロに0秒6差5着、前走中日新聞杯でハナ差2着と衰えを感じさせないショウナンバッハ（牡8、美浦・上原）、休み明けの前走・中日新聞杯5着から前進がありそうなメートルダール（牡6、美浦・戸田）も上位を狙う。

■1月20日、中京競馬場で東海S（GII、ダ1800m）が行われる。

インティ（牡5、栗東・野中）は、順調に使えない時期があり休み休みながらここまでダートで5連勝中だ。5連勝目の前走準オープン戦・観月橋Sが5馬身差V。その時の2着馬が次走快勝を収めており、GIIでも即通用の雰囲気が漂う。このレースを目標に据え、ここまで入念に稽古を消化。以前の馬体調整に苦慮していた時期が嘘のように順調だ。先週は武豊騎手を背に終いにいい伸びを披露し、文句なしの仕上がり。

“強い4歳世代”がここでも躍動か。チュウワウィザード（牡4、栗東・大久保）は、初のオープン挑戦だった2走前の師走Sでテーオーエナジー（次戦でポルックスSを勝利）の2着に入ると、続く前走・名古屋グランプリでミツバ、グリム、センシュリオンら骨っぽい相手を下し重賞初制覇。まだまだ伸びシロはありそうで、中央GIIでも好勝負必至だ。ローテーションは詰まっているが、この中間しっかり負荷を掛けての坂路追いをこなせており、体調はすこぶる良さそう。高いレベルの好調キープだ。

ほか、JBCレディスクラシックを制した後チャンピオンズCでは4着と牡馬一線級相手にやれるところを見せたアンジュデジール（牝5、栗東・昆）、安定して力を発揮するクインズサターン（牡6、栗東・野中）、8カ月ぶりがどうかだがヒヤシンスS勝ち、青竜S僅差2着と力は確かなスマハマ（牡4、栗東・高橋亮）らにもチャンスは十分だ。
（Text：Nishimura）

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