【今週の重賞】[アーリントンC]ヴァルディゼール　重賞連勝狙う[アンタレスS]好メンバーによる激戦模様

■4月13日、阪神競馬場でアーリントンC（GIII、芝1600m）が行われる。

ヴァルディゼール（牡3、栗東・渡辺）は、初戦が遊び遊び走りながら3馬身差快勝。2戦目のシンザン記念もクビ差ながら勝利し、ここまで無敗の2連勝中だ。その前走・シンザン記念は抜け出してフワッとしたところを急襲された格好。それでもゴール前ひと伸びできたあたり、脚力はもちろん精神面も相当なものがありそうだ。今回初の急坂コースとなるが、あっさりクリアする可能性十分。連勝で勢いに乗り、NHKマイルCに向かえるか。先週はコースで終い重点に追われ、追走先着。手応えでは見劣ったが、いつもズブいタイプなので問題はないだろう。あとひと追いで態勢整う。

ヴァンドギャルド（牡3、栗東・藤原英）は、デビュー2戦目で臨んだ東スポ杯でさっそく3着。以降重賞で走り続け、常に上位をキープしている。前走・毎日杯は前残り、インコース有利な展開のなか1頭だけ後方外から伸びて3着入線。能力は高い。その前走で行きたがるような場面があっただけに、流れが速くなるマイルぐらいが現状ちょうどいいだろう。ここで重賞初Vとなるか。中2週とあって中間は軽めの追い切り1本。上積みは強調できないが、今週しっかり動ければ好調維持と見ていい。

ほか、シンザン記念3着後、阪神マイルの500万条件を勝利したミッキーブリランテ（牡3、栗東・矢作）、共同通信杯で4着、前走中山マイルの500万条件を快勝したフォッサマグナ(牡3、美浦・藤沢和）、フィリーズRで4着だったイベリス（牝3、栗東・角田）らにも注目だ。

■4月14日、阪神競馬場でアンタレスS（GIII、ダ1800m）が行われる。

グリム（牡4、栗東・野中）は、レパードSなどここまで中央と地方で重賞3勝。いわゆる“強い4歳世代”の一角だ。内回りコースでの渋太さ比べに長けた馬で、今回の条件はほぼベスト。初の57キロがどうかだが、比較的大柄なのでそこまで割り引く必要はないだろう。ここをステップに今期はGI戦線に参入していきたいところだ。中間は坂路で好タイムをマーク。久々だった前走を使われての上積みは大きそう。

ウェスタールンド（セ7、栗東・佐々木）は、長期休養明けだった昨年夏から砂路線に転向。重賞初挑戦だったシリウスSでオメガパフュームにクビ差2着、前走のGI・チャンピオンズCでは1頭だけ別次元の末脚からルヴァンスレーヴの2着に食い込むなど高い適性を見せている。終い一手で展開次第な面はあるものの、ハマれば一刀両断の走りを見せる可能性まで。4カ月ぶりだが、先月上旬から順調に調整メニューを消化できており、目論見通りいい状態に仕上がりつつある。

ほか、久々だった前走・マーチSで2着に入ったロンドンタウン（牡6、栗東・牧田）、交流重賞・佐賀記念勝ちがあるヒラボクラターシュ(牡4、栗東・大久保）、1番人気10着に終わった前走・マーチSからの巻き返しを狙うテーオーエナジー（牡4、栗東・宮）、前走・総武Sで2着に入るなど切れ味いまだ健在の実力馬カゼノコ（牡8、栗東・野中）など、GIIIとは思えない好メンバーによる激戦模様だ。
（Text：Nishimura）

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