【今週の重賞】[小倉記念]メールドグラース　ここは通過点か[レパードS]デルマルーヴル　実績断然

■8月4日、小倉競馬場で小倉記念（GIII、芝2000m）が行われる。

メールドグラース（牡4、栗東・清水久）は、初重賞挑戦だった新潟大賞典で好位から抜け出し勝利。続く前走・鳴尾記念は逃げたブラックスピネルが押し切る流れだったが、これを馬群のいちばん外から追い上げ重賞連勝を果たした。新潟大賞典はハンデ54キロに恵まれた感もあったが、別定56キロの前走でのねじ伏せぶりは大舞台での活躍まで意識させるもの。さすがにハンデは57.5キロと見込まれたが、小回りを苦にしないタイプでもあり通過点としたいところだろう。先週はラストで目一杯追われた割には伸び切れていなかったものの、もともと稽古は地味な馬。ここでいい負荷を掛けたことにより、変わってきそうな雰囲気だ。

アイスストーム（牡4、栗東・吉村）は、2走前の調布特別で2馬身半差の完勝。続く昇級初戦の垂水Sでは道中後方4番手からいい反応を見せ、直線楽に抜け出し勝利した。決め手に磨きが掛かり、いよいよ本格化なった印象。この充実ぶりなら重賞初挑戦、小回り小倉でも通用の可能性は高そうだ。ハンデ54キロはいかにも恵まれた感。先週は余力を残して坂路で好タイムをマークしており休み明け5戦目となるが、依然好調維持だ。

ほか、オープン昇級初戦だった前走・目黒記念でさっそく2着に入ったアイスバブル（牡4、栗東・池江） 、今年2月の小倉大賞典でクビ差2着に入ったタニノフランケル（牡4、栗東・角居）、前走の宝塚記念で6着だったノーブルマーズ（牡6、栗東・宮本）、オープン特別で好走を続けるカデナ(牡5、栗東・中竹）らも上位進出へ虎視眈々だ。

■8月4日、新潟競馬場でレパードS（GIII、ダ1800m）が行われる。

デルマルーヴル（牡3、美浦・戸田）は、昨年12月の全日本2歳優駿でアタマ差2着。今年はヒヤシンスSで3着、ドバイ遠征で臨んだUAEダービーで4着、帰国初戦の前走・JDDで2着とハイレベルなレースで好走を続けている。この相手関係なら実績断然。帰国2戦目で順調度は前走以上だし、左回りも得意としている。ここは重賞2勝目のチャンス到来だ。先週の水曜に中間の初時計を出し、3勝クラス相手に手応え優勢で駆け抜けた。順調そのもの。

サトノギャロス（牡3、栗東・西園）は、500万への昇級初戦で5馬身差V。次戦として臨むはずだったユニコーンSは“薬物騒動”のアオりで除外の憂き目に遭ったが、翌週の自己条件で古馬相手にあっさり快勝を収めた。ここまでの3勝は1200、1200、1400だが前走で脚を溜めるレースができており、1800m戦はこなせそう。左回りを経験したのもいい。中間の攻めは意欲的で、休まず走っているが気配はさらに上昇か。

ほか、休み明けだった前走・インディアTでレコード勝ちを収めたブラックウォーリア（牡3、栗東・西村）、猪苗代特別をレコードタイムで制したビルジキール（牡3、栗東・安達）、イレ込んで大敗したユニコーンSからの巻き返しを期すヴァイトブリック(牡3、美浦・和田郎）らにもチャンス十分。
（Text:Nisihimura）

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