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競馬サロン

ハービンジャー産駒は脚元の軽い馬を狙う

2018/06/09 21:40

僕が競馬を始めた頃は、ほとんどの種牡馬は輸入されてきたもので、父内国産なんて言うと、決して良血馬ではなく、走らない馬とイコールぐらいに考えていました。およそ四半世紀が経ち、サンデーサイレンスの影響もあって、日本の競馬のレベルが格段に高まったことで、現在はほとんどの種牡馬は内国産になりました。ディープインパクトやキングカメハメハ、ハーツクライ、ロードカナロアなど、私たちが現役時代の走りを見ている馬たちの子がターフを駆け回っています。これは日本の競馬ファンにとって幸せな風景ですね。

そんな中でも、ハービンジャーは海外から輸入された種牡馬であり、アウェーの状況をはね返すように、産駒は昨年大きくブレイクしました。ディアドラが秋華賞、ペルシアンナイトがマイルCS、モズカッチャンがエリザベス女王杯を勝ち、あっと言う間に世間の評判を高めることに成功しました。種牡馬リーディングも、2015年の14位から2016年の9位、2017年の6位と順調に成績を上げてきています。果たして今年、産駒たちはどのような活躍を見せてくれるのでしょうか。

日本での走りを見たことがないので、ハービンジャーが勝ったキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを観てみることにしました。その走りを映像で見てみると、実に手脚が軽く、フットワークが綺麗で、速い時計にも対応できるスピードがある、まさに日本の競馬向きの馬であると確認することができました。サンデーサイレンスを父に持つ繁殖牝馬につけるという明確な目的もあったのでしょうが、社台グループが輸入を決めた気持ちが良く分かります。



馬体については、雄大な馬格があって、筋肉の付き方も量も理想的で、いかにもセリ市では評価が高い産駒を出しそうな種牡馬のそれです。 分かりやすく言うと、見た目が非常に良い、グッドルッキングホースということです。


結論から述べてしまうと、これは拙著「馬体は語る?最高に走るサラブレッドの見つけ方」にも書いたように、ハービンジャー産駒は脚元が軽い産駒が走ります。脚元が軽いというのが抽象的だとすれば、手脚がスラリと細くて長くて、重心が高いということです。逆に言うと、脚元に重さがある産駒は走らないということです。重心が低くて、筋骨隆々でパワーがありそうな、良く見えすぎる馬体の馬を買うと、日本向きの軽さがなくて走りません。

具体的に説明すると、ペルシアンナイトやモズカッチャンは走るハービンジャー産駒の典型的な馬です。それに対して、ディアドラはどちらかというと走らないタイプのハービンジャー産駒です。ディアドラは走ったじゃないかと言われそうですが、あの馬体の重さを考えると、秋華賞は重馬場になったからこそディアドラは勝てたと考えるべきです。軽いスピードが要求されるようなレースになると少々苦しいはずです。

☆ペルシアンナイト 2017年マイルチャンピオンシップ 出走時
http://www.keibado.com/keibabook/171120/photo02.html

☆モズカッチャン 2017年エリザベス女王杯 出走時
http://www.keibado.com/keibabook/171113/photo12.html

ハービンジャー産駒のこの見方は、一口馬主やPOGでも使ってもらえますし、馬券にも有効です。もちろん、生産者たちも脚元の軽い馬が走る傾向を掴みつつありますので、今後はそのような走る産駒が増えてくる可能性が高いです。そうなってしまうと、見分けることが難しくなってきますので、来年ぐらいまでが消費期限の見かたになってしまうかもしれませんね。今のうちに走るハービンジャー産駒を狙っておきましょう。

ということで、エプソムカップの本命はサーブルオールにします。腹回りに少しだけ余裕はありますが、手脚はスラリと伸びて、胴部にも長さがあり、重心が高く映ります。特に左前肢はまっすぐに伸びて、理想的な脚元ですね。今回は重賞初挑戦となり、力関係はどうか分かりませんが、この馬自身の体調は良く、走ってくる馬であることは間違いありません。
http://www.keibado.com/keibabook/itw/photo03.html


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ROUNDERS編集長 治郎丸敬之
物言わぬサラブレッドの代弁者
ROUNDERS編集長 治郎丸敬之

岡山生まれ、埼玉、東京、兵庫育ち。新しい競馬の雑誌「ROUNDERS」編集長。競馬ブログ「ガラスの競馬場」を主宰。週刊Gallopにて「超・馬券のヒント」を連載中。単なる馬券検討ではなく、競馬の持つ様々な魅力を広く伝えることをモットーとしている。好きな馬はシンコウラブリイ、ヒシアマゾン、ブラックホーク、サイレンススズカ、スペシャルウィーク、キングカメハメハ、ディープインパクト、ウオッカなど。敬愛するジョッキーは安藤勝己騎手、L・デットーリ騎手。著書「馬体は語る-最高に走るサラブレッドの見つけ方」(主婦の友社)が2018年4月上旬発売予定。

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