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競馬サロン

白井寿昭

2019/09/10 17:00

アカデミック連載『ロードカナロア』

【第1章・成功の予感】

・早くも人気種牡馬に

現代競馬に不可欠なスピードを高いレベルで持っている馬。
おそらくは誰もが成功を予感していた存在だろう。
しかし、過剰な期待に応える結果を出すことは、口で言うほど簡単ではなく、特に種牡馬の世界においては、残念ながら“期待はずれ”に終わってしまった馬も少なくない。

ゆえに3回東京の1週目にデビューさせた初年度産駒(ステルヴィオ)が、好時計をマークして勝ち上がった意義は大きく、中京開催の開幕週では産駒がワンツーも決めた。
これらの馬が見せたパフォーマンスに、誰もがこう思ったのではないだろうか。

「ロードカナロアは本物」だと。

それはセレクトセールにおいて、同馬の産駒であるキングスローズの2017とシャムロッカーの2017が、1億8000万円という高値で落札されたことでも証明されている。

2017年の2歳が初年度産駒。
しかしながら、2歳戦が始まってのわずか数ヶ月で、種牡馬としての特徴や可能性が見えたと私は考えている。

いずれはリーディングサイアー争いにも名を連ねてくるはずの馬。
これが私の見立て。

少し早い段階ではあるにもかかわらず、ロードカナロアを取り上げさせてもらったのは、そのような考えを持っているからに他ならない。
ぜひ、今後の参考にして頂きたいと思う。

・レース内容が示す種牡馬としての可能性

安田隆行厩舎の管理馬として走り、GIを6勝したロードカナロア。
日本馬では攻略するのが難しいとされてきた香港スプリントの2勝も、その数字の中に含まれている。
もちろん、サイレントウィットネスがいた頃と比較すれば、当時のレベルは少し低かったかもしれないが、香港のスプリントGIを日本馬がスピードで押し切って勝つことは、並大抵のことではない。
ゆえに、まずは彼の残した偉大な成績を振り返り、その可能性を探っていきたいと思う。

ロードカナロアは超一流のスプリンター。
しかしながら、スプリンター然としていたサクラバクシンオーなどとは、少し違うタイプの馬と見るべきかもしれない。
そして、そのキャラクターの違いこそが、種牡馬としての可能性を広げるものになると私は考えている。

では、その違いとは何なのか?
最初に注目すべきは彼のレースぶりだ。
例えば、連覇を果たした香港スプリント。
そのパフォーマンスはある部分で似通っており、ある部分においては相違点がある。
いや、もっと広範囲で考えれば、スプリンターとしての頂点を目指した2012年と、スプリント王者でありながら、マイル路線の制圧に挑んだ2013年の違いと言うべきだろうか。

もちろん、種牡馬としての可能性を探るなら、重視するのは後者のレースになる。

1600mの安田記念だけでなく、スプリンターズSに5馬身差の圧勝を決めたラストランの香港スプリント。
本来のフィールドである1200mにおいても、彼の走りに微妙な変化を感じた。

次回はこのレースぶりについて、話をさせてもらいたい。

【第2章・純然たるスプリンターではない?】

・スピードのみに頼らないレース運び

ロードカナロアの最大の武器はスピード。
私が声を大にして言うほどのものではなく、彼を知るすべての競馬ファンが同じ答えを出すと思う。

その特徴が出た1戦が2012年の香港スプリント。
抑えきれないくらいの手応えで好位を追走し、4コーナーを回った段階では前を捕まえる位置に。
直線半ばあたりから先頭に立ち始め、最後は2着に2馬身半差をつけた。
武器であるスピードで生かして勝った競馬で、本質的な潜在スピードが高くないと無理なレースぶりだった。
血統の考察をする際に改めて後述するが、彼の体内には豊富なスピードを持つストームキャットの血が流れている。
その影響力を強く感じさせるパフォーマンス。
いかにもスプリンターらしい勝ち方と言うべきだろうか。

では、2013年のレースぶりは?

一連のレースを改めてチェックして感じたのは、母父のストームキャットではなく、父であるキングカメハメハの影響。
キングカメハメハの子が持つパワーとレースでの融通性を示した1年だったように思うのだ。

・スプリンターらしからぬ走り

詳しく説明していきたい。
まずは距離の壁に挑んだ安田記念。
レースの序盤を見れば一目瞭然だが、他の馬とは持っているスピードの絶対値が違った。
それはハナを切ったとか、中団に控えたなどの位置的な問題ではなく、どれだけ楽に追走できているのかというところの話になる。

スプリンターとマイラーの違いと言えばそれまでだが、ロードカナロアは絶対的なスピードを示しながらも、それに偏った走りをするのではなく、1600mのペースにも完璧に対応していた。
この部分こそがロードカナロアのセールスポイントになるのではないか、と私は考える。

さらに踏み込んで話をしたい。

ロードカナロアには燃えやすいことで知られるストームキャットの血が入っている。
そして、ストームキャットの血は年齢を重ね、レースの回数を重ねるごとに自身の特徴を前に出してくる。
それが距離に限界を生む、ひいては調整を難しくする理由にもなる。
私が管理したメイショウボーラー(母父がストームキャット)もそうだったのだが、ロードカナロアはストームキャットの弱点である気持ちの部分を上手にコントロールし、1600mのレースでも行きたがる面を見せずに競馬をした。
これは口で言うほど簡単なことではないのだ。

いわゆるストームキャット系のスプリンターから、キングカメハメハの特徴を持つマイラーへの変貌を見せたレース。
2013年の安田記念の本質は、その部分にこそあるのだ。

・キングカメハメハの特徴はスプリント戦でも

馬なりで上がっていく印象のあるロードカナロアが、勝負どころで少しズブい面を見せたのだから、2013年のスプリンターズSはスプリンターらしくない、それまでのロードカナロアらしくないレースだったと言えると思う。

本来なら、ネガティブ要素になるはずの項目。
しかし、私は逆にポジティブな考え方をした。
豊富なスピードを持っているはずなのに、それだけに頼るような一本調子の面を見せない。道中で一呼吸を入れていた走りに、これこそがマイルをこなす根拠ではないかと私は考えた。
なぜ?
それは燃えやすいストームキャット系の馬の走りと一線を画すもの。
キングカメハメハの特徴が強く出てきたと感じたからに他ならない。

連覇を飾った2013年の香港スプリントも面白いレースだった。
中団からレースを進め、2着に5馬身もの差をつければ、どれほどの切れを使ったのかと普通は思う。
しかし、実際は一瞬で抜けたのではなく、ジワリジワリと差を広げていった。
それは切れを武器にするディープインパクトの産駒が見せる走りとは、対極に位置するものと言えるだろう。
脚を溜める競馬をしながら、結果的には力で押し切ってしまう。
これも父キングカメハメハの産駒が見せる特徴。
この特徴を引き継いでいたことが、ロードカナロアの大いなる可能性を感じさせる理由だと私は考えている。

父キングカメハメハが極めて万能性に富んだ種牡馬であるからだ。

【第3章・血統面の魅力に迫る】

・母系はかなり優秀だが…

チャンピオンスプリンターとして活躍したロードカナロア。
そのスピードの源は母系にいるストームキャットであり、インリアリティだろう。

これらの馬がいる母系はかなり優秀で、祖母のサラトガデューはベンダムS、ガゼルHを勝ったGI2勝馬。
レディブラッサムは自身が5勝をしただけでなく、その産駒もそれなりに活躍している。
重賞のタイトルを獲得しているのはロードカナロアだけだが、ブライアンズタイム産駒のロードバリオスは6勝し、アグネスタキオン産駒のロードガルーダも4勝をマークした。
繁殖牝馬としての実績は十分過ぎるほどだ。

さらにあげるなら、レディブラッサムの弟妹が地方競馬で活躍している点にも注目すべきだろう。
ロードカナロアが持っていたスピードは“軽い”と表現されるものではなく、アメリカの血統らしいパワーが根底にある。
近親の馬たちがダートをこなすのももっとも。
そう考えれば、彼の見せてきたパフォーマンスにも、納得がいくのではないだろうか。

しかし、この母系だけが強調された馬だとしたら──。
ロードカナロアは単調なスピード馬になっていたかもしれないし、ダートに活躍の場を求める馬となっていたかもしれない。

前回の繰り返しになるが、ロードカナロアを稀有な存在へと押し上げた功績者は父のキングカメハメハ。
そして、父の特徴もしっかりと受け継いでいたことが、ロードカナロアの最大の魅力だと私は考えている。

・父キングカメハメハがもたらす影響とは?

同じキングカメハハ産駒のルーラーシップにも言えることだが、キングカメハメハの特徴を受け継ぐということは、キングカメハメハの最大の魅力でもある「サンデーサイレンス系とのニックス」も受け継ぐということにほかならない。

一概にサンデーサイレンス系という表現をしたが、サンデー系には切れを武器にするディープインパクト、スピードの持続力に富むダイワメジャー、ダートに強いゴールドアリュールなど、様々なタイプの種牡馬がいる。
そして、現在の生産界にはサンデー系の繁殖牝馬が溢れている。
これらの馬の力を借り、時には足りない部分を補い、時には自身の持っている特徴をさらに強化──。

それがキングカメハメハの強みになっているわけだが、父よりもスピードに特化したロードカナロアのほうが、生産者は目指すべき方向を決めやすいのではないだろうか。
スピードを重ねるのか、それともスピードを補填するのか。
そんな生産者の意図を示すのが、配合された繁殖牝馬の血統だ。
それを認識しやすいという意味でも、ロードカナロアは特徴をつかみやすい種牡馬と言えるかもしれない。

母父サクラバクシンオーでも距離を克服したキタサンブラックは、ブルードメアサイアーにも豊富なスピードが求められていることを証明した。
現在は自身の産駒が注目されているロードカナロアだが、いずれはブルードメアとして存在感を示すだろう。
サンデー系とのニックスの話をしたばかりだが、その血をあえて入れずにおくことで、ロードカナロアを母父の位置に置いたときの配合も興味深いものになる。
もちろん、サンデー系との配合で強いインブリードを作ることもできる。
どんな使い方でもできるという意味では、ディープインパクト以上の存在といえそうだ。

キングカメハメハの後継にはルーラーシップもいるが、ディープインパクトや父との距離の住み分けがはっきりしているロードカナロアのほうが成功の可能性は高く、世界で通用するレベルの種牡馬になれるかもしれない。
大きな期待を持って、その推移を見たいと思っている。
 

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