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競馬サロン

観客席に向かって追え!(アグネスデジタル第1章)

2018/10/12 17:00

■「デジタルとの出会い」


「アグネスデジタル」

彼ほど場所を選ばない「オールラウンダー」がいただろうか。
国内で芝のGIを2勝、地方と香港でそれぞれGIを1勝。
手にした重賞タイトルは10を数える。
今回は戦場を選ばないこの名馬を振り返ってみたいと思う。

【デジタルとの出会い】

「アグネス」の冠名で知られる渡辺孝男オーナー。
エアシャカールとの激闘を制してダービー馬となったアグネスフライトや、
無敗で皐月賞を制し、「幻の三冠馬」と言われたフライトの弟・アグネスタキオンなど。
十指に余るほどの活躍馬を抱えていた渡辺オーナーだが、
「アグネス馬」を預かるようになったのは、あるひとりの方の働きかけによるものだった。

その方とは、競馬ブックに勤めており、白井寿昭厩舎の担当番であった記者さんだ。
渡辺オーナーの所有馬の近況報告などを行っていたのも、他ならぬ彼だった。
この方の紹介で、渡辺オーナーの馬を預かることになったのだ。

そしてまもなく、渡辺オーナーとこんなお話をした。

「白井先生はよくアメリカに行っているようですね。ぜひ、アメリカに行ったときにウチの馬も買ってきてよ」

この話を、二つ返事で快諾した。

そしてちょっとこれよりも前、ビッグ(ビッグバイキングやビッグサンデーなど所有)のオーナーさんからも海外馬購入の依頼を受けていた。
嬉しいふたつのオファーに責任感を感じつつ、アメリカへ飛び立った。

時期は1997年、春のGIシーズンが終わるくらいだったと思う。
向こうではエージェントを連れて、いろいろな牧場を巡ったね。
それこそ足が棒になるほど、たくさんの牧場でたくさんの当歳馬を見せてもらった。
そんな中、一段と輝く2頭の仔馬が、私の目を釘付けにした。

うち1頭はシアトルスルー(Seattle Slew)産駒。
大きくて見栄えが良く、アメリカ三冠馬を父に持つように血統背景も申し分なし。
約60万ドルの値段も納得のものだった。

当時の1ドルは日本円で115円くらいだったと思う。
「約7000万円」
この馬を買っていっていいものか、正直悩んだ。
最初から渡辺オーナーに高い買い物をさせるわけにもいかなかったからだ。

そしてもう1頭がチャンシースクゥオー(Chancey Squaw)の97。
そう、のちのアグネスデジタルだ。
デジタルは1800年代に作られたアイリッシュ系の歴史ある名門牧場・ラニーミード牧場にいた。
父はミスタープロスペクター(Mr.Prospector)の直仔であるクラフティプロスペクター(Crafty Prospector)。
父方は前に出たシアトルスルーと比較するとどうしても見劣ってしまうが、牝系にとても興味を惹かれた記憶がある。

祖母の半兄にブラッシンググルーム(Blushing Groom。GI5勝、種牡馬として一族が大活躍した)がいるように、一本筋の通った血統で、実際にブラッシンググルームを見たことがあったが、アグネスデジタルはそれに雰囲気がとても似ていた。

「シアトルスルーの仔より安いだろうな」

と踏んでいたが、提示された値段は20万ドルくらいだったかと思う。

「大きな可能性を秘めているのにこの値段。これなら自信を持ってオーナーに勧められる」

心からそう思ったので、私はアグネスデジタルを買って日本に帰った。
帰りの飛行機の中、デジタルが世界の舞台で活躍するシーンをイメージしながら。

そういえば、ビッグさんにはどんな馬を買っていたのか気になるでしょう?
実は忘れてしまったんだ。あまり大きな声で言えないけどね。


※次回は『大物の資質とオールマイティたるゆえん』を10月19日(金)に公開します。

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白井寿昭
元JRA調教師
白井寿昭

1945年1月13日、広島県出身。立命館大学経営学部(マンドリンクラブ所属)という畑違いの分野から競馬の世界に飛び込み、厩務員、調教助手を経て1978年に調教師免許を取得した。
1998年のダービー馬スペシャルウィークを筆頭に、芝ダート国内外を問わずGI6勝を挙げたアグネスデジタル、菊花賞に挑戦したオークス馬ダンスパートナーなどの個性派GI馬を多数管理。
若い頃から培ってきた相馬眼で当歳時のアグネスデジタルを見出したり、芝重賞馬メイショウボーラーをダートに転向させてGI馬にしたりと個性的なエピソードは事欠かず、一部は『白井最強伝説』として広く親しまれている。
2015年2月28日、定年により現役引退。
通算795勝(中央775勝、地方・海外20勝、重賞42勝)

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