2023/02/07 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【クイーンC(GIII)攻略データコラム】阪神JF&フェアリーS組の狙い目発見! 当日馬体重にも注意!
クイーンC(GIII) 3歳牝馬 別定 東京芝1600m
※近10年分のレースデータを基に分析する。
■人気
・1番人気/【4.1.2.3】
勝率40.0% 複勝率70.0%
・2番人気/【4.1.2.3】
勝率40.0% 複勝率70.0%
・3番人気/【1.3.1.5】
勝率10.0% 複勝率50.0%
・4番人気/【1.1.0.8】
勝率10.0% 複勝率20.0%
・5番人気/【0.3.1.6】
勝率0.0% 複勝率40.0%
・6番人気/【0.0.1.9】
勝率0.0% 複勝率10.0%
・7番人気/【0.1.2.7】
勝率0.0% 複勝率30.0%
・8-9番人気以下/【0.0.1.19】
勝率0.0% 複勝率5.0%
・10番人気以下/【0.0.1.58】
勝率0.0% 複勝率1.7%
1番人気、2番人気ともに過去10年で4勝ずつ、複勝率70%と、信頼に足る成績。傾向としては2番人気が近3年連続で優勝、連対確保は4年継続中と、最近は2番人気の活躍がより目につく。回収率も単勝168%、複勝101%と、黒字収支を計上している。
3-5番人気は勝ち数こそ多くはないものの、2、3着にはよく来ている。このように上位人気が比較的順当に走っており、そこまで荒れるレースではない。
それ以下となると、7番人気の2着1回、3着2回が目立つ程度。8番人気以下になると好走率はガクッと落ちる。
まとめると、軸は1、2番人気のどちらかからとり、相手は7番人気まで。それ以下の人気はどうしても買いたい馬だけヒモに押さえればいいだろう。
■当日体重増減
・体重減/【2.6.6.59】
勝率2.7% 複勝率19.2%
・同体重/【1.1.2.23】
勝率3.7% 複勝率14.8%
・体重増/【7.3.3.36】
勝率14.3% 複勝率26.5%
レース当日の馬体重の増減について見逃せない傾向がある。それは体重が増えている馬の勝率がひじょうに高いことである。
複勝率自体はそこまで差がないものの、体重増の勝率は14.3%と他の3倍以上。勝ち数自体も過去10年で7勝、近3年連続で前走より馬体が増えていた馬が優勝していた。
やはり育ち盛りの牝馬の戦いということで、成長している馬のほうが好走するケースが多く、反対に成長がなかったり、体を減らしているような馬は分が悪いのだろう。
象徴的なのは2015年に前走からマイナス20キロで出走してきたミッキークイーン。結果は3番人気2着と人気以上には走ったものの、同馬はのちにオークスと秋華賞を制覇し、牡馬混合の古馬GI・宝塚記念でも3着に好走したほどの名牝。
それを考えれば、3歳牝馬限定のGIIIで2着は“凡走”と見てもいい。そして敗因はおそらく馬体減にあったと推測できる。
■レース間隔
・中1週/【0.0.0.8】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・中2週/【0.0.1.15】
勝率0.0% 複勝率6.3%
・中3週/【1.2.1.17】
勝率4.8% 複勝率19.0%
・中4-8週/【4.4.8.53】
勝率5.8% 複勝率23.2%
・中9-24週/【5.4.1.24】
勝率14.7% 複勝率29.4%
牝馬の重賞らしく、レース間隔をあけたほうが好走率が高くなり、逆に間隔が詰まると好走数が少なくなる。
しかもこの傾向は近年より顕著となっており、中3週以下での唯一の勝利は10年前の2013年、3着内に入ったのも2016年が最後で、それ以降の好走例はない(ただし2019年は該当馬がいなかった)。
以上のデータから「中4週以上」がひとつのボーダーラインとなる。
■前走クラス
・新馬/【1.2.1.16】
勝率5.0% 複勝率20.0%
・未勝利/【0.1.1.19】
勝率0.0% 複勝率9.5%
・1勝クラス/【3.1.1.42】
勝率6.4% 複勝率10.6%
・OP特別(リステッド含む)/【0.0.0.4】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・重賞/【6.6.8.34】
勝率11.1% 複勝率37.0%
前走クラス別のデータを調べると、重賞組の成績がいい。なかでも好走数が多いのは阪神JFかフェアリーSに使われた馬で、合算成績は【5.5.6.26】勝率11.9%、複勝率38.1%。
このうち連対した10頭はすべて、前走で勝ち馬から0秒5差以内(勝ち馬含む)に走っていた。「前走着差0秒5以内」が取捨の目安となる。
次いで好走率が高いのが新馬組。好走馬4頭のうち3頭が近5年以内の馬で、成績も【1.2.0.10】勝率7.7%、複勝率23.1%と上昇している。トレンド的には新馬組は“買い”といえるだろう。
この2組以外(未勝利、1勝クラス、OP特別)は低調なうえ、近5年の合算成績は【1.0.1.33】勝率2.9%、複勝率5.7%と、不振傾向がより強まっている。よほど買いたい馬でない限り、ここには手を出さないほうが無難だ。
☆前走阪神JFかフェアリーSで0秒5差以内⇒ドゥアイズ、ブラウンウェーブ、リックスター
■前走距離
・1200m/【0.0.0.6】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・1400m/【0.1.0.12】
勝率0.0% 複勝率7.7%
・1600m/【8.9.10.85】
勝率7.1% 複勝率24.1%
・1800m/【0.0.1.11】
勝率0.0% 複勝率8.3%
・2000m/【2.0.0.3】
勝率40.0% 複勝率40.0%
出走馬の大半を占めるとはいえ、前走同じ1600mを使った馬が馬券の中心。特に新馬・未勝利・1勝クラス組の前走距離はほとんど1600mだった点は注目に値する。
それ以外の距離だと、サンプル数が少ないものの前走2000m組の2勝が目に付く。ただし、この勝ち馬2頭は当日2番人気以内に推された人気馬で、そのうち1頭は前走重賞(京都2歳S)に勝っていた馬(2020年ミヤマザクラ)。この2頭は距離短縮が効いたというよりは、単に強い馬だったと見たほうがよさそうだ。
実際、前走1800mから距離を縮めて臨んだ馬は3着1回のみで、連対例はない。今年は距離短縮馬が多そうなので、この点は注意しておきたい。
■種牡馬系統
・サンデーサイレンス系/【7.5.6.72】
勝率7.8% 複勝率20.8%
・ノーザンダンサー系/【1.3.3.11】
※ストームキャット系は除く
勝率5.6% 複勝率38.9%
・キングマンボ系/【1.2.2.11】
勝率6.3% 複勝率31.3%
・ロベルト系/【0.0.0.7】
勝率0.0% 複勝率0.0%
最後に種牡馬系統別のデータを見ると、やはりサンデーサイレンス系の好走数が圧倒的。ただし平均値(勝率6.7%、複勝率20.8%)と比べると、勝率が多少高い程度で、全体の好走率はそこまで変わらない。
またサンデー系の内訳を見ても、ディープインパクトやダイワメジャーの成績が少々いい程度で、しかもこの2種牡馬の産駒は今年登録がない。この点からも、サンデー系は“買い”でも“切り”でもないということができる。
ノーザンダンサー系(ストームキャット系除く)とキングマンボ系は勝率はやや低めなものの、複勝率は平均値よりは上。とはいえいずれもサンプル数が少ないので、そこまで推奨もしにくい。
この項でもっとも注目すべきは、ロベルト系の不振。出走数7頭とはいえ、馬券になった馬は皆無。この7頭の中には2番人気(2018年ツヅミモン12着)と4番人気(2022年モカフラワー8着)も含まれていたが、いずれも掲示板にすら載れなかった。
さらに9年遡っても(※20年前の2003年は中山開催)、11頭走って優勝はゼロで、2着と3着がそれぞれ1回のみ。明らかにロベルト系と相性が悪いレースなのだ。
今年はロベルト系の産駒が複数出走予定で、しかもモリアーナやリックスター(以上エピファネイア産駒)、ブラウンウェーブ(モーリス産駒)あたりは上位人気になる可能性がある。果たしてこれらの馬たちが“ロベルトのジンクス”を打ち破ってくれるかどうか、ひじょうに気になるところである。
▼ロベルト系産駒⇒アップトゥミー、ゴールドレコーダー、ブラウンウェーブ、モリアーナ、リックスター
(Text:sakura kyosuke)
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