2022/11/22 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【ジャパンC(GI)攻略データコラム】6歳以上は大不振 内枠と牝馬を狙い撃ち!
ジャパンC(GI) 3歳以上 馬齢 東京芝2400m
※データについては、特に記載のない限り過去10年分を対象としている。
■人気別成績
1番人気【5.1.2.2】
2番人気【0.2.4.4】
3番人気【2.2.1.5】
4番人気【2.1.0.7】
5番人気【1.2.0.7】
6-9番人気【0.2.2.36】
10番人気以下【0.0.1.75】
1番人気は勝率50%、複勝率80%と信頼できる数字。1番人気が強い傾向もそうだが、とにかくジャパンCは順当に収まる傾向が強く、この10年で8番人気以下が馬券に絡んだのは2013年のトーセンジョーダン(11番人気3着)のみ。そのトーセンジョーダンも天皇賞・秋1着、天皇賞・春2着などGIで実績を残してきた実力馬だった。
GIでの実績に乏しい人気薄はそもそも勝負の土俵に上がれないという点は押さえておきたい。無理な穴狙いは禁物だ。
■年齢別成績
3歳【2.4.2.13】
勝率9.5%、連対率28.6%、複勝率38.1%
4歳【5.3.3.36】
勝率10.6%、連対率17.0%、複勝率23.4%
5歳【3.3.4.40】
勝率6.0%、連対率12.0%、複勝率20.0%
6歳以上【0.0.1.47】
勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率2.1%
世代間の成績を比較すると3歳馬が好成績。連対率、複勝率は他世代に差をつけている。斤量の差がそのまま結果につながっている印象だ。
ただ勝率に関しては4歳馬がトップ。5歳馬も3勝を挙げており、アタマの期待は3-5歳馬でほぼイーブンと言ったところか。
押さえておきたいのは6歳以上馬がまったく結果を残せていない点。48頭が出走して馬券に絡んだのは2013年の7歳馬トーセンジョーダンのみ。6歳以上を思い切って無印にする馬券戦略もあり得るだろう。
■枠番別成績
1枠【4.3.1.9】
勝率23.5%、連対率41.2%、複勝率47.1%
2枠【2.0.3.14】
勝率10.5%、連対率10.5%、複勝率26.3%
3枠【1.1.2.16】
勝率5.0%、連対率10.0%、複勝率20.0%
4枠【1.2.0.17】
勝率5.0%、連対率15.0%、複勝率15.0%
5枠【0.2.0.18】
勝率0.0%、連対率10.0%、複勝率10.0%
6枠【0.1.0.19】
勝率0.0%、連対率5.0%、複勝率5.0%
7枠【1.0.3.19】
勝率4.3%、連対率4.3%、複勝率17.4%
8枠【1.1.1.24】
勝率3.7%、連対率7.4%、複勝率11.1%
とにかく内枠が強いレースで、特に1枠は勝率、連対率、複勝率いずれの数字も抜きんでていることが分かる。隣の2枠も複数の勝ち馬を出していることから、内枠有利の傾向は揺るがないと考えて良いだろう。
■牡牝別成績
牡馬・セン馬【5.8.9.121】
勝率3.5%、連対率9.1%、複勝率15.4%
牝馬 【5.2.1.15】
勝率21.7%、連対率30.4%、複勝率34.8%
牡馬と牝馬で出走頭数は大差があるのにもかかわらず、勝ち馬の数は牡馬と牝馬で互角の数字に。当然ながら率としては牝馬の方が圧倒的に優秀だ。
■前走別成績
天皇賞・秋【6.2.7.38】
勝率11.3%、連対率15.1%、複勝率28.3%
凱旋門賞【0.2.0.4】
勝率0.0%、連対率33.3%、複勝率33.3%
エリザベス女王杯【0.1.0.1】
勝率0.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%
京都大賞典【2.1.0.18】
勝率9.5%、連対率14.3%、複勝率14.3%
アルゼンチン共和国杯【0.1.1.16】
勝率0.0%、連対率5.6%、複勝率11.1%
オールカマー【0.0.0.5】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%
GIII、OP特別、条件戦【0.0.0.12】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%
相性が良いのは秋の王道である天皇賞・秋からのローテーション。昨年のコントレイルをはじめ、過去10年で6頭の勝ち馬を送り出している。特に天皇賞・秋で1-3着だった馬の成績は【3.1.4.8】で勝率18.8%、複勝率50.0%と好成績。今年はダノンベルーガ(天皇賞・秋3着)が条件に合致する。
反対にGIII以下のレースからここに臨む馬はまったく結果を残せていない。ジャパンCは勢いより格が重要になるレースと言えそうだ。
■種牡馬別成績
サンデーサイレンス系【7.8.6.67】
勝率8.0%、連対率17.0%、複勝率23.9%
※ディープインパクト産駒【4.4.3.22】
勝率12.1%、連対率24.2%、複勝率33.3%
※ハーツクライ産駒【2.1.2.11】
勝率12.5%、連対率18.8%、複勝率31.3%
キングマンボ系【2.2.2.19】
勝率8.0%、連対率16.0%、複勝率24.0%
ロベルト系【1.0.1.3】
勝率20.0%、連対率20.0%、複勝率40.0%
サドラーズウェルズ系【0.0.0.14】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%
ミスタープロスペクター系【0.0.0.4】(※キングマンボ系を除く)
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%
基本的にはサンデーサイレンス系を狙っておくのが手堅いやり方。特にディープインパクト産駒とハーツクライ産駒が合わせて6勝を挙げており、大種牡馬の実力をまざまざと見せつける形になっている。
ロベルト系は2014年1着エピファネイアと2020年3着デアリングタクト(父エピファネイア)の2頭が結果を残している。エピファネイアが今後のジャパンCにおける特注血統になる可能性は押さえておきたい。
<データからのピックアップ>
・ダノンベルーガ
前走天皇賞・秋で3着とした3歳馬。このレースを得意としているハーツクライ産駒ということで十分に狙いが立ちそうだ。陣営は出走について慎重な姿勢を崩していないが、出てくるようなら当然狙い目。
・デアリングタクト
ジャパンCと相性の良い牝馬からはこの馬をピックアップ。エリザベス女王杯からの参戦は過去10年で2例しかないが、そのうち1頭は連対の実績(2013年2着デニムアンドルビー)を残している。次世代のジャパンC特注血統となりそうなエピファネイア産駒でもあり、ここで復活の期待も。
・シャフリヤール
天皇賞・秋では5着と敗れてしまったが、元より陣営はこちらが狙いだった感も。過去10年で4勝を挙げるディープインパクト産駒というのも後押しになりそう。ただ、ディープ牡馬は【1.2.3.15】と2着、3着が多い点には注意が必要。勝ったのは昨年のコントレイルのみという点を鑑みると、あえての2、3着付けに妙味がありそうだ。
また内枠(特に1枠)に入った馬の評価を上げるのを忘れないようにしておきたい。
(Text:inoue)
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