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コラム

2021/04/06  UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」

【桜花賞(GI)攻略データコラム】ローテーションに明暗

桜花賞(GI) 3歳牝馬 定量 阪神芝1600m

※過去10年のデータを参考にしていく。

■人気別傾向
・1-3番人気/【7.7.4.12】 勝率23.3% 複勝率60.0%
・1番人気/【1.3.1.5】 勝率10.0% 複勝率50.0%
・2番人気/【5.3.0.2】 勝率50.0% 複勝率80.0%
・3番人気/【1.1.3.5】 勝率10.0% 複勝率50.0%
・4-9番人気/【3.3.5.49】 勝率5.0% 複勝率18.3%
・10番人気以下/【0.0.1.87】 勝率0.0% 複勝率1.1%

上位人気(1-3番人気)の成績は及第点で、合算の回収率を見ても単勝は88%、複勝については105%とプラス収支を計上。過去10年で1-3番人気馬のうち2頭が馬券内に入った年が8回もあり、逆に揃って馬券を外したのは2015年の1回のみ。しかもその年は前半1000m通過が62秒5という桜花賞としては異例の超スローペースに流れた年で、参考外といってもいい。基本的には人気サイドで決まる傾向にある。

もっとも、その上位人気の内訳を見ると、1番人気が過去10年で一度しか優勝しておらず、案外な成績。一方で2番人気の成績が優秀で、近3年連続で優勝馬を送り出している。これは後述するが、チューリップ賞勝ち馬の不振と近年の好走ローテーションの変化が大きく影響している。

4-9番人気の中穴馬もそれなりに走っていて、過去10年で3回、ここから勝ち馬が出ている。馬券になった11頭のうち、前走勝って臨んだ馬は2頭だけで、しかも本番を勝てた馬はいない。4-9番人気で優勝した3頭はいずれも前走で2、3着に惜敗していた馬で、回収率ベースで見ると、単複ともにプラス収支となっている。穴の狙い目はここか。

一方、10番人気以下で馬券になったのは、2013年3着のプリンセスジャック(14番人気)ただ一頭。しかも8年も前の古い記録であり、超人気薄が馬券に絡む確率はかなり低いといえそうだ。

■前走・ステップ
・チューリップ賞/【5.7.6.28】 勝率10.9% 複勝率39.1%
・エルフィンS/【2.0.0.4】 勝率33.3% 複勝率33.3%
・フィリーズR/【1.0.2.53】 勝率1.8% 複勝率5.4%
・朝日杯FS/【1.0.0.1】 勝率50.0% 複勝率50.0%
・シンザン記念/【1.0.0.1】 勝率50.0% 複勝率50.0%
・クイーンC/【0.2.1.15】 勝率0.0% 複勝率16.7%
・阪神JF/【0.1.0.3】 勝率0.0% 複勝率25.0%
・フラワーC/【0.0.1.8】 勝率0.0% 複勝率11.1%
・アネモネS/【0.0.0.22】 勝率0.0% 複勝率0.0%
・フェアリーS/【0.0.0.3】 勝率0.0% 複勝率0.0%

ステップを調べると、チューリップ賞組が好走馬の大半を占める。しかも今年は過去10年勝ち馬を出したエルフィンS・朝日杯FS・シンザン記念から駒を進める馬はいない。まずはこの組から精査しなければならない。

チューリップ賞が桜花賞の最重要トライアルであることは、まだオープン特別だった時代からそうなのだが、不思議なことにその1着馬は思ったほど成績はよくない。過去10年で8頭が出走し、結果は【1.2.1.4】と、2回に1回は凡走しているのだ。

チューリップ賞勝ち馬が案外なのは過去20年さかのぼっても同様であり、近3年は2着→4着→8着と、年々着順も落としている。最後に勝ったハープスターは2014年の話である。人気の項目で1番人気馬の成績が振るわないと記したが、これはチューリップ賞の勝ち馬が1番人気に推されるケースが多いからなのだ。

逆に馬券的に美味しいのは、チューリップ賞で惜敗した馬で、2-4着馬の成績は【4.3.2.12】で単勝回収率181%、複勝回収率112%。勝ち馬から1秒差以内だった馬の成績は【5.7.6.28】で単勝回収率85%、複勝回収率154%。いずれも馬券的に狙いが立つ数字を残している。

これは前哨戦で勝ち切ってしまうと、本番にお釣りがなくなってしまうからだと推測される。勝ち馬の着差を見ても、2着馬に0秒3(約2馬身差)以上の差をつけて快勝したチューリップ賞馬の成績は【1.1.1.1】なのに対し、0秒2差からタイム差なしまでの勝ち馬は【0.1.0.3】と、より振るわない。桜花賞と同じコースで行なわれるチューリップ賞は毎年、有力馬が集結し、本番さながらの熱戦が繰り広げられる。そこで力を出し切っての中4週は、疲れを完全に取り切ることが難しいのだろう。

今年のチューリップ賞はメイケイエールとエリザベスタワーが1着同着という結果になった。残り300mの地点からゴールまで、馬体を併せてビッシリ叩き合った2頭の消耗度は相当なものがあったはずだ。2頭ともそれなりに人気にはなるだろうが、例年以上に手は出しにくい。

ステップというかローテーションで気になるのは、近年は間隔を空けた馬が走る傾向にあること。この3年は2カ月以上の休み明けの馬(前走がエルフィンS、朝日杯FS、シンザン記念)が続けて優勝している。これは桜花賞に限った話ではなく、ノーザンファームの天栄やしがらきを筆頭とする外厩施設の発達や充実により、休み明けでも能力をフルに発揮できるケースが年々増えている。

また、全体のレースレベルも年々高くなり、それと引き換えに一戦ごとの消耗度も高くなっている。先述のチューリップ賞勝ち馬が振るわないのと理屈は同じで、今は連戦よりも間隔を空けたほうが高いパフォーマンスを発揮できるのだ。

そう考えると、今年1、2番人気を分け合うであろうソダシとサトノレイナスはいずれも阪神JF以来の休み明け。管理する須貝・国枝の両調教師とも休み明けでの桜花賞好走の経験(2014年2着レッドリヴェール、2018年1着アーモンドアイ)があり、そのノウハウも持っているはず。人気とはいえ、やはり馬券からは外せなさそうだ。

「間隔を空けたほうが走る」という傾向から考えると、今回はクイーンC組が面白いかもしれない。過去の成績自体は芳しくないが、今年はチューリップ賞1着馬が危険と考えると、相対的にこの組が浮上してくる。特に2着のアールドヴィーヴルはまだキャリア2戦の身で、関東遠征でも結果を残した。休養を経ての地元出走で、上積みがたっぷり見込めそうだ。

休み明けといえば、フェアリーS勝ち馬のファインルージュも該当する。フェアリーSはかつては低レベルな決着が多く、クラシック路線では軽視されがちなレースだったが、昨年の勝ち馬スマイルカナは桜花賞でも3着に善戦した。今年のファインルージュは2着馬ホウオウイクセルに2馬身差をつけて快勝しており、そのホウオウイクセルは次走・フラワーCで重賞初制覇を果たしている。シンザン記念以来で優勝したアーモンドアイと同じく、ノーザンファーム天栄で調整されている馬でもあり、一枚押さえてもいいかもしれない。

最後に、桜花賞は距離延長が来ないレースとして知られているが、それはフィリーズR組の不振と大きくつながっている。だが、これは距離短縮のみならず、本番まで中3週しかないローテの厳しさも災いしていると考えるべき。同じ中3週のアネモネS組が箸にも棒にもかからないのを見れば同意してもらえるはずだ。

■騎手傾向
・美浦/【0.3.1.48】 勝率0.0% 複勝率7.7%
・栗東/【9.7.8.98】 勝率7.4% 複勝率19.7%
・外国/【1.0.1.2】 勝率25.0% 複勝率50.0%

騎手のデータを見ると、なんと過去10年で美浦所属のジョッキーの戴冠はゼロ。過去30年(!)をさかのぼっても関東騎手が桜花賞を制したのは、後に牝馬三冠に輝く2010年のアパパネに騎乗した蛯名騎手ひとりしかいない。これは驚くべきデータだ。

若い牝馬には負担となる長距離輸送が伴う関東馬にとって、桜花賞は不利なレース。また、美浦所属で優勝した2013年アユサン、2018年アーモンドアイ、2019年グランアレグリアの3頭いずれもが外国人ジョッキーが手綱をとったという「機会損失」もあった。

だがしかし、まったく人気馬に乗らせてもらえなかったわけでもなく、1-3番人気での成績は【0.2.0.4】と好走率・回収率ともに見どころはない。繊細な乙女を上手にエスコートするには、慣れ親しんだホームでの騎乗テクニックが求められるのだろう。

今年は1番人気が予想されるソダシに吉田隼騎手、アカイトリノムスメに横山武騎手、メイケイエールに横山典騎手と、多くの人気馬の鞍上を関東のジョッキーが占める。吉田隼騎手は登録上は美浦所属だが近年は関西を中心に活動しているので、一概に「関東騎手」とはいえないかもしれない。それでも騎手データからは今年は波乱含みといえそうだ。

■過去10年で3着内に2回以上入った騎手
・ルメール/【2.0.2.2】
・岩田康/【2.0.2.5】
・池添/【1.3.0.3】
・デムーロ/【1.1.0.6】
・川田/【1.0.1.7】
・武豊/【0.2.0.8】
・福永/【0.0.2.7】

面白い騎手データをもうひとつ。過去10年で2回以上3着内に馬を持ってきた騎手は上記のように7名いる。この面々に共通しているのは「腕っぷしが強く追える騎手」だということ。

実は、阪神競馬場が改修されて外回りコースで行なわれるようになった2007年以降、この傾向は顕著になっているのだ。改修直後の2007年は安藤勝騎手、2008年は小牧太騎手、2009年と2011年はまた安藤勝騎手、2012年は岩田康騎手と、地方出身の剛腕騎手が立て続けに勝利を収めているのが何よりの証拠といえよう。

一方で、それまで桜花賞を5勝していた武豊騎手や、2・3歳の牝馬でGIを11勝し桜花賞も2勝していた福永騎手は、コース改修後は1勝もできず、どちらも2、3着が2度あるのみ。1番人気馬にも武豊騎手は2回、福永騎手も1回騎乗している。

両者とも牝馬の扱いには定評があるものの、ソフトな乗り方をするジョッキーであり、剛腕で鳴らすタイプではない。直線が長く最後に急坂が待ち構える現在の阪神コースにおいて、まだ体ができきっていない女馬に最後のひと押しを促すには、鞍上の力強い扶助が必要なのだろう。

今年は「リピーター剛腕騎手」5名(ルメール、岩田康、池添、デムーロ、川田)全員が騎乗予定。なかには中穴から人気薄の馬まで含まれており、馬券的には目が離せない存在となりそうだ。

■テン乗り成績
・継続騎乗/【7.7.7.100】 勝率5.8% 複勝率17.4%
・乗替騎乗/【3.3.3.48】 勝率5.3% 複勝率15.8%
・テン乗り/【2.1.0.26】 勝率6.9% 複勝率10.3%

騎手がらみでもうひとつ、見逃せない傾向を発見した。まず前走からの乗り替わりの有無を調べると、継続騎乗と乗り替わりでは大きな差はないものの、わずかに継続騎乗のほうが好走率は高い。

さらに、この桜花賞が初めての騎乗、つまり「テン乗り」での成績を調べると、勝率こそ上がるものの、全体の好走率は一段下がる。しかもテン乗りで馬券になった3騎手を見てみると、2012年2着の内田博騎手、2013年1着のC.デムーロ騎手、2017年1着の池添騎手と、いずれも前述した「腕っぷしの強い追える騎手」であり、ダービーや凱旋門賞に勝った名手でもあった。つまりテン乗りで好走できるのは、辣腕のトップジョッキーに限られるということ。

春のクラシック戦線全般にいえることだが、若駒の時期はその馬のクセや成長度合いを知っている騎手のほうがレースで能力を発揮させやすい。繊細な牝馬であれば、なおさらだろう。今走で初めて手綱をとる騎手にとって、不利なレースと考えられる。

今年、テン乗りで注目を集めるのは、武豊騎手の負傷で急遽お鉢が回ってきたメイケイエールの横山典騎手だろう。実は、横山典騎手は急坂コースのGIでは成績がひと息で、主場4場の中では阪神でのGI勝ちがもっとも少ない(JRA・GI全27勝中2勝のみ)。桜花賞での好走実績もコース改修前に3着が3回あるだけだ。

そのうえ、メイケイエールは周知のように、折り合い難が激しく、明らかに乗りにくい馬。横山典騎手が実績豊富な一流騎手であることに異論はないが、同騎手は馬の気持ちを最優先するジョッキーであり、武豊騎手や福永騎手と同タイプの乗り手である。しかも近年は折り合いに苦労する面もしばしば見受けられ、気性難を抱えるメイケイエールにテン乗りで挑むのは不安を感じずにはいられない。

ほかにも今年はフェアリーS勝ち馬のファインルージュに福永騎手、アルテミスS2着、クイーンC3着のククナに藤岡佑騎手と、それなりにシルシが回る馬にもテン乗りが見受けられる。過去の傾向を覆すことができるのか、注目したい。

■枠順別成績
・1枠/【0.1.1.17】 勝率0.0% 複勝率10.5%
・2枠/【0.0.2.17】 勝率0.0% 複勝率10.5%
・3枠/【1.1.0.18】 勝率5.0% 複勝率10.0%
・4枠/【3.1.0.16】 勝率15.0% 複勝率20.0%
・5枠/【3.0.4.13】 勝率15.0% 複勝率35.0%
・6枠/【0.2.1.17】 勝率0.0% 複勝率15.0%
・7枠/【2.2.1.25】 勝率6.7% 複勝率16.7%
・8枠/【1.3.1.25】 勝率3.3% 複勝率16.7%

桜花賞は「外枠有利」が定説だが、過去10年の成績を調べると、4?5枠の中枠がよく来ている。一方で1、2枠からは勝ち馬が出ておらず、外枠有利というよりは「内枠不利」といった傾向が見て取れる。

阪神の芝1600m自体は決して内枠が不利ではなく、むしろ近3年の全体データを見ると、1枠の成績がもっともよかったりする。ただし、桜花賞は例年ほぼフルゲートになるし、短距離馬の出走も多いので、ペースが速くなるケースが多い。我先にと外から逃げ先行馬が殺到する内枠の馬はもまれる危険性が高いのだろう。

また、阪神開催の後半に組まれている桜花賞は、春雨の影響などで馬場が荒れた状態で行なわれることが多く、それが内枠不利に影響を及ぼしている面がある。京都競馬場の改修工事のため、昨年から関西は変則的な開催が組まれており、阪神の馬場は例年以上に使い込まれてもいる。

だから、今年はより内枠不利になるのではないか…と考えたいところだが、それはいささか軽率かもしれない。というのも、この春の阪神開催は5月2日の天皇賞・春まで行なう12週24日間の超ロングラン開催。芝の生育が悪く、雨にもたたられやすい時期だけに、例年以上に馬場を堅く作ってきているのは、ここまでの阪神芝レースを見ても明らかだ。

その象徴的な例として、開幕から13日目に行なわれた毎日杯(芝1800m)では1分43秒9のJRAレコードタイ記録が飛び出した。3歳春の段階でここまで速い時計が出たのは、多分に馬場の恩恵があったはずだ。

しかも、例年この開催の芝のBコース替わりは前週の大阪杯の週に行なわれるのだが、今年は先を見据えてか桜花賞の週にズラされている。一般的にコース替わりの初週は内枠が有利になるとされている。桜花賞のレース自体に内枠不利の傾向があるのは確かだと思うが、例年以上に良好な馬場状態になったとしたら、今年に限ってはその傾向が弱まる可能性は十分考えられる。

だから今年は直前まで馬場の状態を見極めて、枠の有利不利についてはギリギリまで考えたい。もし、あからさまに内枠が有利な馬場だったら、過去のデータを逆手にとって内枠の人気薄を狙い撃ち、望外の配当を手にすることができるかもしれない。少なくとも、世間がいう「外枠有利」に安易に乗せられるのだけは禁物だ。

(Text:sakura kyosuke)

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