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競馬サロン

佐倉京助

2021/07/30 19:00

【7月31日(土)】美利河特別ほか 函館に坂適性とは、これいかに!?

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【第21夜・美利河特別】

東京オリンピックでは想像以上に日本選手が活躍していますね。1週間終了時点で金メダルが15個だなんて驚きのひと言。僕は柔道が好きなので、初日からのメダルラッシュに狂喜乱舞しております。

柔道代表は男女とも個性的で立派な選手が揃っていますが、個人的には、女子70キロ級で優勝した新井千鶴選手と、女子57キロ級で惜しくも銅メダルに終わった芳田司選手が印象に残りました。どちらも誠実でひた向きな感じが、凛とした道着姿から伝わってくるからです。このふたりに限らず女子の柔道選手って、「もう後がない悲壮感」が漂っているように感じてしまうのは、果たして僕だけでしょうか。

さて、日本選手の快進撃をここまで目の当たりにすると、否が応にもホーム・アドバンテージの高さを感じずにはいられません。外国選手はコロナ対策で検疫等に余計な神経を使わされるので、アウェイの不利も大きいのでしょうし。

スケートボード女子ストリートでは表彰台をティーンエイジャーが独占して話題になりましたが、その中で1位と3位に日本人選手が入ったことなどは、まさに地元の利が働いたとしか思えません。多感で繊細な10代の女のコたちの戦いなのですから、家族や仲間がすぐそばにいる国内の選手は精神的に落ち着いて試合に臨めたはずです。

実はつい先ほどまで、来週公開予定のレパードSの重賞攻略データコラムを作成していました。同レースの傾向を調べていたら、関東の厩舎や騎手が好成績を残していることがわかりました。ダートは関西馬優勢の印象が強いのに、レパードSは近5年のうち4回も関東馬が優勝しています。

レパードSは関東ローカルの新潟で行なわれます。まだ経験の少ない3歳馬同士のレースということで、ここでも“地の利”が働いているものと推測できます。競馬の世界でもやはりホーム・アドバンテージがあるのだなあと、五輪での日本選手の躍進をクロスオーバーさせながら、しみじみ思ってしまいました。

前置きはこれくらいにして、そろそろ予想に参りましょう。

まずは、函館の10R、美利河特別(芝1200m)から。

今週より函館の芝はBコース替わり。先週まではイン有利の馬場状態でしたが、このコース替わりで馬場はどちらに転ぶのか。前日段階では読みようもないので、恐る恐るの予想にはなりますが……。

本命は、10番ナイントゥファイブにしました。

この馬、前走が見どころ満載でした。当日の函館芝レースは雨の影響で外差しがバンバン決まっていました。そして前走の函館道新スポーツ杯も差し馬がワンツーフィニッシュしたレースだったのですが、ここを同馬は2番枠から馬場の最内を通らされます。

鞍上の松田騎手は地味ながら実は巧いジョッキーで、「このままインを進んだらヤバイ」と気づいたのか、直線では強引に外へと馬を振ります。それまで馬場の悪い内を走った影響で最後は脚が鈍り、4着に敗れはしたものの、これはなかなか強い走りだったと思います。

その証拠に、同じように先行して3着だったノクターンノーツが、牡馬混合戦である先週の立待岬特別を快勝しています(※函館道新スポーツ杯は牝馬限定戦)。しかも、前走では差して2着に先着されたミニオンペールを今度は3着に下しているのです。

ナイントゥファイブは、そのノクターンノーツよりも道中インを走っていたのですから、ノクターンノーツと同等、いや、それ以上の力を示していたと考えてもおかしくない。今回も牝馬限定戦ですし、先述の力関係を見れば、ここで十分勝ち負けに持ち込めるはずです。

また、同馬は阪神で未勝利を勝ち上がったあと、同じ阪神のフィリーズレビューで3着に好走しています。阪神の急坂を克服しているのですから、坂適性を有するのは明らかです。

で、函館は平坦コースといわれながら、実は坂適性もある程度求められます。というのも、函館は向こう正面から3コーナー途中まで、ずっと上り坂が続くので、特に1200m戦ではスタートから坂を上り続けなければならない。坂適性がない馬だと、ここでスタミナを過剰にロスしてしまうので、たとえ有利な先行策に持ち込んでも、しまいに脚を失くしてしまうのです。

函館は今回2度目となりますが、同馬の坂適性からも、函館コースは合うと思います。まして今回は叩き2戦目の絶好の狙い時。意外と人気しそうなものの、混戦模様ではありますし、さすがに1番人気にはならないでしょうから、この馬を軸に据えたいと思います。

対抗には、6番クープドクールを推します。

この馬もフィリーズレビューで6着に善戦しており、小回り小倉で特別戦を勝っていることからも、函館コースは合いそう。前走は1400mで先行していて、そこから距離短縮する臨戦過程にも好感が持てます。

さらに鞍上がノッている坂井騎手に替わることも大きい。消耗戦に強いタイプなので、ズブズブの決着なら、かなりの確率で好走できると見ています。

単穴は11番ホーリーライン。エイシンフラッシュ産駒らしく速い決着は苦手な馬で、北海道のように時計がかかる舞台がいい。スピードがなく1200mだと置いていかれがちですが、かといって1400mは距離が長いので、前走から1ハロン短縮でのスプリント戦というローテはクープドクール同様に好印象です。

ルメール騎手に乗り替わって人気しちゃうのが残念とはいえ、そのぶん好走確率も上がるわけですし、3番手評価はいい塩梅ではないでしょうか。

そのほかのシルシや序列は以下にまとめました。買い目も併せて発表します。

〈函館10R・美利河特別〉
◎10 ナイントゥファイブ
○6 クープドクール
▲11 ホーリーライン
☆14 インザムービー
注12 ベッラヴォルタ
注2 カバーガール
△13 メイショウハボタン
△7 モンファボリ
△5 エピローグ
△1 ラキ

【馬単ウラオモテ】10⇔1、2、5、6、7、11、12、13、14(18点)
【3連複フォーメ】10=2、6、11、12、14=1、2、5、6、7、11、12、13、14(30点)
【馬単ウラオモテ】6⇔1、2、5、7、11、12、13、14(16点)


外差し馬場でズブズブの展開になったとき用に、クープドクールからの馬単も押さえておきます。同馬の3走前・萌黄賞を勝ったときはまさに追い込み決着で、馬単は42万馬券が炸裂しています。あの驚きをもう一度…。

続いては、新潟最終の芝1400m戦にトライしたいと思います。

先週の新潟芝レースで気づいたことは、例年通り時計が速いことと、馬場の内目がいいこと。内がいいのは、アイビスSDで最内1番枠からあわやの3着でファンを沸かせたバカラクイーンを見ても明らかですね。

そこで、先行してインで粘り込んでくれそうな馬を狙ってみたい。

本命は1枠1番のクムシラコに打ちました。

前走の東京戦は6着に敗れていますが、このレースは馬場の外目を通った差し馬が上位を独占したレース。そこをこの馬は先行し、直線でも馬場の内目を走りながらも、コンマ3秒差に踏みとどまったのです。同じレースで最内から伸びてきた10着のクインズセージが、先週函館で勝ったことを見ても、内目を通った馬に不利であったことがわかると思います。

それとこの馬、1200m以下でしか馬券になっていませんが、僕は1400mのほうが走ると見ています。その根拠は5戦目の京王杯2歳Sと次走の黒松賞との比較。どちらも11着に大敗しているものの、前者はGII、後者は1勝クラスと、レースレベルは当然京王杯のほうが上。にもかかわらず、着差は京王杯が1秒1、黒松賞は1秒3と、後者のほうが離されているのです。

京王杯2歳Sは1400m、黒松賞は1200m。同じ11着でも重賞のほうがパフォーマンスが上なのですから、1400mのほうが向いていると考えるのはおかしくありません。

あと、半兄のビリーバーは新潟直千のイメージが強いと思いますが、成績を見ると新潟芝1200mで1勝2着1回と、新潟内回りとも相性がいい。クムシラコも新潟直千で勝っていますし、兄とコース適性が似ている可能性があります。

新潟芝1400mは1番枠の成績がいいことも好材料。ミルファームの3頭出しで、主戦の杉原騎手を乗せてきていますから、この馬にもっとも色気があるのも間違いありません。人気もそこまでしなさそうなので、この馬から入りたいと思います。

対抗は9番のジネストラ。2走前のアネモネSは、重馬場で前半33秒9の激流を2番手から先行し2着に粘り込む、誰の目にも強く映った走り。勝ったアナザーリリックは次走NHKマイルCでも7着に健闘しましたし、同馬も次走の桜花賞では一部から穴人気しておりました(結果は11着)。今回、川田騎手に手綱が替わる点も心強い。

単穴は8番ララクリスティーヌ。こちらも2走前の紅梅Sで、のちにNHKマイルCで2着に激走するソングラインの2着に好走しています。そこで先着した3、4、6、10着馬がのちに1勝クラスを突破しているように、このクラスを卒業するのは時間の問題でしょう。

この〇と▲の2騎は強力で、正直、勝つのはこの2頭のどちらかだと見ています。

そのほかのシルシや序列はこのようになりました。買い目も一緒に公開します。

〈新潟12R・3歳以上1勝クラス〉
◎1 クムシラコ
○9 ジネストラ
▲8 ララクリスティーヌ
☆13 オプティミスモ
注10 コミカライズ
△6 キャロライナリーパ
△3 トーホウラデン
△15 クイーンカピオラニ
△5 ブランシェット
△7 フォティノース
△18 ラルゲッツァ

【馬単ウラオモテ】1⇔3、5、6、7、8、9、10、13、15、18(20点)
【3連複フォーメ】1=9、8、13=3、5、6、7、8、9、10、13、15、18(24点)
【3連単フォーメ】8、9⇒1⇒3、5、6、7、8、9、10、13、15、18(18点)
【3連単フォーメ】8、9⇒3、5、6、7、8、9、10、13、15、18⇒1(18点)


3連単は対抗・単穴の1着付け、本命は2、3着付けというフォーメーションを組んでみました。日曜日の新潟2Rは夏の恒例・ミルファームの直千祭りで怒濤の10頭出しとなりますが、その前祝いとしてクムシラコにも発奮してほしいところです。「それがどうした!」(馬名意味)とかいわないで!?

土曜日は函館の芝レースでほかに狙いたい馬も何頭かいるのですが、馬場が読めないことには、安易に予想は出せません。ひとつ、基本的にイン先行有利の函館ですが、開催の後半には必ず外差しが決まるタイミングが訪れます。その際は、それまで馬場掃除をしていたような無印ホースが想定外の追い込みを決めて、大穴を打ち上げたりすることがあります。

それを狙い落とすことができれば、一発で週末の勝利を確定できます。ですので、馬場の変化に細心の注意を払って、“そのとき”を待ち受けてみてください。

それでは、無敵の現状維持を突破せよ!

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