≪今週の動画・チャンピオンズC≫
▼新王者誕生の時は来た！




皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では土曜日の中山メイン・ステイヤーズSの最終結論をば。

■考察
兎にも角にもオルフェーヴル産駒の庭。産駒初出走の20年以降の4回で【3-2-1-6】で勝率25.0％、複勝率50.0％。とんでもない勢いで荒らしまわっている。同じくステイゴールド系のゴールドシップも22年2着馬のプリュムドールを送り出したように、ステイゴールド孫が暴れまわる重賞となっている。

アイアンバローズは昨年の勝ち馬でオルフェーヴル産駒。パレスルーマーの仔ということで、ジャスティンパレスやパレスマリスのきょうだいにあたる。母が抱えるロベルト譲りのスタミナが良く表現された長距離砲だ。

ステイヤーズSにはこれまで3回出走して、2着→4着→1着とかなり高い適性を示している。今年も無視できない1頭だが、今回はぶっつけのローテーションがどうか。これまでの3回はいずれも休み明けを使っての臨戦だっただけに、実戦勘という点は気になる材料。とはいえそこさえクリアできれば当然上位に顔を出すはず。

シュヴァリエローズは距離を延ばして以降、生まれ変わったかのような成績。前走の京都大賞典で念願の重賞タイトルを手にした。

母ヴィアンローズがカーリアン系セーブルロゼ×カルドゥーンという組み合わせで、牝系にはリヴァーマンも入るだけに、京都外回りがベストだとは思うものの、ここ数戦で戦ってきた相手のレベルから考えると今回のメンバーは相当に手薄。普通に走れれば。

ゴールデンスナップはゴールドシップ産駒。古都Sを上がり最速で連対しての臨戦というのは、先に触れたゴールドシップ産駒プリュムドールと同じパターンだ。形の上では格上挑戦だが、OPクラスの阪神大賞典やタイランドCでも好走しており、ここに入れば力上位。距離を活かせる1頭と見る。

ミクソロジーがもう1頭のオルフェーヴル産駒。こちらはダイヤモンドS勝ちの実績あり。ケガ明けの2戦は結果が出ていないし、稽古の動きからももう少し時間がかかりそうな感じはあるが、とはいえ泣く子も黙るオルフェーヴル産駒。押さえるべき。

マイネルケレリウスの伯父は天皇賞・春を制したマイネルキッツ。ヒシミラクルやナリタトップロードといったステイヤーを送り出したサッカーボーイの影響が強い「隠れステイヤー」牝系なのが、このタカラカンナのファミリー。マイネルケレリウス自身も前走時422キロと小柄なマラソンランナー体型をしている。ここまでは2000m以下での勝利しかないが、実はステイヤー資質を備えているのでは？　という予感も。

加えてルーラーシップ×アグネスタキオンの組み合わせはフェアリーポルカ（中山牝馬S、福島牝馬S）、サンリヴァル（皐月賞2着）、ヴァンケドミンゴ（福島で4勝＆福島記念2着）など小回り巧者が出やすい組み合わせ。中山替わりでもやれるはず。

今回は超長距離＆小回り中山とあって、ここまで使ってきた条件とはガラッと異なるが、一発を託したくなるだけのロマンがある。

■ステイヤーズSの最終結論
◎11マイネルケレリウス
○4 シュヴァリエローズ
▲3 アイアンバローズ
☆14ゴールデンスナップ
△6 ミクソロジー
△1 ダンディズム
△7 メイショウブレゲ
△12サンライズソレイユ

【単勝】11（1点）
【馬連】11＝4,3,14,6,1,7,12（7点）
【3連複/フォーメ】11＝4,3,14＝4,3,14,6,1,7,12（15点）

◎マイネルケレリウスの長距離＆小回り替わりでの一変に期待したい。何って伯父は春天を制したステイヤー・マイネルキッツなわけで。

そのキッツはステイヤーズS＆日経賞を制したように中山適性も高かった。またルーラーシップ×タキオンも小回り向きの組み合わせ。コーナーをクルクル回る特殊コースでも十分に対応できると見る。

一気に条件が替わるが、むしろ狙うなら今回なのでは？　オッズも貰えそうだしここは思い切って。

馬券は単勝＆馬連と○▲☆を2列目に置いた3連複フォーメーションで勝負。

＜プロフィール＞
“血統サイエンティスト”ドクトル井上
在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

＝重賞深掘りPROJECT関連動画＝
【DATA診断／チャンピオンズC】お宝DATAハンター リーダー・ハットリ


【調教診断／チャンピオンズC】調教ライター・西村武輝