競馬サロン
調教ライター 西村武輝
2024/11/07 16:35
エリザベス女王杯【調教】出走全17頭調教診断レポート【重賞深掘りPROJECT】
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【競馬サロン】読者の皆さん、こんにちは。
調教ライター・西村武輝です。今週も前置きなしでシンプルに各重賞の調教採点をお届けいたします。
それでは以下「エリザベス女王杯」全頭追い切り診断となります。
●11月17日 エリザベス女王杯(GI、京都、芝2200m)
■エリカヴィータ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 マイルCSへ出走予定のフィアスプライドを外で先導。直線で迎え入れると手応えで優勢を保ち、併入とした。やや脚捌きに硬さはあったが、最後まで馬なりで素軽さはまずまず。前走から一定の前進は見込める。【6】
■キミノナハマリア 鮫島駿騎手騎乗 栗東CW併せ馬 終い重点の内容で1勝クラスと併せられた。直線で正対した際、手前の変換に一瞬手間取り、直線でもおっつけられてなんとか伸びるという内容だった。結局最後は切れ負けしてクビほどの遅れ入線。中13週を考えると本数はいかにも物足りないし、ギリギリ及第点のデキ。【5】
■コスタボニータ 川又騎手騎乗 栗東坂路単走 1週前のCW3頭併せで強い負荷を掛けられており、これが実質の最終追い。今週は坂路単走で終い重点の内容をこなした。やや右に張り気味だが、いつものことで問題なし。上々の折り合いで進み、溜めた分はしっかり弾けることができていた。急仕上げだった前走を使われての上積みは大きそう。【7】
■コンクシェル 吉村騎手騎乗 栗東CW併せ馬 1週前にCW5F64秒0(馬なり)の猛時計をマーク。今週は3頭併せの真ん中で実戦感覚を研ぎ澄ますような、終い重点の内容をこなした。挟まれる形で少しだけ力むも、直線に入っての加速はスムーズ。内後方の馬が走り過ぎ、これにはクビ差遅れとなったが、コンクシェル自身まったく無理をさせておらず問題ない範囲だ。中間に放馬があり、調整に難しさがあった前走時からグンと上昇。【7】
■ゴールドエクリプス 田口騎手騎乗 栗東CW併せ馬 3勝クラスを6馬身先に行かせて追走。コーナーでは他厩舎勢の併せ馬もいる状況だったが、抜群の操縦性で目標の馬に取り付き、大きな完歩から相手を問題にせず突き放した。5カ月ぶりで中間は最終追いを含めて2本のみの調整だが、これだけ動けるあたり牧場で相当入念だったということだろう。力はフルに出せる。【7】
■サリエラ 助手騎乗 美浦坂路併せ馬 2勝クラスに取り付いて併走に持ち込むが、坂の序盤からこちらの手が先に動いてしまう、結局手応え劣勢、切れ負けして格下に半馬身の遅れ入線となった。ただしウッドで最終追いを行う馬が、坂路追いに切り替えてきた戸惑いも考慮したい。時計自体はこの馬としては速かったし、これが刺激策になれば。【6】
■シンティレーション 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 1週前に速い全体時計を出しており、今週は終い重点の併せ馬で実戦感覚の研ぎ澄ましに注力。気迫十分といった雰囲気で低重心を保ち、相手に対し優勢の勢いで併走。結局相手に合わせての併入だが、仕掛ければ突き抜けそうな雰囲気にあった。前走時からの好調を引き続きキープ。【7】
■シンリョクカ 竹内師騎乗 美浦ウッド併せ馬 1週前に自己ベストタイとなるウッド5F64秒9(馬なり)をマーク。輸送を控える今週は終い重点の併せ馬をこなした。大きく先に行かせた僚馬を視界に入れて気持ちを乗せてやり、内後方から来る相手と併せるという内容。追いかける形でもエキサイトせず、しっかり脚を溜めると直線での併走では抜群の加速を示し、自然と切れ勝ちして半馬身の先着を果たした。中9週とひと息入っているとは思えない、ほぼ万全の仕上がり。【7】
■スタニングローズ C.デムーロ騎手騎乗 栗東坂路単走 初コンビを組む鞍上としっかり折り合って坂を駆け上がる。ラストの動きにあと少し切れは欲しかったが、踏み込みは力強く気合いも十分。馬なりのまましっかり加速ラップで締めくくっていた。中間の攻め本数は申し分なく、好気配と言える。【7】
■ハーパー 助手騎乗 栗東坂路単走 1週前のCW併せ馬である程度速い時計を出しており、今週は単走・馬なりの調整。坂の半ばで前方に行く馬を見て力んでしまい、重心が上ずる場面があったが、最後まで馬なりを保って駆けていた。5カ月ぶりだった前走よりはいい状態で走れそう。【6】
■ピースオブザライフ 団野騎手騎乗 栗東CW単走 テンションが高いのか、終始力み気味の走り。前進気勢はいいものがあるが、ギアチェンジの滑らかさを欠き、一本調子な走りだった。GIでの決め手比べでどうかだが、体調そのものは上々の部類。【6】
■ホールネス 坂井騎手騎乗 栗東芝単走 新潟遠征から中2週なので、疲れを残さないよう息を整える程度の内容。時計は14-14ペースで平凡だが、鞍上としっかり息が合っていたのはいい。ラストは機敏に手前を替え、鋭く加速。体も大きく使えており、文句なしの好仕上がりだ。【8】
■モリアーナ 助手騎乗 美浦ウッド単走 やや集中を欠くような雰囲気で鞍上におっつけられるような形からジワッと加速。それでも余力を十分残した状態で1F11秒2にまとめていた。絶好のデキに思えた前走ほどの気配にはないが、この馬なりに順調。【6】
■ライラック 石川騎手騎乗 美浦ウッド併せ馬 1勝クラスを追走する終い重点の併せ馬。相手が促されて加速してきたのに対しスッと反応できなかったが、最後はしっかり脚を伸ばして併入としている。気迫という面で物足りなさは感じるところだが、5カ月ぶりだった前走からは一歩前進。【6】
■ラヴェル 助手騎乗 栗東CW単走 休み明けを1回使われたが、まだ体がほぐれていないのか、こぢんまりとした走りでコーナリングもぎこちない。直線での素軽さも物足りなかったが、仕掛けに対してはまずまず反応できていた。まだ本調子になさそうだが、前走よりはいい状態で走れそう。【6】
■ルージュリナージュ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 コムストックロード(マイルCSに登録)、シリウスコルト(福島記念出走)の2頭を左右に置く形の3頭併せ。シリウスコルトが脱落し、コムストックロードとの併せ馬で若干だけ勢いは見劣ったが馬なりのまま併入とした。4カ月ぶりで仕上がり途上だった前走時と比較し、グンと良くなってきたようだ。【7】
■レガレイラ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 オープン馬ウンブライルを追走し、序盤から速いラップを刻む意欲的な調整。直線に入って先に仕掛けられた相手が抜け出しにかかるが、これに対し慌てずまったくの馬なりを保ち、最後が楽に差を詰め併入に持ち込んだ。ストライドは雄大で、踏み込みもしっかり。前走も良かったが、さらに一段階上の状態。【7】
<追い切り評価>は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価(10が最高、1が最低)です。
調教ライター・西村武輝です。今週も前置きなしでシンプルに各重賞の調教採点をお届けいたします。
それでは以下「エリザベス女王杯」全頭追い切り診断となります。
●11月17日 エリザベス女王杯(GI、京都、芝2200m)
■エリカヴィータ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 マイルCSへ出走予定のフィアスプライドを外で先導。直線で迎え入れると手応えで優勢を保ち、併入とした。やや脚捌きに硬さはあったが、最後まで馬なりで素軽さはまずまず。前走から一定の前進は見込める。【6】
■キミノナハマリア 鮫島駿騎手騎乗 栗東CW併せ馬 終い重点の内容で1勝クラスと併せられた。直線で正対した際、手前の変換に一瞬手間取り、直線でもおっつけられてなんとか伸びるという内容だった。結局最後は切れ負けしてクビほどの遅れ入線。中13週を考えると本数はいかにも物足りないし、ギリギリ及第点のデキ。【5】
■コスタボニータ 川又騎手騎乗 栗東坂路単走 1週前のCW3頭併せで強い負荷を掛けられており、これが実質の最終追い。今週は坂路単走で終い重点の内容をこなした。やや右に張り気味だが、いつものことで問題なし。上々の折り合いで進み、溜めた分はしっかり弾けることができていた。急仕上げだった前走を使われての上積みは大きそう。【7】
■コンクシェル 吉村騎手騎乗 栗東CW併せ馬 1週前にCW5F64秒0(馬なり)の猛時計をマーク。今週は3頭併せの真ん中で実戦感覚を研ぎ澄ますような、終い重点の内容をこなした。挟まれる形で少しだけ力むも、直線に入っての加速はスムーズ。内後方の馬が走り過ぎ、これにはクビ差遅れとなったが、コンクシェル自身まったく無理をさせておらず問題ない範囲だ。中間に放馬があり、調整に難しさがあった前走時からグンと上昇。【7】
■ゴールドエクリプス 田口騎手騎乗 栗東CW併せ馬 3勝クラスを6馬身先に行かせて追走。コーナーでは他厩舎勢の併せ馬もいる状況だったが、抜群の操縦性で目標の馬に取り付き、大きな完歩から相手を問題にせず突き放した。5カ月ぶりで中間は最終追いを含めて2本のみの調整だが、これだけ動けるあたり牧場で相当入念だったということだろう。力はフルに出せる。【7】
■サリエラ 助手騎乗 美浦坂路併せ馬 2勝クラスに取り付いて併走に持ち込むが、坂の序盤からこちらの手が先に動いてしまう、結局手応え劣勢、切れ負けして格下に半馬身の遅れ入線となった。ただしウッドで最終追いを行う馬が、坂路追いに切り替えてきた戸惑いも考慮したい。時計自体はこの馬としては速かったし、これが刺激策になれば。【6】
■シンティレーション 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 1週前に速い全体時計を出しており、今週は終い重点の併せ馬で実戦感覚の研ぎ澄ましに注力。気迫十分といった雰囲気で低重心を保ち、相手に対し優勢の勢いで併走。結局相手に合わせての併入だが、仕掛ければ突き抜けそうな雰囲気にあった。前走時からの好調を引き続きキープ。【7】
■シンリョクカ 竹内師騎乗 美浦ウッド併せ馬 1週前に自己ベストタイとなるウッド5F64秒9(馬なり)をマーク。輸送を控える今週は終い重点の併せ馬をこなした。大きく先に行かせた僚馬を視界に入れて気持ちを乗せてやり、内後方から来る相手と併せるという内容。追いかける形でもエキサイトせず、しっかり脚を溜めると直線での併走では抜群の加速を示し、自然と切れ勝ちして半馬身の先着を果たした。中9週とひと息入っているとは思えない、ほぼ万全の仕上がり。【7】
■スタニングローズ C.デムーロ騎手騎乗 栗東坂路単走 初コンビを組む鞍上としっかり折り合って坂を駆け上がる。ラストの動きにあと少し切れは欲しかったが、踏み込みは力強く気合いも十分。馬なりのまましっかり加速ラップで締めくくっていた。中間の攻め本数は申し分なく、好気配と言える。【7】
■ハーパー 助手騎乗 栗東坂路単走 1週前のCW併せ馬である程度速い時計を出しており、今週は単走・馬なりの調整。坂の半ばで前方に行く馬を見て力んでしまい、重心が上ずる場面があったが、最後まで馬なりを保って駆けていた。5カ月ぶりだった前走よりはいい状態で走れそう。【6】
■ピースオブザライフ 団野騎手騎乗 栗東CW単走 テンションが高いのか、終始力み気味の走り。前進気勢はいいものがあるが、ギアチェンジの滑らかさを欠き、一本調子な走りだった。GIでの決め手比べでどうかだが、体調そのものは上々の部類。【6】
■ホールネス 坂井騎手騎乗 栗東芝単走 新潟遠征から中2週なので、疲れを残さないよう息を整える程度の内容。時計は14-14ペースで平凡だが、鞍上としっかり息が合っていたのはいい。ラストは機敏に手前を替え、鋭く加速。体も大きく使えており、文句なしの好仕上がりだ。【8】
■モリアーナ 助手騎乗 美浦ウッド単走 やや集中を欠くような雰囲気で鞍上におっつけられるような形からジワッと加速。それでも余力を十分残した状態で1F11秒2にまとめていた。絶好のデキに思えた前走ほどの気配にはないが、この馬なりに順調。【6】
■ライラック 石川騎手騎乗 美浦ウッド併せ馬 1勝クラスを追走する終い重点の併せ馬。相手が促されて加速してきたのに対しスッと反応できなかったが、最後はしっかり脚を伸ばして併入としている。気迫という面で物足りなさは感じるところだが、5カ月ぶりだった前走からは一歩前進。【6】
■ラヴェル 助手騎乗 栗東CW単走 休み明けを1回使われたが、まだ体がほぐれていないのか、こぢんまりとした走りでコーナリングもぎこちない。直線での素軽さも物足りなかったが、仕掛けに対してはまずまず反応できていた。まだ本調子になさそうだが、前走よりはいい状態で走れそう。【6】
■ルージュリナージュ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 コムストックロード(マイルCSに登録)、シリウスコルト(福島記念出走)の2頭を左右に置く形の3頭併せ。シリウスコルトが脱落し、コムストックロードとの併せ馬で若干だけ勢いは見劣ったが馬なりのまま併入とした。4カ月ぶりで仕上がり途上だった前走時と比較し、グンと良くなってきたようだ。【7】
■レガレイラ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 オープン馬ウンブライルを追走し、序盤から速いラップを刻む意欲的な調整。直線に入って先に仕掛けられた相手が抜け出しにかかるが、これに対し慌てずまったくの馬なりを保ち、最後が楽に差を詰め併入に持ち込んだ。ストライドは雄大で、踏み込みもしっかり。前走も良かったが、さらに一段階上の状態。【7】
<追い切り評価>は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価(10が最高、1が最低)です。
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