競馬サロン
2024/11/02 18:00
みやこステークス2024 最終結論【調教】大スポ杯で地力強化をアピール!体調アップのロードアヴニールから勝負【重賞深掘りPROJECT】
「アルゼンチン共和国杯」全頭追い切り診断動画はこちら!
【アルゼンチン共和国杯 2024|調教診断】自身最高のデキ!重賞初Vの好機到来の実力馬を【S評価】!
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今週末の重賞予想コラムについては前置きを省略させていただき、さっそく調教からの「みやこS」予想に入ります。
調教傾向は京都で開催された過去3回、飛び飛びとなりますが2023年、2019、2017年の馬券対象馬9例から見ていくことにしましょう。
なお2022-2020年はご存じの通り京都競馬場が改修中で阪神開催。そして2018年の京都競馬場は稼働こそしていましたが、同年のJBC諸競走が地方競馬サイドからの要請により、中央の京都で行われる運びに。例年みやこSが設定されている第5回京都2日目がJBCデーとなり、JBCクラシックなど3つのGI級競走を実施。みやこSは“休止”となったんでした。
閑話休題とし9例の最終追いを見るとCWが5例、坂路が4例と拮抗。
中間の負荷強度を見ると昨年1着セラフィックコールのCW5F66秒0(強め)、2017年1着テイエムジンソクのCW5F66秒6(一杯)など序盤からしっかり負荷を掛ける例が目立ち、9例中馬なりオンリーは2019年1着ヴェンジェンスだけ。同馬は太秦S(2着)から中2週とあって軽めでも大丈夫だったようです。
序盤からスピードに乗り、それを平坦な最後の直線でも維持させることが求められる京都ダート1800m戦。コース追いの場合は序盤ならしっかり速いラップを刻めた馬が優勢ということでしょう。なお9例中坂路オンリーはヴェンジェンス、そして2018年2着ウェスタールンドの2例でした。ウェスタールンドは疲れが溜まりやすいタイプで、古馬となってからは坂路オンリーで調整されていた馬でしたね、
以上を踏まえ、まずは「みやこS」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。
■アウトレンジ【7】
助手騎乗 栗東CW単走 行きがけは頭が高いがいつものこと。直線への入り際で別厩舎の内を突いてきたがリズムを崩さず、負荷を掛けられた直線でいい伸びを示した。中間の負荷もしっかり掛かっており、4カ月ぶりの前走で快勝した反動は感じられない。高いレベルで安定。
■オメガギネス【7】
杉原騎手騎乗 美浦ウッド併せ馬 準オープン馬を6馬身ほど先に行かせて追走。直線半ばでもまだ前との差はあったが、満を持して促されると一気に体を沈めて切れ、1馬身抜け出しての先着とした。この馬としては短い間隔の中4週となるが、動きは文句なし。いい状態を維持できている。
■サンライズジパング【8】
鮫島駿騎手騎乗 栗東坂路併せ馬 JBCクラシック出走を控えるノットゥルノと最終スパーリングを敢行。坂の手前で取り付き併走に持ち込んだが、先に手が動いた僚馬に対し、こちらは終始落ち着いた走りでアオる。最後まで優勢の手応え、好バランスを保って楽々併入とした。GI後の中3週だが、反動はなくむしろ上向きか。最高潮のデキ。【8】
■ドゥラエレーデ【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 1週前にCWで猛時計を出したのが実質の最終追い。今週は疲れを残さず、リラックスして走らせることに専念したような内容だった。終始右に張り気味ではあったが素軽さは十二分。手前を機敏に変換し、鋭い脚を使って駆け抜けた。中10週でしっかり立ち直ってきた印象。持てる力をフルに出せそうだ。
■ハピ【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 1週前に僚馬アウトレイジを相手にハードな併せ馬を消化。これで負荷は十分掛かっており、今週は微調整程度の内容。緩いペースでの入りだったが、馬自身のモチベーションが高そうな前向きな雰囲気で登坂し、ラストまでまったくの馬なりでスムーズに加速し駆け抜けた。前走時も状態としては上々で、引き続きいい状態を維持できている。
■プロミストウォリア【7】
西村淳騎手騎乗 栗東CW単走 1週前に速い全体時計を出しており、今週は鞍上との意思疎通を深めることに専念。序盤はまったく力まず体を大きく使って進んでいく。直線でも柔軟な脚捌きで、前脚を高く上げて自然体で加速。不良馬場を感じさせない力強い動きだった。13カ月ぶりだった前走時から一気に良化を果たしたよう。万全の状態だ。
■ミッキーヌチバナ【7】
助手騎乗 栗東ポリ単走 1週前のCW追いである程度負荷を掛けられており、当週ポリで流すのはいつも通り。重苦しさを一切感じさせず、滑らかなコーナリングから直線に向かいスルスルと加速できていた。休養効果てきめんといった感があり、好気配と言える。
■リプレーザ【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 中1週とは思えない速いラップを刻む坂路調整。坂に入って走路上に別組の併せ馬がいるのが視界に入ってミスステップしてしまうが、体勢を立て直してからは軽快そのものの伸びを見せた。いかにも短いところが良さそうな走りだが、気配そのものは上々。
■ロードアヴニール【7】
岩田望騎手騎乗 栗東CW併せ馬 福島記念を予定しているダンディズムを外で先導。直線で体を並べると、素軽さでは芝馬の相手が目立ったがロードアヴニールも強い気持ちでしっかり対応し併入とした。久々だった前走を使われ、気配はグンと上昇か。
▼「みやこS」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/20159/0/112
最高【8】点は3歳馬サンライズジパング。この秋はダート路線に戻り今年から交流重賞に昇格した盛岡・不来方賞の初代王者に。ホープフルSでの3着激走でアッと言わせましたが、やはり本質はダートでこそでしょう。
前走・JDCは2頭に大きく離されての3着でしたが、レース中に打撲するアクシデントがあり直線では手前を替えないまま。それでラムジェットに先着したわけですから、いずれ大きいところを狙えていい素質の持ち主では。
中間はGI級レースからの中4週、それもレース中にアクシデントがあった後とは思えない好気配。最終追いは全体時計こそ平凡も大先輩ノットゥルノを子供扱いしており、まさに気迫十分でした。芝ではありますがホープフルSが中4週、勝った若駒Sが中2週。間隔は詰まっていても問題ないのは心強い限りです。そもそも若駒Sは「GI後」で今回のシチュエーションに近似。
ただし今回、武豊騎手からの手離れはどうしても減点材料。そしてこの馬にとって初の対古馬戦がGIIIとは思えないこの骨っぽい相手関係でどこまで、という懸念も。
3歳世代の強いダート馬にとって秋以降の路線が整備されたことにより、古馬との対戦ケースがまだ少ないという事情がありますが、レパードSで3着のミッキークレストが2勝クラス平場で4馬身差2着、同4着バロンドールが2勝クラス平場で10着(いずれも1番人気でした)など、ちょっと世代レベルに疑問がつく状況でもあります。対抗までですね。
本命はロードアヴニール。
半年ぶりかつ重賞初挑戦だった盛岡・マーキュリーCでクラウンプライドに0秒1差の3着と重賞路線で十分にやれる力を示しました。前走の大阪スポーツ杯は横山和騎手の奇策?で自身初の逃げの手に。終始ミラクルティアラにマークされる厳しい展開となってしまい、結局差されてはしまったものの0秒1差の3着に踏ん張った。
そのレースの1週前追いではデビュー前の2歳馬に遅れるなど、状態としては夏負けを引きずっており七分あるかどうかだったよう。それであの走りなら地力強化ぶりは著しいし、京都適性も抜群の域と言っていいでしょう。ちなみに昨年11月の1勝クラス(京都ダ1800m)では落馬のアオりをまともに受け、大きく位置を下げる不利がありながら勝った経緯があり、このあたりも京都での強さを担保するもの。
今回の中間は中2週とは思えない意欲的な調整を施されており、最終追いでは福島記念出走を控えるダンディズムと併入。「馬なり」オンリーですが時計は速く、中2週ならば負荷としては十分と考えます。体調面は申し分なし。
鞍上は前走でミラクルティアラに騎乗しこの馬を後ろから突いた岩田望騎手。挙動の癖や状態面はしっかり観察済みでしょう。さらに言えば不利を跳ねのけ快勝した昨年11月に騎乗していたのも同騎手でした。
京都阪神問わず、中2週となる太秦S組が活躍してきたレース。今年から太秦S→大阪スポーツ杯となりましたが、そこでの好走歴も好感が持てます。勝ってGIに進んで欲しいですね。
ちなみに大スポ杯を勝ったデリカダも出てくるんですが……攻めの動きがいまひとつ。怖さは感じつつ、無印としました。
オメガギネスは断然人気に推された前走・シリウスSを取りこぼした格好ですが、これは勝ち馬ハギノアレグリアスの目標とされ最高に上手く乗られた結果。評価を下げる必要のない一戦だったと言えます。チャンピオンズCへ直行か、どこかで1回使うかの葛藤はあったかと思いますが、出してくるという以上、脚元や体調面に問題なしと陣営が判断したということでしょう。
ここで勝ち負けできる能力があり、そしてコース適性も上々なのは過去の走りで証明済み。
ただし中間は馬なりオンリーで圧勝した三宮S時と比べると負荷、時計ともに若干だけ見劣ります。“問題なし”と判断されたにしても、この馬にとって2番目に短い中4週というローテで内面的な違和感を覚える可能性は否定できない。
ちなみに過去もっとも短かった臨戦間隔は中3週で走った今年のフェブラリーS。GIの相手関係、そして芝ダートの切れ目で躓く不利と致し方ない面があったにしても1番人気→14着と案外な走りに終わっていました。▲評価としておきます。
☆ドゥラエレーデはレーティングの救済はありそうですが、近1年の賞金加算はGIII・エルムSの2着だけでチャンピオンズC出走へ微妙な立場。ここは最低でも2着が求められるところで、1週前はCW5F64秒4をマークと陣営の本気度は高そうです。直前にやり過ぎるとよくない馬なので、最終追いでしっかり緩めてきた点も好感。
ただし盤石に思えたエルムSで切れ負けしたように、ここぞで踏ん張れないキャラクターでもあります。先行勢が多いメンバー構成で、枠は恵まれたとはいえ変に出入りの激しい展開とならないとも限りません。この評価に留めておきます。
△1番手はミッキーヌチバナ。夏負けでシリウスSを見送りましたが、この判断がいい方に出そう。動きは軽快そのものでした。過去2回の休み明けで快勝しているように、大型馬なのにいきなり走れる気性面は心強いところ。勝利したアンタレスSと比較すると相手関係がかなり今回強化されており、中心級の評価はどうかも、買うべき1頭。
△ハピは大外の不利があったにしても前走・シリウスSが負け過ぎ。チャンピオンズCで3着した実績から中京がダメだったとも思えず、なにか内面で乗り切れない部分があるのかも。ただし攻めそのものは順調で、1週前にCW5F66秒0(一杯)とガツンと出していく稽古をこなせたのはいい。前走より枠はだいぶマシ。押さえておきます。
△アウトレンジはハピの僚馬にして半弟。1週前でハピに遅れましたが時計、負荷は十二分でした。順調ですね。砂を被らず前々でスムーズとならなかった際の脆さを抱えますが、この枠なら揉まれる危険性は少なそう。この相手関係でも。
△プロミストウォリアは1年ぶりの復帰戦だった前走時からグンと気配良化。叩かれた効果は十二分といったところです。過去にも1年以上休み、そこからの重賞2勝を含む5連勝するなど底力はメンバー最上級かも。
ただし過去2回の重賞制覇時の枠は東海Sが10番ゲート、アンタレスSは12番ゲートと外目の枠に恵まれ楽に先手を奪ったものでした。復帰戦の前走・エルムSがおあつらえ向きの大外枠で、最後まで息は持たないにしても主導権を握る構えは見せて欲しかった。しかし実際はジワッと好位5番手あたりでの追走に留まっていたのが気になるところ。
前走以前に3回あった「骨折による長期休養からの復帰戦」ではいずれもハナを切る競馬ができていただけに、現状はさすがに前進気勢の減衰があるのかもしれません。そして今回枠は最内枠。仮に好発が決まったとしても組み立ては難しく、スタートでダッシュがつかなければ揉まれてなおのこと厳しくなりそう。最後の押さえまでとします。
【7】点組のうちリプレーザはミスステップしてから機敏に立て直したあたり、心身ともにいい状態にありそう。コンスタントに使われており脚元なども問題なしでしょう。しかし流れに乗れない脚質で特にダートでは後ろからになりがち、それでいて最後はジリッとしか脚を使えない状況があまりにも続いています。今回差し馬向きの流れが予想されるとはいえ、馬券圏内に食い込むイメージはどうしても湧きませんでした。無印とします。
以下、最終結論です。どうぞご参考に!
<調教ライター・西村武輝「みやこS」最終結論>
◎7 ロードアヴニール
○15 サンライズジパング
▲8 オメガギネス
☆3 ドゥラエレーデ
△4 ミッキーヌチバナ
△9 ハピ
△13 アウトレンジ
△1 プロミストウォリア
【単勝】7(1点)
【馬連】7=15,8,3,4,9,13,1(7点)
【3連複/フォーメ】7,15=7,15,8,3=7,15,8,3,4,9,13,1(24点)
【3連単/フォーメ】7,15→7,15,8,3→7,15,8,3,4,9,13,1(36点)
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=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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