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【アルゼンチン共和国杯 2024｜調教診断】自身最高のデキ！重賞初Vの好機到来の実力馬を【S評価】！

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今週末は慌ただしい4重賞。前置きはすいませんが省略させていただき、さっそく調教からの「ファンタジーS」予想に入ります。

調教傾向は京都で開催された過去3回、2023年、2019-2018年の馬券対象馬9例から見ていくことにしましょう。

最終追いは坂路6、コースが3でやはり7F戦とあってスピード能力を底上げする坂路組が優勢。

なお坂路組のうち3例が中間にコース追い。また最終追いコース組3例のうぢ2例が中間に坂路をこなしており併用調整は5例でした。

また最終追いを坂路としたすべての馬でラスト2Fのラップ構成で加速ラップで締めくくっていました。京都外回りでの決め手比べで、やはり最後に失速しない感覚を植え付けておくのが肝心ということでしょう。

全体的に捉えどころが少ない感は否めませんが、以上を踏まえ、まずは「ファンタジーS」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。

■ウォーターエアリー【7】
池添騎手騎乗　栗東坂路単走　1週前CW併せ馬で大きく先行させた年長馬に追走併入。今週は単走調整だったが渋った馬場に勢いを削がれず、華奢な馬とは思えない安定したフォームで駆け抜け、加速ラップで締めくくった。万全のデキ。

■ヴーレヴー【7】
助手騎乗　栗東坂路単走　1週前にCW5F64秒台と猛時計を出しており、これが実質の最終追い。今週は渋った馬場で無理をさせず、息を整える程度の内容に留まる。全体時計は平凡ながらラストは集中して楽に脚を伸ばせており、精神面はいかにも高いレベルにありそう。好調維持。

■カワキタマナレア【7】
助手騎乗　栗東坂路単走　1週前CW追いで終いだけ重点とはいえ、2勝クラスをアオって先着。今週はテンションを上げないように微調整程度に留まる。時計は平凡だが終始前向きさにあふれた雰囲気で進み、ラストは促しへ機敏に反応して鋭く加速した。好気配。

■ゴージャス【7】
助手騎乗　栗東CW併せ馬　1週前の3頭併せでラストにしっかり脚を伸ばしており、今週は調整程度の内容。序盤はゆったりと入り、時計となったのは3Fから。2歳未勝利をアオり、相手に合わせて楽に併入とした。デビュー戦快勝の反動は感じられず、悪い馬場でも力強く脚を使えていた。上積みはかなり大きそう。

■スリールミニョン【8】
助手騎乗　栗東坂路単走　1週前に強い負荷を掛けられており、今週はバランスを整えることを主眼に置いた軽めの内容消化に留まる。序盤はリズム重視でピタッと折り合って脚を溜めると、ラストまでまとまりのあるフォームを保って滑らかに加速した。折り合い面での進境は著しく、前走からの気配上昇はかなりありそう。絶好の気配。

■タマモティーカップ【7】
長岡騎手騎乗　栗東坂路単走　9月末からじっくり乗り込まれ、2週前に自己ベストを大きく更新するなど体調面は文句なし。最終追いはやや行きたがる面を見せるもそこまで力まずしっかり脚を溜め、ラストはスパッと弾けた。中8週の期間でしっかり立て直され、いい状態で走れそう。

■ダンツエラン【7】
団野騎手騎乗　栗東CW単走　1週前の3頭併せで気合いを入れられており、今週は単走で気分よく走らせる内容。気負わず、バランスのいいフォームで馬場の真ん中を進み、団野騎手が軽く促すとスッと手前を替えて切れた。高いレベルで安定。

■ラヴェンデル【7】
助手騎乗　栗東CW併せ馬　5馬身以上先に行かせたデビュー前の新馬2頭を追走。楽々取り付き、勢い最優勢で併走すると最後まで素軽さ満点の走りで併入とした。ひと息入れたことで、この馬なりに逞しくなってきたか1週前は終いに目一杯仕掛けられる調教内容をこなせている。中10週入っていることを感じさせない好気配。

▼「ファンタジーS」全頭追い切り評価はコチラ
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調教採点最高【8】点はスリールミニョン。

1週前の坂路でオープン馬ペイシャフラワーに先着という豪快な走りを見せ、調整程度の今週もピタッと折り合ってラスト2Fは加速ラップ、順調さの指標と言える日曜追いもこなせています。前走、1400mのオープン（ききょうS）を勝った時点で次の目標を同距離のここに据え、逆算して狂いのない調整ができているのがいいですね。

攻めでは主戦・永島騎手との息がぴったり合っているのも好印象。余談ですがオーナー・福盛訓之さんの計らいで「スリールミニョン」と永島騎手自身が命名した間柄でもあります（マナミンも同オーナーの持ち馬）。

ちょっと話題先行な感は否めませんが、動きの良さは本物です。ただし勝利した新馬戦が7頭立て、前走が5頭立て。11頭立ての2番ゲートとちょっと苦しい組み立てを強いられた新潟2歳Sは稽古上々に見せていましたが、凡走に終わっています。

そしてその新潟戦で陣営が敗因に挙げていたのが距離より“馬場の悪いところを通らされて……”というもので、渋化必至の明日の京都馬場と最内枠でどうか。もちろんうまい具合に馬群がバラけるかもしれませんし、その時間の馬場が案外フィットするかもしれませんが、全幅の信頼は置きづらい。永島騎手、飛躍の重賞2勝目となる可能性を考えつつ対抗まで。

本命は近2走の内容がいいヴーレヴー。

2走前・シンガポールTC賞はカワキタマナレアに水を開けられた2着でしたが、フレグモーネでクローバー賞を取り消してからの中1週と順調さを欠いていたことを考えれば勝ちに等しい内容。前走はシュタルケ騎手との息がちょっと合わずチグハグな競馬になりながらも、いい決め手と勝負根性を発揮し競り勝った。

牝馬同士なら重賞で勝ち負けできる器の持ち主と言っていい。1週前にCW5F64秒4（一杯）と一気に攻めを強化。これで仕上がり十分。今週は平凡な時計でしたが、渋った馬場を苦にせず自然体でラスト2Fを12秒5-12秒4なら、心身ともにいい状態と言えます。2走前に負けたカワキタマナレアとの再戦も、京都芝1400mでの勝利経験は大きなアドバンテージ。2走前で渋馬場経験済みもいい。

連続騎乗となるシュタルケ騎手も前走を踏まえ、乗り方をブラッシュアップさせてくるはず。混戦を断つのはこの馬です。

▲カワキタマナレアは前走で順調さの違いがあったとはいえ◎を完封。

この中間も攻め順調で、最終追いの坂路では渋った馬場をまったく苦にせずラストでスッとギアを上げました。完成度は相当高そうです。ただし順調とはいえ、中間はCW70-40×2本に留まり、最終追いも馬場が悪かったにしても坂路4F全体54秒5（馬なり）で前走時416キロと華奢なタイプなことを考えても、負荷は物足りない。

どこかしらテンション面を気遣っているようでもありますし、阪神JFを見据えての余裕残しなのかも。そのあたりでシンガポールTC賞組ワンツーをここでは入れ替え、この評価としました。枠の差もありますしね。

☆タマモティーカップ。前走時もよく見せましたがこの中間の攻めもいい。2週前、1週前でCWラスト1F11秒台前半を連発。今週の坂路では馬なりでラスト1F11秒9。脚を溜められ、促されて回転数をスッと上げられる精神状態に好感が持てます。本命級の評価も考えましたが、前走が明らかに道悪を苦にしての凡走。この評価に留めます。

ウォーターエアリーは機敏さがあり、脚捌きも大きく使うというよりはケイデンスで勝負するタイプの走り。過去2走の1500mから少しでも距離短縮となるのはいいのでは。押さえます。

△ダンツエランは1週前先行先着の併せ馬をこなしていますが、抑えはしっかり利いていました。今週も単走で折り合いぴたり。仮に逃げない形でもいい走りができそう。

穴でラヴェンデル。どうにも幼く、ボンヤリした状態で初戦を快勝したあたりセンスはかなり高そうです。ひと息入れてこの中間はCWで入念。前走408キロの馬が放牧で相当逞しくなって帰ってきたのでは。脚を溜められそうなこの枠もいい。

以下、最終結論です。どうぞご参考に！

＜調教ライター・西村武輝「ファンタジーS」最終結論＞

◎9　ヴーレヴー
○1　スリールミニョン
▲15　カワキタマナレア
☆8　タマモティーカップ
△11　ウォーターエアリー
△12　ダンツエラン
△3　ゴージャス
△2　ラヴェンデル

【単勝】9（1点）
【馬連】9＝1,15,8,11,12,3,2（7点）
【3連複/フォーメ】9,1＝9,1,15,8＝9,1,15,8,11,12,3,2（24点）
【3連単/フォーメ】9,1→9,1,15,8→9,1,15,8,11,12,3,2（36点）

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