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10月22日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで、ノーザンファームミックスセールがおこなわれました。

繁殖牝馬だけでなく、当歳馬も上場されるようになってからこれが3度目の開催となった今回も、当歳馬セッションに上場された52頭はすべて落札。また、セール史上初の1億円ホースが上場番号1番から出たのをはじめ、10頭が税別1億円以上で落札されました。
セレクトセールとは上場頭数が大きく異なり、こちらはノーザンファームの生産馬が大半を占めるため単純比較はできないものの、中間価格は4200万円で同じ。売却総額の税別35億5500万円は、当セール史上最高です。

上場馬の顔触れをみると、皐月賞馬ジャスティンミラノの半弟（税別2億9000万円）や、ダービー馬ドウデュースの半弟（2億6000万円）。朝日杯フューチュリティSの勝ち馬サリオスの近親（サロニカの2024、2億2000万円）など「まだこれだけの良血馬を残していたのか！」というような当歳馬が複数上場されていました。
また、セール1期生のサトノカルナバルが世代最初のJRA重賞、函館2歳Sを勝利したことは大きく、先週終了時点で計4頭勝ち上がっているのも追い風となったのではないでしょうか。

一方、繁殖牝馬セッションは74頭が上場され64頭が落札。落札率は86.49％で、これも含め売却総額、平均価格が前年を下回ったのはやや意外でした。ただ、現3歳だけでも重賞ウイナー3頭の母が過去に当セールで取引されており、こちらも来年以降注目です。

それでは予想に。

今回は、楽しみなメンバーが顔を揃えた天皇賞（秋）の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）前走人気
（2）今回の馬番
（3）前走からの間隔
（4）前走クラスと上がり
（5）馬齢
（6）馬主
（7）今回の斤量
（8）前走の斤量
（9）前走馬番
（10）キャリア
（11）乗り替わりの有無
（12）騎手

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記12項目。その中で（1）は前走人気について。
過去5年の3着内馬15頭はすべて前走2番人気以内で［5-5-5-10/25］。勝率20.0％、複勝率60.0％。単勝回収率41％、複勝回収率118％。好走するための必須条件といえますが、これだけ該当馬がいてこの成績は驚異的というほかありません。
◇該当馬＝ステラヴェローチェ、ドウデュース、キングズパレス、ジャスティンパレス、レーベンスティール

（2）は今回の馬番。
奇妙な区切り方になってしまいますが、天皇賞（秋）は中枠、特に馬番5から9を引いた馬の好走率が高く、中でも前走、東京か京都か阪神のレースに出走した馬は［4-3-4-5/16］。勝率25.0％、複勝率68.8％。単勝回収率54％、複勝回収率129％。好走率は7割に迫りますが、一方で、10番から外を引いた馬は25頭すべてが4着以下に敗戦。リバティアイランドやレーベンスティールにとっては厳しいデータといえるでしょう。
◇該当馬＝ソールオリエンス、ドウデュース、ホウオウビスケッツ

次は（3）。前走からの間隔です。
前哨戦を使わずGIに直行することが当たり前になっている昨今、天皇賞（秋）はその典型ともいえるレースです。具体的には、前走からの間隔が中17週以上、かつ前走3コーナーで7番手以下に位置していた馬が［5-3-3-3/14］。勝率35.7％、複勝率78.6％。単勝回収率73％、複勝回収率136％。該当馬がこれだけいながら、好走率は8割に迫ります。
◇該当馬＝タスティエーラ、ソールオリエンス、ドウデュース

（4）は前走クラスと上がりについて。
近年の当レースは、前走GIで4位以内の上がりをマークした馬が［5-3-3-2/13］。勝率38.5％、複勝率84.6％。単勝回収率79％、複勝回収率135％。こちらはなんと好走率が8割を超えています。
◇該当馬＝ベラジオオペラ、ソールオリエンス、ドウデュース

（5）は馬齢で、ここは2パターンご紹介します。まずは4歳以下。
こちらは、前走距離が1600ｍか2200ｍ以上だと［4-2-2-5/13］。勝率30.8％、複勝率61.5％。単勝回収率68％、複勝回収率110％で、好走率は6割超。
◇該当馬＝ベラジオオペラ、タスティエーラ、ソールオリエンス、リバティアイランド、レーベンスティールなど6頭

一方、5歳馬は前走距離が1600ｍか2000ｍであれば［1-1-2-4/8］。勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率17％、複勝回収率111％。該当馬は少ないものの、半数が好走しています。
◇該当馬＝キングズパレス

（6）は馬主。
大手クラブ法人の所有馬が驚異的な強さを発揮している当レース。とりわけ、サンデーレーシング、シルクレーシング、キャロットファームが所有し、前走3着以内だった馬は［5-1-3-2/11］。勝率45.5％、複勝率81.8％。単勝回収率93％、複勝回収率123％。こちらも好走率は8割を超えていました。
◇該当馬＝リバティアイランド、レーベンスティール

（7）は今回の斤量です。
近年の天皇賞（秋）は、今回56キロを背負う馬の2頭に1頭が好走。ただ、それらはすべてノーザンファーム生産馬で、過去5年の成績は［4-0-4-3/11］。勝率36.4％、複勝率72.7％。単勝回収率81％、複勝回収率110％。好走率は7割を超えています。
◇該当馬＝リバティアイランド

（8）は前走の斤量について。
前走から斤量増となる馬が苦戦している当レース。一方、今回の斤量が前走と同じか今回減、なおかつ前走16頭以上のレースに出走した馬は［4-2-2-3/11］。勝率36.4％、複勝率72.7％。単勝回収率80％、複勝回収率130％。（7）と同じ好走率でした。
◇該当馬＝タスティエーラ

続いては（9）。前走馬番。
前走、外枠を引いた馬が健闘している当レース。中でも前走馬番が12から18、かつ父がニアークティック系以外の種牡馬だと［2-2-3-4/11］。勝率18.2％、複勝率63.6％。単勝回収率38％、複勝回収率120％。こちらも好走率は6割を超えていました。
◇該当馬＝ノースブリッジ、リバティアイランド

（10）はキャリアです。
天皇賞（秋）は、消耗の少ない馬が結果を残しているレース。中でもキャリア10戦以下の馬が、今回奇数馬番を引くと［3-2-2-3/10］。勝率30.0％、複勝率70.0％。単勝回収率73％、複勝回収率115％。素晴らしい成績を残していました。
◇該当馬＝ベラジオオペラ

（11）は乗り替わりの有無について。
GIの中のGIだけに、乗り替わり組が苦戦している当レース。一方、前走から継続騎乗かつ3月生まれの馬は好調で現在5連覇中ですが、なぜか毛色が黒鹿毛の馬は不振で、これを除くと［5-1-1-2/9］。勝率55.6％、複勝率77.8％。単勝回収率114％、複勝回収率132％。好走率はもちろん、勝率の高さは魅力です。
◇該当馬＝レーベンスティール

そして最後は（12）の騎手。
いうまでもなく騎手は1レースに1頭しか騎乗できないため、過去5年に期間を限定すると、該当馬は多くても5頭になってしまいます。それでも、近年の天皇賞（秋）におけるルメール騎手の成績は尋常ではなく［4-0-1-0/5］。勝率80.0％、複勝率100％。単勝回収率138％、複勝回収率114％とパーフェクト。ちなみに、期間外の1つ前の年にもレイデオロで勝利しています。
◇該当馬＝レーベンスティール

これら12の条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎14レーベンスティール
○6ソールオリエンス
▲12リバティアイランド
☆7ドウデュース
△4タスティエーラ
△1ベラジオオペラ
△8キングズパレス
△9ホウオウビスケッツ

【馬単/マルチ】14⇔6,12,7,4,1,8,9（14点）
【ワイド】14→6,12,7,4,1,8,9（7点）
【3連単/フォーメ】6,12,7→14→6,12,7,4,1,8,9（18点）

本命は、唯一5項目に合致したレーベンスティール。以下、4項目に合致した馬が3頭いました。

エプソムCとオールカマーを連勝中のレーベンスティール。「ルメール無双」はもちろんですが、天皇賞（秋）はノーザンファーム天栄の育成馬が現在6連覇しており、本馬もその一頭です。
データ面では良い枠でなく、オールカマーからの臨戦過程も良くありません。ただ、本馬の強みは、東京や中山など、コース形態を問わず重賞を勝利していること。ライバルに比べて大レースでの実績は劣るものの、JRAのGIは今回が初出走。父リアルスティールがGIを制したのも古馬になってからで、三冠レースに一度も出走することがなかったレーベンスティールもこれからの馬だとみています。
また、母父トウカイテイオーや、日高の広富牧場生産というのも応援したくなるポイント。はっきりいって妙味はかなり薄いですが、それでも好勝負を期待したくなります。

馬券はまず、レーベンスティールからの馬単マルチとワイドを購入。さらに、3連複を買おうと思ったのですが、2列目に塗る○▲☆が上位人気馬であまり配当がつきそうになく、ここは3連単を買います。ただ、勝率の高い（11）（12）に該当しているとはいえ、なんとなく勝ち切るというイメージがわきにくく……、前述の3頭を1着、レーベンスティールを2着、レーベンスティール以外の7頭を3着に塗ったフォーメーションを買うことにしました。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。