水曜日の夜、父親とこんな会話がありました。

父「菊花賞の馬券どうやった？」
私「外れた」
父「あれ、お前アーバンシック皐月賞で本命にしてなかったっけ？」
私「……」

そう、アーバンシックは皐月賞で本命に推しただけでなく、年初のコラムで今年注目の3歳牡馬に挙げていました。ところが、本命にした皐月賞は4着に敗れ、本命にしなかった菊花賞を勝つ。「買うと来ない、買わないと来る」の競馬あるあると言ってしまえばそれまでですが、泣くに泣けない結果となりました。
とはいえ、年初の時点では長い距離に不安があると予想しており、皐月賞やダービーは勝っても、菊花賞を勝つのは難しいと思っていたのですが、夏場を越えての成長力が予想のはるか上をいっていました。そこへきてクリストフ・ルメール騎手との出会いがあり、春までの追込み一辺倒ではなく、中団でレースを進められるようになったのは本当に大きいと思います。

一方、土曜日の富士Sを制したジュンブロッサムは、4年前のセレクトセール1歳市場に上場された時から注目していた馬。再三、当コラムで取り上げていたにもかかわらず、富士Sは印が回らず無印にしてしまいました。私の予想を見て馬券を買われた人はもちろん、強さを信じてあげられなかったジュンブロッサムにも謝罪します、申し訳ありません。ただ、思い入れは本当に強い馬なので、このままマイルCSに出走すれば応援に行こうと思います。

それでは予想に。

今回は、スワンSの過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

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（1）市場取引価格
（2）前走からの間隔
（3）前走場所
（4）前走の枠順
（5）前走頭数
（6）前走着順
（7）今回の枠順
（8）今回の馬番

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記8項目。その中で（1）は市場取引価格について。
スワンSは、国内市場で取引された馬が結果を残しているレース。中でも、税込1000万円以上で落札された馬は［3-2-3-9/17］。勝率17.6％、複勝率47.1％。単勝回収率77％、複勝回収率179％。好走率は僅かに50％を下回っているものの該当馬は多く、信頼できる買い条件です。
◇該当馬＝サーマルウインド、アグリ、ダノンマッキンリー

（2）は前走からの間隔。
休み明けの馬が結果を残している当レース。具体的には、前走からの間隔が中9週から24週で、なおかつ斤量が前走と同じか2キロ以上増、もしくは3キロ以下の減となる馬は［2-2-4-8/16］。勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率41％、複勝回収率155％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝クランフォード

次は（3）。前走場所です。
過去5年の3着内馬15頭中13頭は、前走、函館か新潟か東京か京都のレースに出走していました。その中でも、前走馬体重が480kg以下だった馬は［2-3-3-8/16］。勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率41％、複勝回収率197％。こちらも該当馬の半数が好走しています。
◇該当馬＝オフトレイル、ピンハイ

（4）は前走の枠順について。
前走、外枠を引いた馬の健闘が目立つ当レース。具体的には前走枠が6から8、かつ1、3月生まれが［2-4-2-7/15］。勝率13.3％、複勝率53.3％。単勝回収率168％、複勝回収率218％。文句なしの成績です。
◇該当馬＝アグリ

（5）は前走頭数。
近年のスワンSは前走、多頭数のレースでもまれてきたせん馬と牝馬が好走しており、とりわけ、前走の出走頭数が17頭以上。かつ、毛色が鹿毛か青鹿毛のせん馬と牝馬は［1-3-2-6/12］。勝率8.3％、複勝率50.0％。単勝回収率30％、複勝回収率283％。これまた該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝サーマルウインド、バースクライ

（6）は前走着順で、2パターンご紹介します。まずは、前走6から9着の関西馬。
こちらは馬齢が5歳以下だと［2-2-2-6/12］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率1228％、複勝回収率245％で、やはり該当馬の半数が好走。
◇該当馬＝キングエルメス、ピンハイ、ノーブルロジャー、ダノンマッキンリー

一方、前走重賞かリステッド含むオープンで2着以内の好調馬も負けておらず［2-2-2-5/11］。勝率18.2％、複勝率54.5％。単勝回収率222％、複勝回収率260％。文句なしの成績です。
◇該当馬＝スズハローム

続いては（7）。今回の枠順で、ここも2パターン紹介します。まずは1、2枠を引いた馬。
こちらは前走5から13番人気だと［3-2-1-3/9］。勝率33.3％、複勝率66.7％。単勝回収率1910％、複勝回収率436％で、凄まじい成績。
◇該当馬＝ジョウショーホープ、キングエルメス

一方、7、8枠を引き、前走重賞かリステッド含むオープンで4番人気以内だった馬も［1-2-1-4/8］。勝率12.5％、複勝率50.0％。単勝回収率36％、複勝回収率197％と、十分な成績です。
◇該当馬＝ノーブルロジャー、アグリ

そして最後は（8）。今回の馬番で、またまた2パターンご紹介します。まずは、今回偶数番を引いた馬。
こちらは前走の馬番も偶数、なおかつ前走3コーナーで7番手以内に位置していた馬が［1-2-2-4/9］。勝率11.1％、複勝率55.6％。単勝回収率73％、複勝回収率216％と、強さを発揮。
◇該当馬＝スズハローム

対して、今回奇数番を引いた馬は、前走時、馬体重プラスか増減なし。なおかつ、前走6位以内の上がりをマークした馬が［3-1-1-4/9］。勝率33.3％、複勝率55.6％。単勝回収率313％、複勝回収率282％と、負けていません。
◇該当馬＝トゥラヴェスーラ、バースクライ、シングザットソング

これら8つの買い条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎14アグリ
○8スズハローム
▲13ノーブルロジャー
☆17ダノンマッキンリー
△7バースクライ
△3キングエルメス
△10ピンハイ
△1サーマルウインド

【単勝】14（1点）
【馬単/マルチ】14⇔8,13,17,7,3,10,1（14点）
【ワイド】14＝8,13,17,7,3,10,1（7点）

なんとなんと、本命候補だったトランキリテが日曜日のカシオペアSに回り、対抗候補のカルロヴェローチェも出走を回避。これはまいりました……。ということで、唯一3項目に合致したアグリが本命、2項目に合致した7頭に印をつけました。

前走のCBC賞も本命としたアグリですが、結果的に1から3着はすべて内枠からスタートした馬。対して自身は8枠を引き、さらに海外帰りでデキが今ひとつだったのか、なんと17着に大敗してしまいました。
ただ、重賞で3着内に好走したこれまでの4レースはすべて5から7枠で、決して外枠が苦手なわけではありません。重賞勝ちはもちろんGIIで連対実績があり、GIでも上位人気に推されたことがある馬。極端に内有利の馬場でなければ、巻き返してくれるはずです。

馬券はアグリの単勝と、同馬から印をつけた7頭にながす馬単マルチとワイドを買います。

それでは土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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