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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/09/28 18:00

スプリンターズステークス 2024 最終結論【血統】◎を打たなくてはならない馬 速さと頑健さを備えた真の短距離王へいざ!

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≪今週の動画・スプリンターズS≫
▼いざ新王者襲名へ! GI狙える好配合




皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では日曜の中山メイン・スプリンターズSの最終結論をば。

スプリンターズSの最終結論
◎12サトノレーヴ
○3 ウインマーベル
▲7 マッドクール
☆14ビクターザウィナー
△6 ママコチャ
△13ルガル
△9 ムゲン
△16ウイングレイテスト
△10ピューロマジック


【馬連】12=3,7,14,6,13,9,16,10(8点)
【3連複/フォーメ】12=3,7,14=3,7,14,6,13,9,16,10(18点)
【3連単/フォーメ】12⇒3⇔7,14,6,13,9,16,10(14点)


今回はいきなり結論から。◎はサトノレーヴとする。

とにかく相性の良いロードカナロア×バクシンオーの配合は、牡馬に限るとJRAで走った14頭のうち8頭がOPクラスまで出世。そのうち、芝短距離のGIで好走したファストフォースとキルロードは、サンデーサイレンスの血を引かず母母の部分で北米の名繁殖牝馬ラトロワンヌの血を重ねる共通点があった。

強いスプリンターに必要とされる要素はスピードと頑健さ。放っておいてもカナロアとバクシンオーという2頭の短距離王からスピードを受け継ぐ配合なので、考えるべきポイントは頑健さをどうやって補強するか。

そこで浮上するのが北米最強のパワーを伝える伝説の繁殖牝馬・ラトロワンヌの血。ここからパワーを補うことで、カナロア×バクシンオーのニックスは真の意味での完成を迎えるのだ。

サトノレーヴもサンデーの血を引かず、祖母メガミゲランがミルリーフ、モガミ、マルゼンスキーを通じてラトロワンヌの血を3本引く。カナロア×バクシンオーの配合として120点を与えられる形で、これだけでGIの◎が打てる。

そのうえサトノレーヴはモガミゲラン牝系の出身で、半兄には短距離重賞3勝を挙げながらスプリンターズSではロードカナロアの後塵を拝したハクサンムーンの名前が。

モガミゲラン牝系が待望のGIタイトルを手にするために必要だった最後のピースが、ハクサンムーンの前に幾度となく立ちはだかったロードカナロアだった、というのはなんとも運命的。

確かにカナロア産駒のスプリンターズS成績が悪いだとか、内枠有利で6枠は死に枠だとか、最終追いが坂路なのは違和感だとか、探せば色々と粗はあるのだろう。様々な考えがあるだろうし、それを否定するつもりはさらさらない。

しかしながら、北米史上最高の繁殖牝馬から頑健さをしかと受け継いだカナロア×バクシンオーのニックス踏襲馬、しかも日本土着の短距離牝系としては最高峰のファミリー出身というオマケつき、という馬が重賞連勝の実績を残してスプリントGIに出てくるのならば、配合屋さんとしては◎サトノレーヴ以外の選択肢はなかったのもまた事実。

◎を打たなくてはならない馬」というのが満を持して芝スプリントのGIに出てきたサトノレーヴに対する素直な思い。今年のGIだと日本ダービーの◎シンエンペラーに対して抱いたそれと近いものがある。レースが近くなり様々なファクターが明らかになっても、サトノレーヴ以外に◎を打つビジョンは浮かばなかった。

速いだけでは短距離王にはなれない。タイトな馬群に入っても押圧に負けないパワフルさ、頑健さが真の短距離王に必要な要素。日本の短距離馬が香港で歯が立たないのはそこに原因があると思っていて、パワフルなオセアニア産スプリンターのプレッシャーに負けて、4コーナーで既にレースが終わっていることが大半だ。

そんな状況で彗星のごとく現れたサトノレーヴには速さと頑健さを兼ね備えた真の意味での短距離王になる素養がある。ここを制して年末の香港での「父仔によるアジア短距離界統一」という"夢"を見たい。

ウインマーベル月曜展望でも触れた「ポカホンタスの短縮」該当馬。内を捌きたい馬が内を引いたのも好材料だし、雨がなんとか我慢してくれそうなのもありがたいかぎり。

最近のスプリンターズSは1-2枠に入ったロベルト持ちが連続好走しており、今年それに該当するのはウインマーベルのみというのも好感だ。

マッドクールは春のスプリント王。欧州スプリント血統のダークエンジェルを父に持つので時計はかかった方がベターだろうが、速い持ち時計もあるのである程度は対応できるはず。

「敗戦後の休養明け」では崩れず走れており、今回はローテが向くと見た。

ビクターザウィナーはテンのダッシュ力は随一。ピューロマジック陣営はハナ絶対ではないようなニュアンスを醸しており、そうなれば楽逃げもある。もちろんピューロの番手になったらなったで競馬はしやすい。

高松宮記念はリョン騎手の騎乗ミス、色味の悪い内を避けたらそこを通った2頭に攫われた格好。日本を良く知るマジックマンが鞍上なら上積みがあるはずだ。外枠でも。

人気サイドからはトウシンマカオナムラクレアを無印にした。

トウシンマカオは母父スペシャルウィークなので揉まれる内枠は疑問。京王杯SCの時から「内枠のトウシンマカオは消そう」運動を展開している身としては、GIでも当然それを継続すべきだと考えるわけで。内で脚を溜めたうえで、馬群の切れ目を斜めに走って直線外へと持ち出されてしまったときは素直に鞍上を褒めようと思う。

ナムラクレアは1400m向きのミッキーアイルだと思っているので、前半のペースが流れやすい中山芝1200mは追走力の点で疑問符。

確かに昨年のスプリンターズSでは3着に好走しているが、前2頭とは1馬身の差があったし、勝負どころでは最も早く手が動いていた。ママコチャが持ったままで前に並び掛けていたのとは対照的で、あれはスプリンターと1400mベストの馬の違い。

そのうえ鞍上は積極策が持ち味の横山武騎手。去年よりメンバーレベルが高くなっているうえ、早めに踏んで坂で脚が売り切れるリスクがあるのにもかかわらずこのオッズなら、消して他の人気薄を拾いたい。

馬券は◎からの馬連と○▲☆を2列目に置いた3連複が本線。加えて、◎サトノレーヴ1着、○ウインマーベルを2着、3着で折り返す3連単をボーナス狙いで買っておく。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。
凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

=重賞深掘りPROJECT関連動画=
【DATA診断・スプリンターズS】お宝DATAハンター リーダー・ハットリ


【調教診断・スプリンターズS】調教ライター・西村武輝


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