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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/09/14 18:00

ローズステークス2024 最終結論【調教】攻めは絶好 ゴールデンコンビで臨む春実績馬から勝負【重賞深掘りPROJECT】

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「ローズS」全頭追い切り診断動画はこちら!

【ローズステークス 2024|調教診断】レガレイラを上回る豪快さ!前走から気配急上昇の【S評価】馬とは?

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秋競馬は2週目に突入。

東の開催は例年通り中山で行われていますが、西は阪神ではなく中京。京都競馬場の改修余波があった2020年-2022年も9月中京開催があり、異例感、違和感がそこまでではないのは自分だけでしょうか。

今年特異な点と言えば通常“ナツコク”として8月に小倉開催が行われるのが、今年の夏は小倉→中京の順で開催したため夏競馬終盤(8/10-9/1)に2回中京、開催替わって9/7から3回中京と連続で中京が続いていることでしょうか。

馬場事情でややこしいのは3回初日・2日目の先週まで夏から続くAコースを使用、今週からBコースを使用ということ。夏競馬から使われ続けたAコースは最後まで比較的いいコンディションを維持できていたので、Bコース替わりの今週はなおのことイン前有利になるのかも……というのは頭に入れておきたいところです。

さてその中京で日曜に開催されるのが秋華賞トライアル「ローズS」ですね。

近年ややメンバーレベルの低下傾向が感じられましたが、昨年はマスクトディーヴァ、ブレイディヴェーグの2頭でワンツーというアツい決着となりました。

今年もここから後のGI戦線を賑わす存在が出てくることに期待したいところです。

調教面からの傾向判断ですが、例によって昨年阪神はオミットし、中京開催だった2020年-2022年の3年分の馬券対象馬9例を見ることとします。

9例のうち最終追い「コース」4例、「坂路」4例。例外が1あり、2020年3着オーマイダーリン。これは連闘だったので中間に速い時計を出していませんでした。

コースと坂路で拮抗していますが、坂路追い組のうち2022年3着エグランタインが中4週、2021年1着アンドヴァラナウトが中6週、2020年2着ムジカが中3週と夏場に稼働してからの臨戦で疲労を考えてのことだし、いわゆるレース勘もまだ馬の中に残っているからでしょう。

となると必然的にコース追い組は間隔を取って臨み結果を残した馬たち。彼女たちの傾向を見ると見据える先のレースがあるとはいえ、やはり休み明けの秋初戦とあって中間どこかでそれなりの負荷は掛かっていましたね。

2020年1着リアアメリアだけは1週前CW5F69秒9(馬なり)→最終芝5F69秒8(馬なり)といわゆる週なかは拍子抜けするほどの負荷だったんですが、日曜追いでCW5F67秒5(馬なり)と日曜追いとしては明らかに速い時計を出していました。

阪神JFが1番人気を裏切る1秒5差6着に終わってしまったようにテンション面で難しいところがあり、そのあたりを考慮して手応え上の負荷ではなく、日曜追いでも緩めずジワジワと馬を作っていく中内田厩舎の策がピタッとハマった一戦だったかもしれません。

以上を踏まえ、まずは「ローズS」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。

■カニキュル【7】
菊沢師騎乗 美浦ウッド単走 中京への輸送を考慮し、単走でリラックスさせて走ることを主眼に置いた内容。序盤はやや集中を欠く素振りもあったが、直線では意図した通り体を伸びやかに使って伸びることができていた。1週前は準オープン馬2頭を相手に追走先着。ほぼ万全では。

■クイーンズウォーク【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 2週続けてCW5F65秒台を出しており、今週は確認程度。緩いペースのなかミスステップもあったが、泰然としてすぐさま体勢を立て直し加速を続けられたあたり、精神面はかなりいい状況だろう。オークス以来でも持てる力をフルに出せる。

■ザブライド【7】
助手騎乗 栗東CW単走 序盤から意識的に速いラップを刻む意欲的な調整。首を上手に使い活気十分の雰囲気で進んで行くと、外目へ誘導された直線でも躍動感あふれる動きから豪快に伸びた。1週前にラスト1F10秒台の脚を繰り出しているし、4カ月半ぶりを感じさせない好仕上がり。

■タガノエルピーダ【7】
助手騎乗 栗東CW併せ馬 直線で左右2頭が迫ってくるとそれに呼応してギアを上げ加速。格下2頭相手とはいえ、追い比べを制して最先着を果たしている。1週前、日曜追いとやや重苦しさがあったようだがこのひと追いで万全の状態に仕上がったか。

■フレミングフープ【8】
助手騎乗 栗東CW単走 1週前に猛時計を出しており、今週は単走で終い重点の内容。直線の入り際で一瞬バランスを崩しかけるがスッと体勢を整え素軽く加速する。ラストは促しへ鋭く反応し重心をグンと沈めて鋭く切れた。前走快勝の反動はいっさい感じられず、気配急上昇と言っていい。

■ラヴァンダ【7】
助手騎乗 栗東坂路併せ馬 3馬身先に行かせた2勝クラスへ坂の手前で取り付いていく。序盤は若干だけ力むも、追い比べで加速していくに従い気持ちをグングンと乗せ、ラストは切れ勝ちして1馬身の先着を果たした。1週前CWでの動きも申し分なく、4カ月ぶりを感じさせない好気配。

■レガレイラ【7】
助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 “木村厩舎流”のいつもの3頭併せ。抜群の折り合いで進んで行き、直線では年長のオープン馬2頭の間に陣取る。3歳牝馬というのをまったく感じさせない貫禄たっぷりの走りを披露。最後は自然と切れで優り、それぞれにクビほどの先着とした。1週前は内を回ったにしてもウッド5F64秒4(強め)と自己ベストを更新しているし、前哨戦としては文句なしのデキ。

▼「ローズS」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/19455/0/112

まず実績最上位、メンバー内で唯一のGI馬レガレイラについて。レース当週の調教は“木村厩舎流”のウッド3頭併せ。抜群の折り合いで進んで行き、直線ではヒップホップソウルらオープン馬2頭と互角以上の動きを披露しました。1週前は速い時計を出しており、負荷という意味でも十分。牝馬同士なら力量を考えまず勝ち負け……でしょうが、欲を言えばあと少し攻めで鋭さが欲しかった。

皐月賞、日本ダービーともに“負けて強し”だったとはいえ、やはり本番環境での不器用さが目立っての6着、5着。デキと本来の能力、そして鞍上の技術を考えれば、どちらかで最低でも3着には来て欲しかったところです。

相手関係がかなり楽とはいえ、前有利の展開となりそうなことを考えるとこの枠もどうか。取りこぼしも十分にありそうで▲までとします。

実績で2番手と言えるのは重賞勝ちがあり、オークスでは0秒4差4着と健闘したクイーンズウォークとなりますね。この中間は2週続けてCW5F65秒台をマークし、前哨戦仕上げといった雰囲気を微塵も感じさせません。最終追いでミスステップにも慌てず体勢をすぐ立て直せたあたりも好感。

グレナディアガーズの下なので距離がどうかですが、陣営からは「1600mは距離不足」とのコメントがあり、最後に粘りを欠いたオークスから考えてベストレンジは1800-2000mか。

ローズSの近5年で3勝を挙げている川田騎手×中内田厩舎。そのコンビで臨むクイーンズウォークが攻め絶好、そして立ち回りやすい枠に入ったのならば迷いなく本命を打ちます。

対抗には調教採点【8】のフレミングフープを抜擢。ノド手術後は軌道に乗っており、前走勝ちは特に圧巻の内容で重賞通用を感じさせるものがありました。

そこから残暑下の中3週で心身両面の反動が気になるシチュエーションも、1週前、最終追いの動きを見る限り杞憂に終わりそう。

特に最終追いでバランスを崩しかけてからなんなく体勢を立て直せたあたり、充実ぶりが際立ちます。春実績組との力関係がどうかですが、中京芝2000mでの快勝経験は大きなアドバンテージ。勝ち負けになっていいと思います。

タガノエルピーダはデビュー2戦目で牝馬ながら朝日杯FSに挑戦し2着にクビ差の3着と大健闘を果たしました。

早熟マイラーかと思いきや、CWメインの調整に切り替えて臨んだ4月の忘れな草賞を快勝して底力の高さをアピール。オークスが大凡走に終わったように場所や乗り手を選ぶような気持ちの面の難しさを抱えますが、能力だけならここに入れば争覇圏内でしょう。

攻めは日曜追いまでモタつくも、最終追いでぴったり仕上がった。このあたりはさすが斉藤崇厩舎ですね。初騎乗となる幸騎手との化学反応がいい方に出れば。☆評価。

ラヴァンダは夏の成長を感じさせるように、1週前CW5F65秒4(一杯)と自己ベストを更新。坂路での最終追いはジワジワと気持ちを乗せ、ラスト2F23秒8-12秒1と長くいい脚を披露しました。この23秒8-12秒1というラップはフローラS(2着)とまったく同一の数字。ならばその2走前は見直されて然るべきです。

サフィラ、△ハワイアンティアレはいずれも調教採点【6】。しかし前者は1週前に本調子にないとはいえオープン馬エアファンディタを圧倒する動きを見せており、成長力のある血統から考えて見限れませんでした。後者は2歳未勝利に対し手応えで見劣るも、時計自体は自己ベストタイ。中2週でこの負荷を掛けられたこと自体評価に値しますし、手応え劣勢ながら最後は前に出た気持ちの強さを買いたいですね。マイルとはいえ中京芝での勝利経験も好材料。

穴でザブライド。未勝利戦勝ちから4カ月半休んでの参戦で手を出しづらい存在ですね。しかし1週前のCWラスト1Fで10秒9(馬なり)、今週も前向きさにあふれる動きで馬なりを保ってCW5F65秒6と、とにかく攻め気配が目立ちます。そもそも前走の未勝利勝ちも半年弱ぶりだったのでポン懸けできるクチ。半姉サトノガーネット(中日新聞杯勝ち)と、血統の裏付けがあるのもいいですね。

カニキュルは動きそのものは良かったんですが、発汗が目立っており本番でテンションがどう出るか。過去唯一崩れたフラワーC時と同じく最終追いを単走で済ませたあたりも引っ掛かり、無印としました。

無傷2連勝オーロラエックスは攻めでセンスの高さを感じさせましたが、今回は馬なりオンリー。過去の2勝時はいずれも最終追いで目一杯まで追われていたことを考えると、今回はちょっと疑って考えたいところです。この馬も無印とします。

以下、最終結論です。どうぞご参考に!

<調教ライター・西村武輝「ローズS」最終結論>

◎2 クイーンズウォーク
○11 フレミングフープ
▲15 レガレイラ
☆5 タガノエルピーダ
△9 ラヴァンダ
△14 サフィラ
△13 ハワイアンティアレ
△12 ザブライド

【単勝】2(1点)
【馬連】2=11,15,5,9,14,13,12(7点)
【3連複/フォーメ】2,11=2,11,15,5=2,11,15,5,9,14,13,12(24点)
【3連単/フォーメ】2,11→2,11,15,5→2,11,15,5,9,14,13,12(36点)


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