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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/09/06 13:00

京成杯AH2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「京成杯AH」全頭追い切り診断動画はこちら!

【京成杯AH 2024|調教診断】ラストに圧巻の伸び!人気でも逆らえないあの馬を【S評価】

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「京成杯AH」です!

■アスコリピチェーノ

【中間調整】無傷の3連勝で阪神JFを制した才女だ。年明けはぶっつけで桜花賞に臨み、1番人気に支持されるも2着と初敗北。そして続くNHKマイルCも1番人気2着に終わっている。しかし桜花賞は最高に上手く乗られたステレンボッシュにインを強襲されたものだし、NHKマイルCは最後の直線で激しい接触があったもの。いずれも負けて強しで、世代トップ級のマイラーと言っていいだろう。

秋は豪の1500mGI、ザ・ゴールデンイーグルもしくはマイルCSが目標。牧場での調整が順調なことと、レース間隔がちょうどいいこと、そして与しやすい相手関係になるであろうことからハンデがキツくなるのを承知で秋の初戦を京成杯AHに設定。さらに言えば、カーブがキツいローズヒルガーデンズ競馬場(ゴールデンイーグルの開催地)を意識した部分もあるかもしれない。8月11日に坂路4F55秒2(馬なり)を出したのが初時計。以降、酷暑のなかでも坂路&コース併用のメニューを順調に消化している。1週前のウッド追いでは大きく先行させた2頭を楽に追い詰め、軽い促しだけで鋭く加速。一気に突き抜け最先着を果たした。

【最終追い切り】レース当週もウッドで3頭併せ。北村宏騎手を背に(本番はC.ルメール騎手)2頭を先に行かせて追走すると、直線では最内へ。直線に正対してもまだ2頭との差があったが、そこから気持ちを乗せて一気に加速。スルッと抜け出しあっさり最先着とした。ラスト1Fは圧巻の11秒0(馬なり)。前向きさがありながら、しっかりと脚を溜めることができており精神面はピタッと整っているようだ。

【見解】大目標が先にあるということで、帰厩後ここまで馬なりオンリー。過去のGI2走では中間にある程度負荷を掛ける調整を施しており、今回さすがにメイチではないだろう。とはいえ動きは申し分なく、1週前はウッド5Fの自己ベストにコンマ1秒差まで迫る時計を出している。次のGIまでにある程度の回復期間があると考えれば、9割5分程度までは仕上がっているのでは。とくに気持ちの面は言うことなし。ハンデは確かに他馬との比較で厳しいが、それでも春GIから0.5キロ増で済んでいる。まず負けられない一戦だ。

総合評価「S」

■キャットファイト

【中間調整】デビュー3戦目、中山芝マイルの1勝クラス特別・アスター賞で2歳レコードを更新し圧勝。続く阪神JF、フェアリーSは10着、6着と重賞では結果が出なかったが、ひと息入れて臨んだリステッドレース・アネモネSで内々を立ち回る絶妙なレース運びから接戦をモノにしてみせた。そこからの中3週で臨んだ自身2度目のGI・桜花賞はまともにイレ込んでしまい、最下位18着に終わっている。以降は成長を促すため放牧へ出された。

中山芝1600m戦で過去2勝とあって、秋の復帰戦をここに定めるのは至極自然な流れ。8月上旬に帰厩し、ここ一本に絞って丹念に乗り込まれている。1週前のウッド併せ馬は終いだけ重点で全体時計こそ平凡ながら、重賞勝ち馬ガストリックをアオッて併入。華奢な馬だが、加速してもシャープなフォームを保てており夏の休養でこの馬なりに逞しさが出てきたか。

【最終追い切り】レース当週は主戦・大野騎手を背にウッドでデビュー前の新馬をマクっていく併せ馬。体重面でいっさい不安なしということか、意欲的に速いペースで入っていく。柔軟なコーナリングから外に進路を取った直線ではスムーズに手前を替え、一気に加速して目一杯追われる相手を3馬身突き放しての先着とした。

【見解】本番に行ってどうかという懸念はあるにせよ、肉体の成長に伴い精神的にも余裕が出てきたようで、稽古ではイレ込まず落ち着いて動けているのはいい傾向。最終追いで見せた柔軟なコーナリングは、いかにも中山マイル巧者を感じさせるものだった。フェアリーSこそ着外に敗れているが、関西遠征のGIから中3週でさすがに精神状態が整っていなかったことを考えれば情状酌量の余地あり。それで0秒3差6着に踏みとどまっていたのなら、やはり中山芝マイル適性はきわめて高いと考えるべき。恵量52キロなら、勝ち負けになる可能性十分。

総合評価「A」


■エアファンディタ

【中間調整】洛陽S、都大路Sとレベルの高いリステッドレースを2勝。重賞では勝ち負けになっていないが、流れに恵まれなかった面もあり、ハンデGIII戦なら上位争いできるだけの能力はあるはずだ。今年は本来京都金杯から使われるはずだったが、脚元の違和感があり(発表はハ行)登録だけで取りやめ。その後、飛節炎が判明して長期休養に入った。

春夏としっかり休んで英気を養い、メドが立ったことから8月半ばから乗り込みを再開。1週前のCW併せ馬では終いにグイグイ追われ、まだ体を持て余すような面はあったものの外から追走して併入に持ち込んだ。

【最終追い切り】レース当週はCWで3歳牝馬サフィラ(ローズSを予定)を外先導する併せ馬。道中はまずまずリズミカルに動けていたが、相手が迫ってくるとスッと対応できず、結局2馬身の遅れ入線に終わっている。

【見解】1週前、最終追いと負荷そのものはしっかり掛かっており脚元や体調面は問題なさそう。ただし最終追いで見せた並ばれてからの反応の乏しさは、いかにも休み明けを感じさせるもの。相手が稽古掛けするタイプだったとしても、もう少し格好をつけて欲しかった感は否めない。地力からハンデ58キロは仕方ないとして、開幕週の馬場は差しタイプのこの馬にとっていかにも厳しい。状態面も含め、推しづらい1頭だ。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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