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《アイビスサマーダッシュの馬柱》


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競馬サロン読者の皆さん、こんばんは。
「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバー・馬体アナリストの伊藤です。

それでは日曜重賞・アイビスサマーダッシュの予想を進めていきます。

ここまでの予想コラムで述べた内容と重なり恐縮ですが、私の重賞の予想方法は

（1）過去好走馬の馬体分析
（2）馬体以外で重視すべきファクターの選定
（3）出走有力馬の馬体分析
（4）総合的に判断した印と想定人気を考慮した買い目並びに点数の決定

以上です。

まず過去好走馬の馬体分析ですが、同日に行われるクイーンSと同様に本重賞は好走馬の馬体に偏りが見られる重賞です。

日本国内では1年に1度しか行われない直線1000mの重賞で、リピーターの台頭が目立ちますね。

近年の代表的なリピーターが3年連続で連対したライオンボスで、重戦車のように全体がゴツく重心の低い馬でした。2017年のレースに勝ったラインミーティアもゴツく重心の低いつくりです。

2021年と2023年に勝ったオールアットワンスはシャープな馬体でやや例外的な存在ですが、2022年のレースに勝ったビリーバーも牝馬としてはゴツいつくりで、筋肉量が問われることが分かります。

また、極限のスピード比べとなるアイビスサマーダッシュは前後半でラップの緩みがなく締まったレースになりますね。

そのラップ構成と、勝ち馬の脚質、勝ち馬の「飛節」をまとめた表は次の通り。





活躍が目立つのが長くいい脚を使える「直飛」の馬で、一瞬の瞬発力に優れる「曲飛」の馬よりもレース適性が高いと考えられます。

先に馬名をあげたラインミーティアやライオンボスの飛節も「直飛」でした。

よって「筋肉質でゴツく低重心」かつ「直飛」の馬体であれば、レースでの活躍が期待できそうです。


続いて馬体以外で重視すべきファクターの選定ですが、クイーンSと同様に有力各馬の「道悪実績」はチェックしておくべきでしょう。

日曜の新潟は終日雨模様で、馬場は稍重から重に悪化する見込みです。

稍重以上に馬場状態が悪化した芝のOPまたは重賞で3着以内の実績があるのが、マウンテンムスメ、ファイアダンサー、ウイングレイテスト、モズメイメイ、テイエムスパーダの5頭。

その5頭のうち、馬体という観点が入りますが、最も道悪適性が高いと見ているのがファイアダンサーです。

同馬はパイロの産駒で「繋ぎ」の角度がキツく立ち気味です。クッション性の問題からパンパンの芝良馬場よりは渋った馬場向きで、馬場が渋れば渋るほどチャンスアップと考えます。


さらに出走有力馬の馬体分析です。

有力馬8頭の馬体は表にまとめましたのでご確認ください。



チェックポイントは「馬体のデキ」「ゴツい馬体かどうか」「飛節」の3点。

3点全てをクリアする馬は見当たりませんが、ウイングレイテスト、ジャスパークローネ、マウンテンムスメ、モズメイメイの4頭は馬体から強調可能です。

その4頭の中で最も外の枠を引けたのがモズメイメイで、チューリップ賞と葵Sを逃げ切ったように力はあります。

ただし、脚質転換中で、絶好の7枠15番から控えてしまうと「勝負どころで前が壁」の可能性は考えなければなりませんね。

ウイングレイテストは理想に近い6枠12番を引けました。この枠と並びならテイエムスパーダとチェイスザドリームをマークする形で外ラチ沿いを進めそうです。

ジャスパークローネ、マウンテンムスメは序盤の出方次第。アイビスSDは枠順の影響が極めて大きいの重賞ですから、やはり内枠は割り引き材料です。

他にも新潟の馬場状態、調教なども考慮した最終結論は次の通りです。

《アイビスSDの最終結論》
◎12ウイングレイテスト
○13チェイスザドリーム
▲10ファイアダンサー
☆5マウンテンムスメ
△3ロードベイリーフ
△4ジャスパークローネ
△9グレイトゲイナー
△15モズメイメイ

本命はウイングレイテスト。全体的にゴツく重戦車のような馬体で低重心。過去好走馬のラインミーティアやライオンボスが重なる馬体です。

飛節は直飛で、新潟直線1000mの舞台は初ですが、適性は高いと考えられます。59キロの斤量を背負いますが、前走の函館SSでは59キロの斤量を背負って2着があり、斤量は問題ないでしょう。

問題は繋ぎの角度が標準なため、重から不良まで馬場が悪化するようだとスピードが鈍るかもしれません。稍重に近い重なら対応はできそうです。

これで断然人気なら考えものですが、執筆時点の単勝オッズは8.0倍で3番人気。なら勝負するだけの価値があると判断します。

対抗評価はチェイスザドリーム。シャープな体つきで飛節は曲飛なため馬体的な評価が難しいのですが、初芝の韋駄天Sを完勝していることと、好枠の7枠13番を引けたことからこの評価とします。

単穴評価はファイアダンサー。本馬は体つき、飛節とも標準ですが、馬体がピカピカに輝いてデキの良さから推せますね。前述したように馬場悪化で怖い1頭です。

☆評価はマウンテンムスメ。藤田菜七子騎手が3枠5番からいかに外へスムーズに導けるかが全てでしょう。

馬券はウイングレイテストを軸に馬連、3連複で勝負。ウイングレイテストの単勝も買います。

《アイビスSDの買い目》
◎12ウイングレイテスト
○13チェイスザドリーム
▲10ファイアダンサー
☆5マウンテンムスメ
△3ロードベイリーフ
△4ジャスパークローネ
△9グレイトゲイナー
△15モズメイメイ

【単勝】12（1点）
【馬連】12＝13,10,5,3,4,9,15（7点）
【3連複/フォーメ】12＝13,10,5＝13,10,5,3,4,9,15（15点）

《馬体アナリスト 伊藤のプロフィール》
競馬業界歴は20年。競馬専門紙を経て「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバーに選抜された馬体アナリスト 伊藤です。馬の馬体に惚れ込み馬体重視の予想を展開。現在は南関東の重賞開催日を中心にプレスとして出入りしています。

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