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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/05/25 18:00

日本ダービー2024 最終結論【血統】偉大な母に捧げる◎ 新たな皇帝がシン時代の扉をこじ開ける!【重賞深掘りPROJECT】

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≪今週の動画・日本ダービー≫
▼世界的名血が新時代の扉をこじ開ける!

https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/18022/0/111



皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では日曜日の東京メイン・東京優駿(日本ダービー)の最終結論をつらつらと。

予想のテーマ

今回の予想の立脚点、入り口は「皐月賞をあの時計で勝ったジャスティンミラノってマイラーじゃないの?」というところ。過去の皐月賞を1分58秒9以下で勝った馬はジャスティンミラノを除いて過去8頭おり、続く日本ダービーでの成績は【1-0-1-6】で複勝率25.0%、複勝回収率33%に留まる。

馬券になった2頭は2015年のドゥラメンテ(1着)と2016年3着のディーマジェスティ(3着)。この2頭は母方に2000mより長いGIで結果を残した馬が複数存在するスタミナのある牝系という共通点があった一方、サンデーサイレンス×ノーザンテーストのダイワメジャーや、ローエングリン×サンデーサイレンスのロゴタイプといったマイルから中距離に強い血統構成の馬はダービーで伸び切れず3着を外した。

ジャスティンミラノは父キズナ×母は5FのGIナンソープS勝ち馬。ディープ×ストームキャット牡馬は8-10Fベストを唱えている人間としては、キズナは10Fベストの中距離馬という認識でいる。そうなると10Fベスト×5Fベストの配合となり、ジャスティンミラノも8-9Fベストの強いマイラーなのではないかという推論が成り立つ。

確かにここ数年のダービーは母が短距離実績馬という馬の好走が目立っていたが、いずれも父は古馬12FでのGI好走歴のある馬だった。古馬になってからの勝利は2000mの産経大阪杯のみで、休み明けだったとはいえ、2200mの京都記念でクリンチャーとスズカデヴィアスに先着を許したキズナが12F向きだったとはどうやっても思えない。

同じ母短距離馬でもディープやハーツとキズナでは事情が違うでしょうよ? ということなのだ。

もちろん能力検定としての皐月賞はとんでもなく価値が高かったと思うので、その成績を一切無視して無印とするつもりもないが、ここは敢えてジャスティンミラノに◎を打たない方針で考えたい

各馬の個別検討

ジャスティンミラノ
とにかく皐月賞が圧巻のパフォーマンス。スローの競馬しか経験していなかったのにもかかわらず、初の小回り中山でハイペースを先行して抜け出し勝利。レースセンスの良さと脚力を証明してみせた。

加えて配合から東京向きなのは間違いないと思っているし、抜けた1人気になるのも納得の存在だ。

ただやはり気がかりなのは中距離馬×短距離馬という配合パターンの同馬が、高速決着の皐月賞であれほどまでに強い競馬を「してしまった」点。ベストは8-9Fというタイプなのではなかろうかと思えてしまう。

歴史は繰り返す。ロゴタイプがそうだったように最後に止まるリスクは考えておくべき。ある程度の印は打たざるを得ないが◎は打たない。

レガレイラ
スワーヴリチャード×ハービンジャー×ダンスインザダーク×ウインドインハーヘア(※ディープインパクトの母)という配合で、どこからどう見ても距離が延びるのはプラス材料。皐月賞では勝負どころの4コーナーでモタついたので東京替わりも歓迎だろう。

頼れる相棒ルメール騎手が鞍上に戻ってくるのも心強いかぎり。内でロスなく運べる枠も引いた。牝馬ながらここはチャンスありと見る。

ただ父、母父、母母いずれも古馬12Fタイプの配合だと、ヴェルトライゼンデやアドミラブルのような「強い3着」の可能性も。そこだけは織り込んで予想に取り掛かりたい。

シンエンペラー
父は欧州の名種牡馬シユーニ、母は早逝した世界的な名繁殖牝馬スターレッツシスター、全兄には仏ダービーと凱旋門賞を制したソットサス。世界のどこへ行っても通用する良血馬がこのシンエンペラーだ。

母スターレッツシスターはミスプロ系における中長距離の名血ミスワキの3×3という強烈なクロスと薄いながらもアクロポリス=アリシドンというステイヤーの全兄弟クロスを抱えていたため、スタミナと持久力(とミスワキ由来の柔らかさ)をしっかりと伝える能力を備えていた。そのためスプリンターやマイラー種牡馬との配合だったのにもかかわらず、ソットサスやシスターチャーリーのような10-12F向きの中長距離馬を次々に輩出することができたと考えられる。

スターレッツシスターの仔であるからにはシンエンペラーも距離は全く心配要らないし、スターレッツシスターの仔だからというだけでGIで◎を打てる

コーナーで手が動いていたここ数戦の走りやミスワキのクロスにコジーンが絡む配合を見ても、広いコースに替わるのはプラスだろう。

また前走の皐月賞はシンプルに時計が速過ぎた感もある。7枠から馬群の外々を追走する格好になり、早めに脚が売り切れたのも敗因にありそう。同じような場所を走っていたジャスティンミラノとの差はマイラーとしての適性差、追走力の差で純粋な能力差ではないと考える。

枠は気持ち外になったが皐月賞と異なりジャスティンミラノの内に入ったのはプラス。追走ペースへの適性を考えれば、ジャスティンミラノの内で立ち回ることができるはず。陣営がチャーチルダウンズで獲り逃した栄冠を府中で手に入れるシーンに期待したい。

ビザンチンドリーム
父エピファネイア、母父ジャングルポケットはいずれも古馬12Fタイプであり、ここだけ見るとダービーでは足りないようにも思えるが、祖母グリッターカーラはクイーンC勝ち馬ライラプスの全妹で、朝日杯FS勝ち馬フサイチリシャールの半妹にあたるマイラー血統。

母父が古馬12Fタイプの種牡馬で、母母が短距離からマイル血統というのはエフフォーリアと似た配合形であり、祖母マイラーというのはデアリングタクトと似たパターン。エピファネイア産駒が3歳春に東京芝2400mのGIで勝ち負けするための組み合わせと判断して良かろう。

レースが下手で出遅れからの外ブン回しはもはやお決まりではあるが、それだけに広い東京コースに替わるのは魅力的だ。皐月賞凡走からの日本ダービーでの巻き返しはトニービンのお家芸。デビュー戦の勝負どころで見せた脚はGIを意識させるに十分なものだったし、この大舞台で一発に期待する手はある。

最終結論
◎13シンエンペラー
○15ジャスティンミラノ
▲2 レガレイラ
☆4 ビザンチンドリーム
△5 ダノンデサイル
△8 アーバンシック
△14ゴンバデカーブース
△6 コスモキュランダ
△10サンライズジパング


【単勝】13(1点)
【馬連】13=15,2,4,5,8,14,6,10(8点)
【3連複/フォーメ】13=15,2,4=15,2,4,5,8,14,6,10(18点)
【3連単/フォーメ】13⇒15,2⇒15,2,4,5,8,14,6,10(14点)
【ワイド】13=4,5(2点)


◎はシンエンペラーとする。どちらかと言えば偉大な母スターレッツシスターに◎を打つという感覚の方が近いかもしれない。スターレッツシスターの仔であることはそれだけでGIで本命を打つ根拠たりえるのだ。

サンデーサイレンスの血を引かずに2歳の芝重賞を制した馬は近10年でわずか13頭。これだけで今の日本の血統シーンにおける寡占っぷりがよく分かるが、加えてその多くが中距離向きの切れ味を求められないマイル以下のレースだった。

芝1800m以上の2歳重賞をサンデーサイレンスの血を全く引かない馬が制したのは近10年の全40レースで、2014年のサトノクラウン(東スポ杯2歳S)、2016年のレイデオロ(ホープフルS)、そしてシンエンペラー(京都2歳S)の3例だけ。サトノクラウン、レイデオロの2頭はいずれもその後ダービーで好走した。

サンデーが十八番とする早期の芝中距離重賞をその血を引かない馬が勝ち切るのは高い素質の証明に他ならない。「血統派のクセにダービーでサンデーの血を引かない馬に◎を打つのか」と呆れる人もいるのだろうが、血統派だからこそ、サンデーの血を引かない馬が不利な条件を勝ち切ったことに日本ダービーに繋がる価値を見出すのだ

欧州トップサイアーと稀代の名繁殖牝馬を父母に持ち、全兄には凱旋門賞馬がいて、そのうえサンデーの血を引かないのに日本の馬場への対応力を示した馬など探しても見つかるものではない。万が一この馬がスタッドインしないようなことがあれば、それは日本競馬にとって大いなる損失となろう。

だからこそ勝てば種牡馬入りがほぼ間違いないものとなる日本ダービーを勝ってほしい。

そして、マル外にクラシック競走の門戸が開かれてから20数年、クロフネやシンボリクリスエスが開けられなかった新たな時代の扉を開けるに相応しい存在であることを結果でもって証明してほしい。

そんな個人的な思いを大いに込めて、第91回日本ダービーの◎はシンエンペラーとしよう。

馬券はシンエンペラーの単勝と同馬を軸にした馬連&3連複と3連単のフォーメーションで。個人的にお気に入りのエピファネイア産駒2騎を相手に引いたワイドもどうやらオッズがもらえるようなので、この2点だけは買っておく。

それでは皆さま良い日本ダービーを!

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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