競馬サロン
2024/05/24 12:25
日本ダービー2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】
【日本ダービー 2024|調教診断】ここは譲れない!王道パターンのあの馬に注目!そしてあの人気馬に異変が…?
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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は競馬の祭典「日本ダービー」です!
■ジャスティンミラノ
【中間調整】父はキズナ、母は英ヨーク競馬場芝5FのGI・ナンソープSの勝ち馬という良血馬だ。昨年11月、東京芝2000m戦でデビューし、2番手から抜け出すまさに正攻法から快勝を収めた。その後はクラシックを意識して成長を促され、2戦目は共同通信杯。1戦1勝という立場での参戦で4番人気に留まっていたものの、このレースも前々で折り合って運び、好位から抜け出し重賞初制覇とした。そこから中8週の皐月賞は超スローだった共同通信杯と異なり、前半5F57秒5という過酷な消耗戦に。しかし、このレースも5番手から抜け出すと、2着馬の猛襲も凌ぎ無敗で皐月賞馬の座に就いた。
その後は予定通り、日本ダービーへ。在厩で丹念にケアされ、4月28日の坂路4F57秒9(馬なり)が初時計。徐々に調教強度を上げ、2週前には目黒記念を目指す年長のサトノグランツをCWで迎え撃ち手応え優勢で併入、5F66秒2と時計も自己ベストに迫るものを出した。1週前追いは2頭を大きく先に行かせての追走。ラストはしっかり負荷を掛けられ1頭に先着、1頭(葵Sを予定していたロードフォアエース→抽選で除外)にはわずかに遅れたが、序盤に1秒以上の差があったことを考えればまったく問題ないだろう。
【最終追い切り】レース当週は過去2回の関東遠征時と同様、坂路でゆったり走らせる微調整程度の内容消化となった。緩いペースでもまったく力まず、ブレの少ないシャープなフォームで登坂。最後の最後に促されると、スルッとギアを上げ駆け抜けている。踏み込みも力強く、いかにも心身充実を感じさせる攻めだった
【見解】秋東京の2000m戦で下ろし、年末のGIには目もくれず成長を促して年明けは共同通信杯から、と日本ダービーをバリバリに意識したここまでのローテーション。前走・皐月賞はともすれば単なるステップと考えていたフシがあり、攻めは手緩く、じっさい体重はプラス10キロでの出走だった。それが蓋を開けてみれば初経験の小回り中山、前走とガラッと異なる激流に対応し、正攻法でのレコードV。世代内での能力突出度合いは相当なものだ。
ここに向けては敢えて在厩調整を選択したが、やや重苦しさを感じさせた前走時の中間と比較し、何段階か迫力を増している印象があり選択は吉と出たと考えていいだろう。計算されたローテ、1週前CW→最終坂路というマカヒキやワグネリアンと共通の“王道パターン”、そして在厩調整というスパイス。名門・友道厩舎が渾身の態勢で狙う4度目の日本ダービー制覇。現実のものとなる可能性はきわめて高い。
総合評価「S」
■アーバンシック
【中間調整】芝1800mの札幌新馬戦、東京芝2000mの百日草特別を連勝。マイル路線は完全に捨てて、クラシックを強く意識した路線を歩んできた。重賞初挑戦だったデビュー3戦目の京成杯は勝負どころで内にモタれながらも、鞍上・横山武騎手が馬群をうまく捌き2着に食い込んでいる。賞金的には間に合う算段が立ち、そこから3カ月の休養を挟んで皐月賞へ直行。その皐月賞ではスタートで寄られ、後方からの競馬に。抑えた分、行きたがってしまいかなり厳しいレース運びを強いられたが、直線ではジワジワと押し上げて0秒4差の4着に食い込んでいる。
大きなダメージはなく、皐月賞4着で進出権利を得た日本ダービーへ進むことに。短期放牧を挟んで5月10日に美浦へ戻っており、12日の初時計でいきなりウッド5F66秒9-1F11秒4(馬なり)とハイレベルな動きを披露した。1週前追いは横山武騎手が騎乗しウッドで2頭を外からマクるハードワーク。いずれも1秒以上先に行かせていたが、脚力の違いを示し、最先着を果たした。
【最終追い切り】レース当週もウッドで横山武騎手を背にした併せ馬。稽古駆けするオープン馬を追走し、この日も外をマクる形で直線に入ると、まだ相手との差はあったが、手前を機敏に替えると一気に加速してパス。抜群の手応えのまま半馬身の先着を果たした。
【見解】ホープフルSを勝ったレガレイラと同血のいとこという血統背景。そしてぶっつけかつ苦しい展開だった皐月賞で4着に食い込んだ走りから、持てるポテンシャルは世代内でトップクラスと考えていいだろう。その能力を実戦でしっかり発揮すべく、前走時から陣営は外をマクる併せ馬を課してきた。この中間も1週前、最終追いと連続して外マクり併せ馬を行う徹底ぶり。武井師、そして横山武騎手がこの馬のパフォーマンス向上にはこれしかない!と熟慮したうえでの調整法だろう。ここでその“こだわり”が実を結ぶ……というシーンは考えておきたい。
総合評価「A」
■シュガークン
【中間調整】半兄にGI・7勝を挙げた顕彰馬キタサンブラック。偉大な兄と同じ清水久厩舎で管理され、デビューの遅れから皐月賞にこそ間に合わなかったが3月24日の大寒桜賞快勝、そして前走・青葉賞も制し3連勝で日本ダービーへの進出を決めている。
中間は短期放牧を挟み、8日に栗東へ帰厩。10日に坂路14-14の初時計を出している。1週前追いには主戦・武豊騎手が跨りCWで稽古駆けする古馬オープンを追走。手応え優勢で併入とした。
【最終追い切り】レース当週は吉村騎手を背に坂路単走。前走時同様ゆったり走らせる調整程度の内容だった。手前の変換に一瞬モタついたが、これも前走時と同じ。終始リラックスして走れてはいた。
【見解】1週前、最終追いの調整過程だけ見れば前走時を踏襲しており、まずは順調に見える。しかしリラックスを主眼に置いているとはいえ、最終追いでラスト2F13秒4-13秒6はさすがに緩すぎる。ハロー明けの走りやすい馬場だったことを考えると、なおさら緩さが気になるところ。そして大寒桜賞、青葉賞時には土曜追いでCW併せ馬である程度負荷を掛けていた。ゆえに最終追いが拍子抜けするほど緩くても大丈夫だっだと言えるが、今回は土曜追いをパスしているのがどうか。余計な負荷を避けて上積みを取りにいかず、なんとか現状維持で……を意識しているのは否めない。兄と同じ厩舎&鞍上という“ブランド性”から注目されるが、ここはちょっと疑っておきたい。
総合評価「B」
<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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