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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/04/20 18:30

マイラーズカップ2024 最終結論【調教】「注目の2頭、調整過程の比較で上位評価なのは…」【重賞深掘りPROJECT】

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2024年4月「競馬をより深く楽しんでいただく」ため新たなPROJECTがスタート!
その名も「重賞深掘りPROJECT」。

重賞のことなら「ここを見れば完璧!」と言っていただける『重賞コーナー』に育てていくことを目指します!
『重賞深掘りPROJECT』では血統、DATA、馬体、追い切り、情報の5大ファクターを中心にその道のプロが各重賞の最終結論まで導き出していきます。

『重賞深掘りPROJECT』深掘り隊の今後の活躍にどうぞご期待ください!

=新PROJECT発足のご挨拶=
このPROJECTのプロモーター「ブッシー」からのご挨拶です。
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17517/0/109

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「マイラーズC」全頭追い切り診断動画はこちら!

【マイラーズC 2024|調教診断】実績断然の2頭に明暗?上り調子の4歳馬を穴馬指名!

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今週は毎年恒例、春GIシリーズ序盤戦を終えて一段落となるいわゆる谷間の週。京都開幕週のメインとしてGII「マイラーズC」が開催されますね。

例年好メンバーが揃う一戦なんですが、昨年は久しぶりに京都へ舞台が戻った影響か、ひときわメンバーレベルがアップ。

2020年、2021年のレースレーティングが110.00→111.75だったのに対し昨年は116.00と一気に上昇。失礼ながら4着馬がシャイニーロックでなければ、もっと数値は上がっていたはず。(レースレーティングは4着馬までを対象に算定)

今年もその傾向は続いたか、GI勝ち馬を筆頭に実績のある馬がずらり。昨年に引けを取らないラインナップで、見応えのあるレースに期待できそうです。

京都で開催された近3回の2023年、2020年、2019年の上位馬調教傾向は正直まちまち。

実力馬の陣営がその馬にあった、と信じる調整をちゃんと施せているかがひとつの目安になるかもしれません。

あとは単走調整でも走る馬は走っており、そこまでタイトな競馬が強いられない京都外回りワンターンのレースですから、まずは自分の走りに集中してスピードに乗っていく稽古ができていればいいということか。

そしてスピードに乗りつつ、終いはコースにせよ坂路にせよ加速で締めくくれていて欲しい。直線平坦の京都ですからある程度の切れはどうしても必要です。

以上を前提条件として、まずは「マイラーズC」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。

■エエヤン 【7】
助手騎乗 美浦坂路併せ馬 3歳1勝クラスを大きく先に行かせて追走。坂の手前で取り付き併走に持ち込む。相手もよく走ったが、これを終始アオって、手応え優勢のまま併入としている。四肢を大きく使えていたのは好感。好調キープだ。

■セッション 【7】
坂井騎手騎乗 栗東坂路単走 中2週となるので鞍上と呼吸を合わせることに主眼を置いた内容。全体もラストもそこまで派手な時計ではなかったが、ゴーサインにスッと反応し軽快に加速ラップで締めくくれていたのはいい。走りのバランスも上々。前走からの上積みは大きそうだ。

■セリフォス 【7】
川田騎手騎乗 栗東坂路単走 斜め前方にいる馬を仮想敵とし、序盤から気持ちを乗せて速いラップを刻む。最後まで楽な手応えを保ちながらも、ラストは2F24秒2とさすがの脚力を示した。1週前にCWで猛時計を出しているし、ほぼ万全。

■ソウルラッシュ 【7】助手騎乗 栗東CW併せ馬 準オープン馬を追走し直線ではインへ進路を取る。相手をロックオンして仕掛けられる
と猛然と脚を伸ばして突き抜け、3馬身の先着フィニッシュとした。坂路だった昨年の最終追いと異なるあたりはどうかだが、動きに関しては申し分なし。

■トランキリテ 【7】
助手騎乗 栗東CW併せ馬 オープン馬レッドファーロを追走し、序盤から速いラップを刻む意欲的な調整。気迫十分の雰囲気で相手をパスすると、序盤飛ばした分さすがに手応えは鈍ったが力強い踏み込みは保って1馬身半差の先着とした。充実一途の感があり、持てる力をフルに出せそう。

■ニホンピロキーフ 【8】
田口騎手騎乗 栗東CW単走 1週前に猛時計を叩き出しており、今週は調整程度。序盤は抜群の折り合いで脚を溜め、直線半ばの見せムチで仕掛けられると一気に加速し弾けた。精神面でかなりいい状況にありそう。絶好の仕上がり。

■フリームファクシ 【7】
富田騎手騎乗 栗東CW併せ馬 同じレースに出走するリューベックと併せ馬。外先導の形で入り、内からの相手を迎え撃つ。相手の加速にいったん受け流し、ジワッと反撃し最後はクビほどの先着とした。先週は馬なりで速い時計を出せているし、中10週とひと息入れての立て直し成功か。

■ボルザコフスキー 【7】
吉村騎手騎乗 栗東CW併せ馬 外先導の形で入り、最後は内から来た馬にパスされての半馬身遅れ入線。ただし相手は売り出し中シュガークンで、これが動きすぎた感もある。ボルザコフスキー自身力強く伸び、3F35秒9-1F11秒2(一杯)なら申し分なし。高いレベルで好調キープ。

▼「マイラーズC」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17599/0/112

実績で抜けているセリフォス、ソウルラッシュ。この2頭の動きは甲乙つけ難いものがありました。いや、単純に迫力だけでは若干だけソウルラッシュに軍配か。

もちろん両馬とも“先”を見据えている感は否めず、そのあたりで【7点】としましたが、ことこの2頭ならばこの点数で勝ち負けの資格十二分でしょう。

ただし調整過程を見て、気になるのはソウルラッシュのほう。

2022年マイラーズC1着時の最終追いは1勝クラスを相手にCW馬なり、シュネルマイスターにクビ+クビの3着だった昨年マイラーズCは最終追いが坂路単走で4F53秒4と並の数字。

それを考えると今年の最終追いが古馬3勝クラスを相手にCWで目一杯追う調整だったというのは違和感しかない。

直前までハードに追わざるを得なかったあたり、加齢のせいかこれまで以上に休み明けでの絞りづらさがあったのかも。斤量はセリフォスに対し1キロ貰った形ですが、対抗評価とします。急遽代役騎乗となった団野騎手を応援したい気持ちはありますけどね。

となればセリフォスが本命ですね。

昨年秋は振るいませんでしたが、これは夏負けの影響が尾を引いたもの。しっかり立て直したこの中間の動きは文句なし。

1週前にCWで猛時計、最終追いは坂路で終い重点の微調整という過程はソウルラッシュと比較して明らかに優位に映ります、

最終追いのラスト2ハロンで川田騎手が絶妙にギアの出し入れを確認できていたのも好感。コンビを再結成して(デビューから2戦は川田騎手が騎乗)以降の2戦は体調面の問題があったにしても不振が続いただけに、同騎手的にここらでそろそろ……と意欲は相当なはず。

前哨戦からきっちり結果を出す厩舎でもあります。きっちり勝ち切って安田記念へ主役として向かってほしいところ。

気配は自身最高では、と見て【8点】としたのはニホンピロキーフ。実績的に試金石の一戦ですが、2強に割って入れるならこの馬か。スピードの持続力に長けた平坦巧者。最終追いでは急加速に磨きを掛ける稽古をこなしているのは好感で、強いメンバー相手でも決め手で見劣らないのではないかと見ます。

ボルザコフスキーは早仕掛けの洛陽Sが0秒3差なら悪くない昇級初戦。使い減りしないタフさがあり、短い間隔でレース経験を積むことで強くなってきた感があります。今回も中3週なのにコースでハード追い連続。最終追いで遅れましたが、これは相手(シュガークン)が悪かっただけ。

坂路ではありましたが2週連続ハード追いで臨んだ2020年ベステンダンク(7番人気⇒2着)がちょっとダブる感があります。

フリームファクシは稽古の動きが上々で、リフレッシュ成功の感。しかし実戦では休み明けで力む嫌いも、叩いた次でこそと見て、ここは無印としました。

以下、最終結論です。どうぞご参考に!

<調教ライター・西村武輝「マイラーズC」最終結論>

◎3 セリフォス
○14 ソウルラッシュ
▲9 ニホンピロキーフ
☆16 ボルザコフスキー
△17 エエヤン
△13 セッション
△8 トランキリテ

【単勝】3(1点)
【馬単】3→14,9,16,17,13,8(6点)
【3連複/フォーメ】3=14,9,16=14,9,16,17,13,8(12点)
【3連単/フォーメ】3→14,9,16→14,9,16,17,13,8(15点)


<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝><br />
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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