【今週の注目重賞】
■フェブラリーS
2月18日（日）、東京競馬場で第41回・フェブラリーS（4歳上、GI、定量、ダ1600m）が行われる。

ウイルソンテソーロ（牡5、美浦・小手川）のGI初勝利に期待がかかる。昨年は名古屋、盛岡、金沢と地方の舞台で地方交流重賞を3連勝。続く帝王賞こそ5着に敗れてしまったものの、2走前のチャンピオンズCでは後方から追い込んで12番人気ながら2着に激走。前走・東京大賞典は一転して逃げの手を打つとまたまた2着に入線し、異なる戦法で暮れのGIをともに連対する活躍を見せた。近2走で敗れたレモンポップ、ウシュバテソーロはサウジCを選択。国内最強格が不在の今回はGIタイトル獲得の大チャンスだろう。

キングズソード（牡5、栗東・寺島）は前走・東京大賞典5着から巻き返しを図る。前々走のJBCクラシックでは好位外めをリズムよく追走し直線残り300mで先頭を交わすと、一気に後続を突き放して先頭ゴールイン。終わってみれば、2着に4馬身差を付ける圧勝を披露。この勝利が管理する寺島厩舎の嬉しいGI級レース初勝利となった。初めてのマイル戦ではあるが、実績は上位。前走から継続して手綱を握る岩田望騎手とともに中央GI初勝利を手にしたい。

昨年の当レース2着馬レッドルゼル（牡8、栗東・安田隆）にも注目したい。2021年にJBCスプリントを制すなど1400m以下の重賞で主に活躍しており、マイル戦は若干適性から外れている印象。それでも、フェブラリーSに過去3回挑戦して4着、6着、2着と大きく崩れてはいない。また、前走・武蔵野Sは約8カ月の休み明けながら3着に好走しており、今年で8歳を迎えてもまだまだ衰えは感じさせない。定年引退する安田隆調教師にとって最後のGIトライを勝利で飾れるか。

“二刀流”ドゥラエレーデ（牡4、栗東・池添）も侮れない。芝GI・ホープフルS覇者でありながら、昨年末のチャンピオンズCと東京大賞典で連続3着に好走。海外も含めてダートでは【1.1.2.0】とすべて馬券内に好走しており、砂の舞台で未だに底は見せていない。キャリア11戦で1600m以下の距離は初体験。ペースへの対応がカギになりそうだが、地力勝負に持ち込めれば勝ち負けは可能だ。

そのほかには、重賞2勝を挙げている600キロに迫る超大型馬ドンフランキー（牡5、栗東・斉藤崇）、無敗で南関東三冠を達成したミックファイア（牡4、大井・渡辺和）、ダートに舞台を変えて2022年セントライト記念以来の勝利を目指すガイアフォース（牡5、栗東・杉山晴）、2023年JBCスプリント覇者イグナイター（牡6、兵庫・新子雅）なども出走を予定している。

【そのほかの重賞】
■ダイヤモンドS
2月17日（土）、東京競馬場で第74回・ダイヤモンドS（4歳上、GIII、ハンデ、芝3400m）が行われる。主な出走予定馬は、前走・ステイヤーズSを2着し復活の兆しを見せている2022年勝ち馬テーオーロイヤル（牡6、栗東・岡田）、朝日杯FS勝ち馬サリオスの半妹・サリエラ（牝5、美浦・国枝）、重賞初挑戦となった前走ステイヤーズSで掲示板内に健闘したワープスピード（牡5、美浦・高木）、昨年の当レースで13番人気2着に激走したヒュミドール（セ8、美浦・小手川）など。

■京都牝馬S
2月17日（土）、京都競馬場で第59回・京都牝馬S（4歳上牝馬、GIII、別定、芝1400m）が行われる。主な出走予定馬は、昨年は高松宮記念2着などGIの舞台で惜しい競馬を続けているナムラクレア（牝5、栗東・長谷川）、重賞6勝の実績馬メイケイエール（牝6、栗東・武幸）、前走・阪神牝馬S4着から約10カ月ぶりの復帰となる昨年2着馬ウインシャーロット（牝6、美浦・和田郎）、2022年勝ち馬で昨年も3着に好走しているロータスランド（牝7、栗東・辻野）など。

■小倉大賞典
2月18日（日）、小倉競馬場で第58回・小倉大賞典（4歳上、GIII、ハンデ、芝1800m）が行われる。主な出走予定馬は、前走・小倉日経オープンを快勝したダンディズム（セ8、栗東・野中）、近3走の大敗から去勢手術で復活を目論むフェーングロッテン（セ5、栗東・宮本）、リステッド含むOP特別競走を3勝とクラス実績豊富なディープモンスター（牡6、栗東・池江）、小倉開催の重賞で実績多数のカテドラル（牡8、栗東・池添）など。

（Text:Kanda)