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競馬サロン

田原基成

2023/10/19 18:00

ステラヴェローチェほか、富士S全12頭分析

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・イルーシヴパンサー
東京新聞杯、京都金杯と重賞2勝はいずれも冬競馬。6月の安田記念、8月の関屋記念惨敗が示すように気温上昇期はマッチしないのだろう。9-11月の秋競馬は【2-1-0-0】連対率100%。全6勝中4勝が中2カ月以上の休み明けでもあり、臨戦過程もマイナス材料とはならないはずだ。

・エターナルタイム
これまでのキャリアはすべて左回り。陣営のローテーションは一貫しており、今回も例にもれず左回りに照準を合わせてきた。美浦ウッドの最終追い切りも理想的な加速ラップを刻んでおり、関屋記念回避の影響は感じられない。C.ルメール騎乗時の成績【3-0-1-0】も含め、初のオープンクラスでも軽視は禁物だ。

・キラーアビリティ
今回が自身初のマイル戦。中距離戦でもテンにいけない現状を踏まえたとき、ペースアップが予想される条件での上積み材料は乏しい。

・ジャスティンスカイ
近2走は掲示板外とパフォーマンス低下が目立つ馬。敗因の特定が難しいところだが、過去の戦績を見る限り左回りのほうが合っている印象を受ける。秋の東京芝は【2-0-0-0】と負け知らず。涼しい時期が合うタイプと捉えたとき、変わり身を警戒すべき1頭だ。

・ステラヴェローチェ
SNSでも話題となった同馬の動向。ここを復帰の舞台に選んだわけだが、1年半以上の休み明けは楽ではないだろう。この中間は坂路でそれなりの時計は出ているものの、裏を返せば坂路での追い切りしかできない現状とも言い換えられる。2歳時以来となるマイル戦でもあり、まずは無事に……というのが陣営の本音か。

・ソーヴァリアント
前走札幌記念は強豪相手に3着と健闘。年明けから凡走が続いていたが、得意の洋芝で変わり身をはたした。自身初のマイル戦への対応がカギとなるが、オルフェーヴル産駒の牡馬は芝1600mのオープンクラスで【0-0-0-8】。3勝クラスでの馬券内すらなく、ハッキリ言って悲惨な成績だ。意図的に直線の短いコースを狙ったローテーションを組まれてきた馬でもあり、思い切って“消し”の選択肢も視野に入れたい。

・タイムトゥヘヴン
今年に入り、フタ桁着順が目立つ馬。厳しい。

・ダノンタッチダウン
昨年はマイル路線で大崩れがなかった馬。リズムが狂ったのは休み明けで初の芝2000mだった皐月賞で、タフな馬場コンディションに何もできずレースを終えた。それでも前走NHKマイルCは4着と巻き返しており、マイル適性の高さを改めて証明。良馬場では【1-2-0-0】連対率100%と抜群の成績を誇る馬で、持ち時計のなさを割り引いても何らかの印は必要か。

・ナミュール
年明け初戦の東京新聞杯は2着。順調な滑り出しかと思われたが、良馬場でも雨が降っていたヴィクトリアマイル、苦手な叩き2戦目ローテの安田記念と近2走は条件に恵まれなかった印象だ。過去10年の富士Sにおいて、年内に東京芝1600m重賞馬券内がある牝馬の成績は【2-0-2-0】。近走との比較で軽くなる斤量も含め、巻き返しを警戒したい。

・マテンロウオリオン
NHKマイルCを最後に馬券内から遠ざかる馬。使われつつ調子を上げるタイプでもあり、狙うなら次走以降だろう。

・ユニコーンライオン
得意の芝2000mでも惨敗が続く現状。逃げ馬にとって厳しい東京芝1600mでの逃げ粘りは想像しにくい。

・レッドモンレーヴ
果敢に挑んだ前走安田記念は6着。初のGI挑戦かつGI勝ち馬が多数出走したメンバー相手を思えば悪くない内容だ。秋の東京芝は【1-1-0-0】と大崩れなし。出走馬中唯一の斤量58キロは楽ではないが、この舞台ならノーマークにはできない。

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