競馬サロン

田原基成
97

データ派と思われがちな私だが、実は直感をものすごく大事にしている。
「これ、外しか来ないな」
「キングカメハメハ系の馬場だわ」
「いまの戸崎圭太は飛ぶ気しかしない」
ふとしたときに湧いてくるこの感覚。不思議なことに、家で晩酌をしているときや人と会話しているときに見舞われる傾向にあるようだ。
日曜10R・レインボーS。このレースを見終えた後、上記のような感覚がフッと私に下りてきた。
「これ、内枠だわ」
2枠2番スパイラルノヴァが勝利し、4枠6番デコラシオンが2着。3着には3枠5番インザオベーション、2枠3番を引いた4着ノワールドゥジェまで内枠が上位を独占した一戦は私の予想に重要なヒントを与えてくれた。
「セントライト記念は内枠から」
思い出すのは2015年。キタサンブラックが制した年だが、先行脚質の同馬を除く上位馬はみな内枠を引き当てた馬だった。オール野芝で施行される秋の中山開催は高速馬場ゆえ外枠の差し馬にはしんどい条件。今年の馬場はまさしくそれだ。
「あれ、ソールオリエンスって外枠の差し馬だよな……」
完全無欠の世代No.1級ホースに湧いてきた嫌な直感。それでも突き抜けるレベルのポテンシャルは持ち合わせているが、かといって今の中山芝で単勝1番台の外枠に◎を打つ勇気など私にはない。そもそも、この馬にとって外枠ははじめての条件。馬券外までは出来すぎかもしれないが、2・3着に敗れる可能性ぐらいは考えても良いだろう。
それを踏まえ、本命としたのはレーベンスティール。
前走はもったいない競馬だった。4角3番手以内の馬がワンツーをはたした前残り決着で4角10番手……あの位置ではさすがに届かない。
「もう少しポジションを取るべきでした。馬の状態はすごく良かったです。直線では動ける感じだったので、(逆に)他に迷惑をかけてしまいました。申し訳なかったです」
鞍上のレース後コメントからうかがえる後悔の念。ただ、ここで考えるべきは騎手を責めるのではなく「なぜポジションを取れなかったのか?」ということ。開幕週かつ1コーナーまでが短い福島芝1800mで引き当てた8枠14番がその原因と捉えられる。
16頭立ての未勝利戦は中山芝1800m。奇しくも冒頭で取り上げたレインボーSと同じ条件だったが内枠からすんなり先行し上がり3F最速での勝利。本来は前に行ける馬が、枠順のアヤで後方待機を余儀なくされた。そして運悪く前残りの馬場コンディションに当たってしまった。前走の敗因はその一言に尽きる。
逃げることが予想されるウィズユアドリームの前走1000m通過は61秒6。ガンガン飛ばすタイプの逃げ馬ではなく、内枠を引いたレーベンスティールはすんなり好位のインを確保できるだろう。今の中山芝でそのポジションはヴィクトリー・ロード。世界のJ.モレイラがそれに気づいていないわけがないし、前走敗因が後方待機であることは承知しているはず。仮にソールオリエンスが大きな距離ロスを強いられる展開なら勝ち筋は見えてくるだろう。
迷いはない。
レーベンスティールが私の本命だ。
相手本線に抜擢するのはドゥラエレーデ。
UAEダービー→日本ダービー→宝塚記念とめちゃくちゃなローテーションを歩んだ今年。仕切り直しの秋競馬はGI勝ちのある中山と、ようやくまともなローテーションでの参戦となった。超スローの前残りだったホープフルSをどこまで判断できるかは微妙だが、4連対中3連対が右回り。近走から条件好転と捉えたとき、この舞台替わりはプラス材料だと判断できそうだ。
ソールオリエンスはこの位置。
無敗の二冠達成を惜しくも逃した日本ダービー。負けはしたものの、道中6番手と一定レベルの行き脚がついていたことは大きな収穫と言えそうだ。中山芝は皐月賞、京成杯と重賞2勝の得意舞台。コーナリングがものすごく上手なタイプとは言い切れないが、春の実績と中山適性を踏まえると、本番が次走であってもここが印を下げられる限界だ。
穴妙味を求めるならウインオーディン。
2勝クラスの前走は2着好走。勝ち馬の粘りに屈したレースだったが、道中一気にマクる脚をみせたのは好印象だ。オール野芝では【1-2-0-1】掲示板外なし。距離への不安を克服した前走内容から、得意の野芝で再度の好走を警戒したい。
【中山11R セントライト記念予想の印】
◎4 レーベンスティール
〇5 ドゥラエレーデ
▲14 ソールオリエンス
☆13 ウインオーディン
△6 シャザーン
△7 シルトホルン
△1 キングズレイン
△2 セブンマジシャン
【単勝】4(1点)
【馬連/ながし】4-5,14,13(3点)
【3連複/ながし】4-5,14,13,6,7,1,2(21点)
【3連単/フォーメ】4→5,14,13→5,14,13,6,7,1,2(18点)
田原基成のプロフィールはこちら
関連コラム「ブレイディヴェーグ・ラヴェルほか、ローズS全17頭分析」
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2023/09/17 18:15
【セントライト記念】本命はソールオリエンスにあらず。「最高の枠×最高の騎手」で大物食いの可能性十分


データ派と思われがちな私だが、実は直感をものすごく大事にしている。
「これ、外しか来ないな」
「キングカメハメハ系の馬場だわ」
「いまの戸崎圭太は飛ぶ気しかしない」
ふとしたときに湧いてくるこの感覚。不思議なことに、家で晩酌をしているときや人と会話しているときに見舞われる傾向にあるようだ。
日曜10R・レインボーS。このレースを見終えた後、上記のような感覚がフッと私に下りてきた。
「これ、内枠だわ」
2枠2番スパイラルノヴァが勝利し、4枠6番デコラシオンが2着。3着には3枠5番インザオベーション、2枠3番を引いた4着ノワールドゥジェまで内枠が上位を独占した一戦は私の予想に重要なヒントを与えてくれた。
「セントライト記念は内枠から」
思い出すのは2015年。キタサンブラックが制した年だが、先行脚質の同馬を除く上位馬はみな内枠を引き当てた馬だった。オール野芝で施行される秋の中山開催は高速馬場ゆえ外枠の差し馬にはしんどい条件。今年の馬場はまさしくそれだ。
「あれ、ソールオリエンスって外枠の差し馬だよな……」
完全無欠の世代No.1級ホースに湧いてきた嫌な直感。それでも突き抜けるレベルのポテンシャルは持ち合わせているが、かといって今の中山芝で単勝1番台の外枠に◎を打つ勇気など私にはない。そもそも、この馬にとって外枠ははじめての条件。馬券外までは出来すぎかもしれないが、2・3着に敗れる可能性ぐらいは考えても良いだろう。
それを踏まえ、本命としたのはレーベンスティール。
前走はもったいない競馬だった。4角3番手以内の馬がワンツーをはたした前残り決着で4角10番手……あの位置ではさすがに届かない。
「もう少しポジションを取るべきでした。馬の状態はすごく良かったです。直線では動ける感じだったので、(逆に)他に迷惑をかけてしまいました。申し訳なかったです」
鞍上のレース後コメントからうかがえる後悔の念。ただ、ここで考えるべきは騎手を責めるのではなく「なぜポジションを取れなかったのか?」ということ。開幕週かつ1コーナーまでが短い福島芝1800mで引き当てた8枠14番がその原因と捉えられる。
16頭立ての未勝利戦は中山芝1800m。奇しくも冒頭で取り上げたレインボーSと同じ条件だったが内枠からすんなり先行し上がり3F最速での勝利。本来は前に行ける馬が、枠順のアヤで後方待機を余儀なくされた。そして運悪く前残りの馬場コンディションに当たってしまった。前走の敗因はその一言に尽きる。
逃げることが予想されるウィズユアドリームの前走1000m通過は61秒6。ガンガン飛ばすタイプの逃げ馬ではなく、内枠を引いたレーベンスティールはすんなり好位のインを確保できるだろう。今の中山芝でそのポジションはヴィクトリー・ロード。世界のJ.モレイラがそれに気づいていないわけがないし、前走敗因が後方待機であることは承知しているはず。仮にソールオリエンスが大きな距離ロスを強いられる展開なら勝ち筋は見えてくるだろう。
迷いはない。
レーベンスティールが私の本命だ。
相手本線に抜擢するのはドゥラエレーデ。
UAEダービー→日本ダービー→宝塚記念とめちゃくちゃなローテーションを歩んだ今年。仕切り直しの秋競馬はGI勝ちのある中山と、ようやくまともなローテーションでの参戦となった。超スローの前残りだったホープフルSをどこまで判断できるかは微妙だが、4連対中3連対が右回り。近走から条件好転と捉えたとき、この舞台替わりはプラス材料だと判断できそうだ。
ソールオリエンスはこの位置。
無敗の二冠達成を惜しくも逃した日本ダービー。負けはしたものの、道中6番手と一定レベルの行き脚がついていたことは大きな収穫と言えそうだ。中山芝は皐月賞、京成杯と重賞2勝の得意舞台。コーナリングがものすごく上手なタイプとは言い切れないが、春の実績と中山適性を踏まえると、本番が次走であってもここが印を下げられる限界だ。
穴妙味を求めるならウインオーディン。
2勝クラスの前走は2着好走。勝ち馬の粘りに屈したレースだったが、道中一気にマクる脚をみせたのは好印象だ。オール野芝では【1-2-0-1】掲示板外なし。距離への不安を克服した前走内容から、得意の野芝で再度の好走を警戒したい。
【中山11R セントライト記念予想の印】
◎4 レーベンスティール
〇5 ドゥラエレーデ
▲14 ソールオリエンス
☆13 ウインオーディン
△6 シャザーン
△7 シルトホルン
△1 キングズレイン
△2 セブンマジシャン
【単勝】4(1点)
【馬連/ながし】4-5,14,13(3点)
【3連複/ながし】4-5,14,13,6,7,1,2(21点)
【3連単/フォーメ】4→5,14,13→5,14,13,6,7,1,2(18点)
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