競馬サロン

田原基成
360

「人はすごすぎる瞬間を目撃すると笑う」
これって、私だけだろうか?
バラエティ番組や微笑ましい動物の映像を観てこみ上げるものとは違う、その笑い。私がハッキリと記憶しているのは、
・大谷翔平の165キロ
・伊藤智仁のスライダー
・バレンティンの54号ホームラン
・井上尚弥のKO劇
・ロベルトカルロスのフリーキック
YouTubeに落ちているのがほとんどなので、ぜひ一度ご覧になっていただきたい。
では、競馬を観て笑う瞬間はあるのか?
会心の予想的中で笑いがこみ上げることは想像に容易いが、それは嬉しさによるものだろう。冒頭に記した笑いに嬉しいという感情はない。競馬における、すごいと思った瞬間の記憶を掘り起こすと……。
・ディープインパクトの若駒S
・アーモンドアイの2018年ジャパンC
・グランアレグリアのスプリンターズS
当時の感覚を昨日のことのように覚えている上記3レース。「ああ、こりゃバケモンだ」と笑うしかない瞬間だ。
「あっという間にリードを7馬身8馬身広げていった!」
「2分20秒6!ものすごいレコードが生まれました!」
「グランアレグリアだ!脚が違う!次元が違った!」
何回も観すぎたせいか、実況のフレーズを覚えてしまった。ディープインパクトに関しては実際には5馬身差の勝利だったのだが、そう見えてしまうほどのインパクトだったのだろう。改めて本当にすごい馬だ。
ディープインパクトの衝撃から18年。
アーモンドアイの快走から5年。
グランアレグリアの爆走から3年。
ついに4回目の瞬間が私に訪れた。そのレースはソールオリエンスが制した2023年皐月賞だ。
京成杯でも露呈したコーナーリングの悪さが再発した当時。その時点でジ・エンドと思われたが、言葉では説明不可能な脚で突き抜けてしまった。超スゲェとか、ヤバいとか、エグイとか、そういう言葉しか出てこない。
中山芝GIにおいて、4角14番手以下から勝利を収めた馬はグランアレグリア、デュランダルとこの馬だけ。前述2頭が次走直線の長いコースでGIを連勝したことから、その価値は計り知れないだろう。東京芝はデビュー戦で4角3番手から上がり3F33秒3での勝利実績あり。私のなかでは展開や馬場云々の次元を超えた馬だと思っている。
2年前(エフフォーリアで2着)と心境の変化は?
「2年前と変わらず、勝ちたいです」
強い思いはあるか?
「勝ちたい一心です」
4度目のダービー騎乗、目標は?
「勝つことです」
横山騎手にとってダービーとは?
「(10秒の沈黙後に)一番勝ちたいレースです」
週中のインタビューで“勝ちたい”を連呼していた横山武史。皐月賞のレース後コメントで「僕は間違いなく1年ずつ成長している」とコメントしていたことから、リベンジに向けて相当な鍛錬を積んできたのだろう。自信の上には奢りがあり、謙遜の下には卑屈がある。今の横山武史は理想的な精神状態だ。
3戦3勝の皐月賞馬→「0」。
前走京成杯組の皐月賞制覇→「0」。
18頭立ての中山芝2000mで4角17番手以下から勝利→「0」。
21世紀以降における数々のデータを覆したソールオリエンスの前走。この馬の前ではデータなど無力なのかもしれない。記憶に新しいところではタイトルホルダーも稀代のデータ・クラッシャーだった。
2023年5月28日、私は以下の記録が歴史に刻まれることを固く信じている。
平成生まれのダービージョッキー→「1」。
もはや言葉はいらない。私は横山武史とソールオリエンスのコンビに本命◎を打ち込む。
相手本線にはスキルヴィングを。
3連勝で挑むGIの舞台。データでは勝ち切れていない前走青葉賞組だが、同馬については評価を改めなくてはならない。芝2000mで2分0秒3の持ち時計がありつつ、2走前は1000m通過60秒0と淀みない流れを経験。青葉賞は近くにいたヒシタイカンがフラフラするようなところがあり、終始外々を回らざるを得ない状況でも悠々と突き抜けた。未勝利戦では馬群を縫うような競馬を経験しつつ、3馬身差の快勝。ソールオリエンスと皐月賞敗戦組との勝負付けが済んだ以上、別路線組から可能性を求めるなら真っ先に浮上する馬だ。
フリームファクシも軽視禁物。
9着の前走皐月賞はレース後コメントを見るより、馬場コンディションがすべてといっても過言ではないだろう。良馬場では【3-1-0-0】連対率100%。その内訳も上がり3F33秒6の未勝利戦、1000m通過60秒5と比較的淀みない流れの1勝クラス、冬の中京芝2000mを1分59秒台で走破したきさらぎ賞とどれも優秀だ。キセキやダンビュライト、リオンリオンなど中距離以上のルーラーシップ産駒の牡馬は前に行ってこそ真価を発揮する。Cコース替わりで積極策なら巻き返しても不思議ではないポテンシャルの持ち主だ。
【東京11R 日本ダービー予想の印】
◎5 ソールオリエンス
〇2 スキルヴィング
▲7 フリームファクシ
☆18 サトノグランツ
△14 ファントムシーフ
△12 タスティエーラ
△17 ドゥラエレーデ
△11 ハーツコンチェルト
△1 ベラジオオペラ
【単勝】5(1点)
【馬連/ながし】5-2,7,18(3点)
【3連複/ながし】5-2,7,18,14,12,17,11,1(28点)
【3連単/フォーメ】5→2,7,18→2,7,18,14,12,17,11,1(21点)
田原基成のプロフィールはこちら
関連コラム「ソールオリエンス・スキルヴィングほか、2023日本ダービー出走予定馬18頭」
関連コラム「サリエラ・ライラックほか、2023目黒記念出走予定馬18頭」
関連コラム「ビッグシーザー・モズメイメイほか、2023葵S出走予定馬18頭」
2023/05/27 18:23
【日本ダービー】シンプルに怪物。すごすぎて笑った史上4頭目の馬に迷わず本命◎


「人はすごすぎる瞬間を目撃すると笑う」
これって、私だけだろうか?
バラエティ番組や微笑ましい動物の映像を観てこみ上げるものとは違う、その笑い。私がハッキリと記憶しているのは、
・大谷翔平の165キロ
・伊藤智仁のスライダー
・バレンティンの54号ホームラン
・井上尚弥のKO劇
・ロベルトカルロスのフリーキック
YouTubeに落ちているのがほとんどなので、ぜひ一度ご覧になっていただきたい。
では、競馬を観て笑う瞬間はあるのか?
会心の予想的中で笑いがこみ上げることは想像に容易いが、それは嬉しさによるものだろう。冒頭に記した笑いに嬉しいという感情はない。競馬における、すごいと思った瞬間の記憶を掘り起こすと……。
・ディープインパクトの若駒S
・アーモンドアイの2018年ジャパンC
・グランアレグリアのスプリンターズS
当時の感覚を昨日のことのように覚えている上記3レース。「ああ、こりゃバケモンだ」と笑うしかない瞬間だ。
「あっという間にリードを7馬身8馬身広げていった!」
「2分20秒6!ものすごいレコードが生まれました!」
「グランアレグリアだ!脚が違う!次元が違った!」
何回も観すぎたせいか、実況のフレーズを覚えてしまった。ディープインパクトに関しては実際には5馬身差の勝利だったのだが、そう見えてしまうほどのインパクトだったのだろう。改めて本当にすごい馬だ。
ディープインパクトの衝撃から18年。
アーモンドアイの快走から5年。
グランアレグリアの爆走から3年。
ついに4回目の瞬間が私に訪れた。そのレースはソールオリエンスが制した2023年皐月賞だ。
京成杯でも露呈したコーナーリングの悪さが再発した当時。その時点でジ・エンドと思われたが、言葉では説明不可能な脚で突き抜けてしまった。超スゲェとか、ヤバいとか、エグイとか、そういう言葉しか出てこない。
中山芝GIにおいて、4角14番手以下から勝利を収めた馬はグランアレグリア、デュランダルとこの馬だけ。前述2頭が次走直線の長いコースでGIを連勝したことから、その価値は計り知れないだろう。東京芝はデビュー戦で4角3番手から上がり3F33秒3での勝利実績あり。私のなかでは展開や馬場云々の次元を超えた馬だと思っている。
2年前(エフフォーリアで2着)と心境の変化は?
「2年前と変わらず、勝ちたいです」
強い思いはあるか?
「勝ちたい一心です」
4度目のダービー騎乗、目標は?
「勝つことです」
横山騎手にとってダービーとは?
「(10秒の沈黙後に)一番勝ちたいレースです」
週中のインタビューで“勝ちたい”を連呼していた横山武史。皐月賞のレース後コメントで「僕は間違いなく1年ずつ成長している」とコメントしていたことから、リベンジに向けて相当な鍛錬を積んできたのだろう。自信の上には奢りがあり、謙遜の下には卑屈がある。今の横山武史は理想的な精神状態だ。
3戦3勝の皐月賞馬→「0」。
前走京成杯組の皐月賞制覇→「0」。
18頭立ての中山芝2000mで4角17番手以下から勝利→「0」。
21世紀以降における数々のデータを覆したソールオリエンスの前走。この馬の前ではデータなど無力なのかもしれない。記憶に新しいところではタイトルホルダーも稀代のデータ・クラッシャーだった。
2023年5月28日、私は以下の記録が歴史に刻まれることを固く信じている。
平成生まれのダービージョッキー→「1」。
もはや言葉はいらない。私は横山武史とソールオリエンスのコンビに本命◎を打ち込む。
相手本線にはスキルヴィングを。
3連勝で挑むGIの舞台。データでは勝ち切れていない前走青葉賞組だが、同馬については評価を改めなくてはならない。芝2000mで2分0秒3の持ち時計がありつつ、2走前は1000m通過60秒0と淀みない流れを経験。青葉賞は近くにいたヒシタイカンがフラフラするようなところがあり、終始外々を回らざるを得ない状況でも悠々と突き抜けた。未勝利戦では馬群を縫うような競馬を経験しつつ、3馬身差の快勝。ソールオリエンスと皐月賞敗戦組との勝負付けが済んだ以上、別路線組から可能性を求めるなら真っ先に浮上する馬だ。
フリームファクシも軽視禁物。
9着の前走皐月賞はレース後コメントを見るより、馬場コンディションがすべてといっても過言ではないだろう。良馬場では【3-1-0-0】連対率100%。その内訳も上がり3F33秒6の未勝利戦、1000m通過60秒5と比較的淀みない流れの1勝クラス、冬の中京芝2000mを1分59秒台で走破したきさらぎ賞とどれも優秀だ。キセキやダンビュライト、リオンリオンなど中距離以上のルーラーシップ産駒の牡馬は前に行ってこそ真価を発揮する。Cコース替わりで積極策なら巻き返しても不思議ではないポテンシャルの持ち主だ。
【東京11R 日本ダービー予想の印】
◎5 ソールオリエンス
〇2 スキルヴィング
▲7 フリームファクシ
☆18 サトノグランツ
△14 ファントムシーフ
△12 タスティエーラ
△17 ドゥラエレーデ
△11 ハーツコンチェルト
△1 ベラジオオペラ
【単勝】5(1点)
【馬連/ながし】5-2,7,18(3点)
【3連複/ながし】5-2,7,18,14,12,17,11,1(28点)
【3連単/フォーメ】5→2,7,18→2,7,18,14,12,17,11,1(21点)
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