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競馬サロン

齋藤翔人

2023/05/27 19:00

【日本ダービー】軸はソールオリエンスで決まり! 対抗には、流行りのローテから番狂わせを狙うあの大穴を指名

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年間で最も盛り上がるダービーウィーク。毎年書いている気がしますが、組まれている重賞のラインナップが本当に絶妙ですよね。

まず、前日におこなわれる葵Sは、一筋縄ではいかない3歳限定の短距離戦。このコラムは金曜日の午後に書いているので結果は分かりませんが、今年も人気順どおりに決着しなかったのではないでしょうか(本命メイショウピースは、どうなったんだろうか……)。

また、ダービー後の12レースにハンデ重賞の目黒記念を組むなんて、もう本当に勘弁してくれよ……。と思いながらも、主催者の目論みどおり、毎年たくさん馬券を買ってしまうのは私だけではないはず。

一方、下半期で最も盛り上がる週といえば、有馬記念ウィーク。こちらも、土曜日に中山大障害と、非根幹距離のスーパーGII・阪神Cが組まれており……、まったく勘弁してほしいものです(苦笑)。

さて、今年のダービーは、現4歳世代がラストクロップのキングカメハメハはもちろん、ディープインパクト産駒も不出走。「新時代のダービー」が到来したといっても、過言ではありません。

2012年以降、ダービー馬を送り出した種牡馬は、たった3頭。前述した2頭とハーツクライだけで、これら3頭のうち、ディープインパクトとキングカメハメハは現役時にダービーを制しており、ハーツクライもキングカメハメハから0秒2差2着と肉薄しました。

「ダービー馬はダービー馬から」という格言はあまりにも有名ですが、直近10年は、ほぼそのとおりの結果になっています。

一方、今年のダービーに産駒を送り出す種牡馬は14頭。そのうち、現役時にダービーを制したのはドゥラメンテだけです。

そのレースで、ドゥラメンテから1馬身3/4+ハナ差及ばなかったのが、タスティエーラの父サトノクラウン。また、同じレースで14着と大敗しながら、後にGIを7勝したキタサンブラックは、今回1番人気が濃厚なソールオリエンスと、こちらも上位人気間違いなしのスキルヴィングを送り込み、自身が叶えられなかった夢と雪辱を託します。

他にも、16年のダービーで、マカヒキにわずかハナ差及ばなかったサトノダイヤモンドや、同世代で、早くから「ダービー候補」と言われながら屈腱炎を発症。出走が叶わなかったシルバーステートの産駒など。14頭の現役時を振り返るだけでも、ドラマが満載。

もちろん、このレースに限ったことではありませんが、競馬=ブラッドスポーツと呼ばれる所以は、ダービーにこそ存在しているといえるのではないしょうか。

果たして、新時代のダービーでは、どんなドラマが繰り広げられるのか??

既に待ちきれませんが、早速、過去5年の好走傾向を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、そこから予想を組み立てます。

(1)乗り替わりの有無
(2)前走人気
(3)前走馬番
(4)前走レースと着順
(5)生産牧場

近年の傾向から重視したい指標は、上記5項目。まずは(1)。乗り替わりの有無別成績です。
毎年、ダービーの直前になると耳にするのが「乗り替わりは勝てない」というジンクス。確かにその通りで、乗り替わり組の成績は[1-0-1-30/32]。川田将雅騎手から福永祐一騎手(現・技術調教師)に乗り替わったシャフリヤールが2021年のダービーを勝利しているものの、これは85年のシリウスシンボリ以来、実に36年ぶりの快挙でした。

ただ、デビューから2戦、同馬に騎乗していたのも福永騎手。いわゆる、テン乗りだったわけではありません。

一方、継続騎乗組を見ると、前走東京競馬場以外でおこなわれた14頭立て以上のレースに出走。なおかつ、前走上がりが5位以内だった馬は[4-4-2-11/21]。勝率19.0%、複勝率47.6%。単勝回収率529%、複勝回収率152%。ややこしい条件ですが、好成績を収めていました。

次は(2)。前走人気について。
前走も上位人気に推されていた馬が強い当レース。前走3番人気以内だったロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒。なおかつ、前走1800mから2200mのレースに出走した馬は[5-4-0-10/19]。勝率26.3%、複勝率47.4%。単勝回収率646%、複勝回収率131%。過去5年の連対馬10頭のうち、9頭がこの指標に該当していました。

続いて、(3)は前走の馬番です。
近年のダービーは、前走、内枠を引いた馬の健闘が目立ちます。具体的には、前走1から7番を引いた馬が今回奇数番を引き、なおかつキャリア4戦以上6戦以内であれば[3-2-4-8/17]。勝率17.6%、複勝率52.9%。単勝回収率629%、複勝回収率386%と、素晴らしい成績でした。

(4)は、前走レースについて。
当然といえば当然ですが、前走皐月賞3着内馬が強いダービー。[2-5-2-6/15]。勝率13.3%、複勝率60.0%。単勝回収率37%、複勝回収率134%。シンプルながら、ダービーで最も重視すべき指標かと思いますが、それでも複勝回収率は大幅にプラスとなります。

そして、最後は(5)。生産牧場について。
「絶対王者」ノーザンファーム生産馬が、強さを発揮するダービー。前走500kg未満で出走した同場生産馬が今回6から18番を引き、なおかつ、母の父がニアークティック系かロイヤルチャージャー系以外の種牡馬であれば[3-0-2-4/9]。勝率33.3%、複勝率55.6%。単勝回収率315%、複勝回収率172%。

こちらも大変ややこしい条件ですが、今回の出走馬では、ノッキングポイントだけが該当します。

以上、5つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎5  ソールオリエンス
○15 ノッキングポイント
▲13 シーズンリッチ
☆17 ドゥラエレーデ
△14 ファントムシーフ
△12 タスティエーラ
△18 サトノグランツ
△10 シャザーン
△11 ハーツコンチェルト
△7  フリームファクシ
△4  トップナイフ
△16 パクスオトマニカ
△9  グリューネグリーン


【買い目】

・馬単マルチ 5=4、7、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18 計24点
・ワイド 5→4、7、9、10、11、12、13、15、16、17、18 計11点
・3連複軸2頭ながし 5、15→4、7、9、10、11、12、13、14、16、17、18 計11点


本命は、単独3項目に該当したソールオリエンス。そして、唯一2項目該当のノッキングポイントを対抗としました。

キャリア2戦で皐月賞を制したソールオリエンス。ただ、前走は重馬場ながら1000m通過が58秒5という猛ペースで、正直、展開面ではやや恵まれた勝利でもありました。

とはいえ、今回はさらに直線が伸びる東京コース。自慢の末脚をさらに活かせそうな舞台で、コーナーを上手く回れない中山から替わることが、マイナスになるとは思えません。二冠達成間違いなしとは言い切れませんが、少なくとも3着を外すことはないと思います。

一方、対抗のノッキングポイント。こちらは2000m以上のレースに出走したことがなく、一気の距離延長で、折り合いがカギになるでしょう。

ただ、母チェッキーノはオークス2着馬で、その父キングカメハメハは、前述したとおりダービー馬。種牡馬としても2頭のダービー馬を送り出しており、折り合うことさえできれば、一発も十分に可能とみます。近年の流行りともいえる毎日杯からのローテーションで、世紀の番狂わせを演じてくれないものでしょうか。

対して、2番人気か3番人気になりそうなスキルヴィング。「2頭出しは人気薄を買え」という格言を全く信じていない私ですが、ノッキングポイントと同じ木村哲也調教師の管理馬でも、こちらは1項目も該当せずノーマークに。なんとも嫌な予感しかしませんが、1番人気濃厚のソールオリエンスが本命なので、せめてここで抗うことにします。

馬券は、ソールオリエンスからの馬単マルチとワイド。さらに、本命、対抗の2頭を軸にした3連複ながしも買います。

また、相手にとった馬で応援しているのは、このコラムで「ダービーも期待」と、何度か書いてきたシーズンリッチ。父ドゥラメンテは、早逝していなければディープインパクトに替わって何度もチャンピオンサイアーになっていたであろう、素晴らしい種牡馬です。ドゥラエレーデにも同様の期待がかかりますが、なんとかビッグタイトルを獲得し、1頭でも多くの後継種牡馬が誕生することを願っています。

それでは、ダービーデイを心ゆくまで楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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