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競馬サロン

田原基成

2023/04/01 18:23

【大阪杯】この馬はシンプルに強い。/中山9R/阪神10R

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【阪神11R 大阪杯】

「競馬とは、もっとも先にゴールする馬を当てるゲームである」

その前提を忘れてしまうと、いろいろ判断を見誤ることとなってしまう。自戒を込めて最初にお伝えしたいことだ。

例えば展開。どれだけ速い馬がいようとも、無茶なペースを刻んだら最後。ゴールまでには後方待機馬の餌食になることだろう。

例えば馬場。どれだけ速い馬がいようとも、内がボコボコでスピードが殺される状況になってしまえば最後。ゴールまでには後方待機馬の餌食になることだろう。

キタサンブラック。
タイトルホルダー。
タップダンスシチー。

逃げ戦法でGIを制した名馬たちが展開・馬場次第であっさり負ける光景を私は何度も見てきた。競馬はシンプルな速さを競うものではない。長年の経験で得た事実だ。

だが、時に人は「事実を超越する瞬間」を望むもの。

私で言うところのジャックドールへの想いだ。

はじめてジャックドールに本命を打ったのは1勝クラスのこと。当時の見解で記していたのは「2枠2番の好枠を活かした先行抜け出しに期待する」。あくまで予想に即した見解だ。

次走浜名湖特別でも当然◎。私が記したのは「少頭数のメンバー相手のここは通過点。ゆくゆくは重賞まで手が届く馬だと思っている」。ジャックドールが私のなかで予想の範疇にとどまらない馬になってきた。

オープンクラス初勝利となった白富士Sは?

見解を振り返ると「東京芝2000mで外枠を引きつつ、逃げる競馬で上がり3F最速をマークの前走は着差以上の強さを感じた一戦。個人的にはここも通過点だと思っている」。勝ち時計1分57秒4はウオッカ、カンパニー、アーモンドアイなど天皇賞・秋勝ち馬のみ上回ることが許された時計。ジャックドールへの想いはとどまることを知らない。

レコード勝ちの金鯱賞を経て迎えた大阪杯。ここでも私の見解に一切のブレはない。

(大阪杯見解ここから)
余談だが、私は自身のYouTubeでこの馬のことを「令和のダイワスカーレット」と称した。スロー逃げなら上がり3F33秒台、ハイペース逃げも問題なし。付け入る隙を与えないレース運びで全12戦連対でターフを去る偉業を成し遂げた名牝だ。

テンよし、中よし、終いよし。

競馬はもっとも先にゴールする馬を当てるゲーム。その前提にあって、芝2000mで2度の1分57秒台を記録したジャックドールのスピードは大きなアドバンテージとなる。心配された天候も道悪にはならない見込み。これなら大丈夫。

金鯱賞と同じタイトルを用いるが、この馬はシンプルに強い。ジャックドールが私の本命だ(見解ここまで)。

その決断に後悔はないが、誤算が生じたのは展開と馬場。改めて当時を振り返ると、2Fめに刻んだラップは10秒3。アフリカンゴールドに突かれたことでペースアップを余儀なくされ、終いの粘りに影響した印象だ。そもそも「2Fめは10秒3」があまりにもパワーワードすぎる。

思い返すこと3週間前。金鯱賞における◎フェーングロッテン時に記したのは「そもそも、中山金杯の2Fめ10秒6はあまりにもパワーワードすぎる」というもの。10秒3はパワーワードどころの騒ぎじゃない。あのラップで逃げ切ることは不可能だ。

加えて馬場コンディション。

馬場発表こそ良馬場だったが、JRA公式のレース動画ではカメラに水滴がついていた。雨が降ったことで速い時計が出るパンパンの良馬場とは言い難く、キックバックによる芝の塊が飛ぶレベル。「稍重に近い良馬場」があの日の馬場コンディションの正解と言えよう。

「2Fめ10秒3」
「稍重に近い良馬場」

レース後コメントでは落鉄もあったとのこと。まるで一生分の不運を使い切ったようなレースでの5着は立派だ。この馬は逃げる競馬ならシンプルに強い。

札幌記念以降は控える競馬を選択しているジャックドール。私が思うに、同レースでの成功体験はマイナスに働いてしまっている印象だ。周りに合わせる競馬なんていらない。そんな駆け引きをしているうちにGIタイトルは遠ざかっていくぞ?

逃げろ、逃げろ、逃げろ。

繰り返すが、この馬はシンプルに強い。ジャックドールが私の本命だ。

相手本線にはスターズオンアースを。

牝馬三冠を目論み参戦した秋華賞は3着。二冠馬が単勝3.0倍と臨戦過程への不安が表れたオッズだったが、スタート直後に挟まれ直線もスムーズとは言い難いなか上がり3F最速の脚で追い込んだ。当時のレースぶりもそうだが、強調したいのはオークスの勝ち時計。同レースを2分23秒台以内で制した馬にはジェンティルドンナ、アーモンドアイ、ラヴズオンリーユーの名前が挙がる。この馬の能力を疑う余地はなし。スムーズな競馬ができれば牡馬を蹴散らす可能性は十分だ。

マリアエレーナも軽視禁物。

前走金鯱賞は逃げたフェーングロッテンが2着に入り、内枠からロスなく先行したアラタが3着。前残り決着で普段より位置取りを下げた挙句、直線で前が塞がりほとんど追うことができなかったのがこの馬だ。強調したいのは4走前の小倉記念。芝2000mで1分57秒4、その前のマーメイドSも1分58秒台で駆け抜けた。小回り適性の高さはメンバー中随一。ハイレベルの天皇賞・秋も1コーナー付近で不利を受けつつ勝ち馬と0秒7差なら悪くなく、ここは確実に押さえたい1頭だ。

さらにはヒシイグアス。

ハーツクライ産駒だが、立ち回りの上手さを活かしたスタイルを確立している馬。それゆえGIでは勝ち切れないケースが目立つものの、香港Cや宝塚記念、昨年の大阪杯と直線の短い内回りコースでは勝ち馬と0秒3差以内に踏みとどまっている。特にタイトルホルダーが圧巻の強さをみせた宝塚記念の2着は立派。叩き2戦目の成績【1-2-0-0】も含め強調材料は多く、ファストフォースのような7歳でのGI制覇のシーンは想定すべきだ。

【阪神11R 大阪杯予想の印】
◎9 ジャックドール
〇11 スターズオンアース
▲2 マリアエレーナ
☆14 ヒシイグアス
△12 キラーアビリティ
△13 ダノンザキッド
△6 ヴェルトライゼンデ
△1 ジェラルディーナ

【単勝】9(1点)
【馬連/ながし】9-11,2,14(3点)
【3連複/ながし】9-11,2,14,12,13,6,1(21点)
【3連単/フォーメ】9→11,2,14→11,2,14,12,13,6,1(18点)


次に、自信の一鞍。

【中山9R 4歳上1勝クラス】

「カフェカルマが1勝クラス?」それが馬柱をパッとみたときに抱いた率直な感想だ。コンシリエーレやヘラルドバローズ、ペイシャエスなどオープン級の馬と互角の勝負を演じてきたというのに……。

復調の兆しは当舞台の2走前4着で証明済み。長期休養明け→間隔を詰めての参戦だった前走は2走ボケで済ませて良い。スムーズなら大楽勝まであると私は信じている。昨日に引き続き、今回も相手は絞る方向で。

【中山9R 4歳上1勝クラス予想の印】
◎2 カフェカルマ
〇13 コブラ
▲11 ブリンディジ

【単勝】2(1点)
【馬連/ながし】2-13,11(2点)
【馬単/ながし】2-13,11(2点)
【ワイド/ながし】2-13,11(2点)


最後に太鼓判レース。

【阪神10R 心斎橋S】

アルナシームを語るうえで忘れられないのが東スポ杯2歳S。本命を打った当時、道中後方から折り合いがつかず先頭に立ったシーンはいまだに覚えている。無論、ムチャクチャな競馬で6着に粘ったことも、その次走、ハイレベルレースの朝日杯FSで4着に好走したことも忘れるはずがない。折り合い面を考えると流れが速くなりやすい阪神芝1400mへの距離短縮ローテは間違いなくプラス。ここは狙いの一手。

【阪神10R 心斎橋S予想の印】
◎5 アルナシーム
〇8 メイショウホシアイ
▲3 スーサンアッシャー
☆1 ボルザコフスキー
△15 ブルーシンフォニー
△4 タイセイシェダル
△2 ケデシュ
△11 ウインアキレウス

【単勝】5(1点)
【馬連/ながし】5-8,3,1(3点)
【3連複/ながし】5-8,3,1,15,4,2,11(21点)
【3連単/フォーメ】5→8,3,1→8,3,1,15,4,2,11(18点)

田原基成のプロフィールはこちら
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