競馬サロン

2023/03/24 17:30
【海外馬券攻略】ドバイ国際競走をデータで斬る!(ドバイワールドC&ドバイGS編)

この記事ではJRAによる海外馬券販売が行われる4競走のうち、ダートのドバイワールドC及びドバイゴールデンシャヒーン(ドバイGS)についてデータ面からのポイントをご紹介します。
■ドバイワールドC(GI、ダ2000m)
発走時刻:3月26日午前1時35分(日本時間)
※メイダンのダートで開催された近7回を対象として分析する。
(1)ゲート番別成績
1-4番【1.2.2.21】
勝率3.8%、連対率11.5%、複勝率19.2%
5-8番【2.3.2.20】
勝率7.4%、連対率18.5%、複勝率25.9%
9番より外【4.2.3.14】
勝率17.4%、複勝率26.1%、複勝率39.1%
比較的外枠が優勢な傾向にある。キックバックが激しいと言われるメイダンのダートなので、内枠でそれを浴び続けると前進気勢に影響してくるのかもしれない。また、コーナーにバンクがついていることもあり、外枠でもコーナリングがしやすいことがこの傾向を後押ししている可能性も考えられる。
1-4番ゲートから勝ち切ったのは2015年のプリンスビショップ(1番ゲート)だが、この時は9頭立ての少頭数だった。馬が少ない分キックバックの量も少なかったと考えられるため、それが好走に繋がったのだろう。翻って今年は15頭立ての想定。外から考えるのがベターか。
ちなみに“大外枠”というくくりで見ると、2019年のサンダースノーが大外12番ゲートから勝利した事例がある。序盤の運び方がカギにはなるがパンサラッサが引いた枠でもチャンスはあるだろう。
(2)年齢別成績
4歳【3.6.1.15】
勝率12.0%、連対率36.0%、複勝率40.0%
5歳【3.0.2.20】
勝率12.0%、連対率12.0%、複勝率20.0%
6歳【0.1.3.12】
勝率0.0%、連対率6.3%、複勝率25.0%
7歳以上【1.0.1.11】
勝率7.7%、連対率7.7%、複勝率15.4%
中心になるのは4歳馬。過去7年、少なくとも1頭は4歳馬が3着以内に入っている。今年ドバイWCに挑む4歳馬はクラウンプライド、ジオグリフ、ベンドゥーグ、スーパーコリントの4頭。データからは拾っておきたいところだ。
5歳馬以上はそれほど大きな差はないが、勝ち切るとすれば5歳馬に期待。6歳以上は相手までと言った感も。しかしながら今年の出走馬にはパンサラッサを筆頭に6歳の有力馬が多い。これをどう判断するかがポイントになりそうだ。
(3)調教国別成績
対象の7回について勝ち馬の調教国を調べると、米国調教馬が4勝、地元UAE調教馬が3勝で星を分け合う格好に。ダート大国の意地が勝るかそれとも地の利が勝るかといったところか。
その他の地域で調教された馬は今のところ2着止まり。その中には2021年の日本馬チュウワウィザードによる2着も含まれる。今年は日本馬が大挙して出走。久々のドバイワールドC勝利なるか。
(4)ローテーション別成績
近7回で3着以内になった21頭はいずれも年明けに最低1回はレースを使っていた。2012-2014年は3年連続で年明け初戦の馬が3着以内に好走していたことを考えると、2015年以降、サーフェスがオールウェザーからダートに替わったことで傾向に変化が生じているのかもしれない。
また近年の主流は年明け2戦目としてドバイワールドCに参戦するパターン。近3回はこのローテーションを選んだ馬が1-3着を独占した。
今年の出走馬のうち、ドバイワールドCが年明け2戦目になるのはカフェファラオ、カントリーグラマー、ジオグリフ、ジュンライトボルト、パンサラッサ、ウシュバテソーロ、テーオーケインズ、クラウンプライドの8頭。
米国調教馬が強いレースの傾向を加味すると、前回王者のカントリーグラマーはやはり注目すべき存在と言えよう。
地元の有力ステップレースは3月頭の“スーパーサタデー”で実施されるアル・マクトゥームチャレンジラウンド3ということになるが、このレースを制した馬が同年のドバイWCを制した例は2006年のエレクトロキューショニストまで遡る必要がある。3着以内に範囲を広げても、オールウェザー時代の2012年カッポーニ(2着)が最後。
今年の同レースを制したサルートザソルジャーはこの苦しいデータを跳ね返せるか。
逆にチャレンジラウンド3組では敗れた馬の方が馬券に絡むことが多く、近5回に限定しても2016年2着のムブタヒージ、2018年、2019年連覇のサンダースノー、2019年2着グロンコウスキーが本番で3着以内に好走している。
今年はチャレンジラウンド3で2着だったベンドゥーグがこれに該当する。
(5)血統別成績

ダート競馬の頂上決戦だけあって、ミスタープロスペクター系、デピュティミニスター系、エーピーインディ系といった米国の主流血統が上位を占めることが多い。
日本の主流血統であるサンデーサイレンス系は結果が出ておらず、近7回で馬券圏内はゼロ。同系のウシュバテソーロ、クラウンプライドにとっては少々気になるデータと言える。
■ドバイゴールデンシャヒーン(GI、ダ1200m)
発走時刻:3月25日午後11時25分(日本時間)
※メイダンのダートで開催された近7回を対象として分析する。
(1)ゲート番別成績
1-4番【2.3.3.20】
勝率7.1%、連対率17.9%、複勝率28.6%
5-8番【3.1.1.22】
勝率11.1%、連対率14.8%、複勝率18.5%
9番より外【2.3.3.17】
勝率8.0%、連対率20.0%、複勝率32.0%
中枠は勝率こそ高いのだが、連対率・複勝率だと劣勢。外寄り枠の複勝率が3割を超えているのは、ドバイWCでも触れたようなメイダン特有のキックバックが影響している可能性が考えられる。
大外枠でも一昨年のゼンダンのように思い切って行き切れば残り目は十分だ。
(2)年齢別成績
3歳【0.0.0.1】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%
4歳【1.2.1.10】
勝率7.1%、連対率21.4%、複勝率28.6%
5歳【2.2.0.16】
勝率10.0%、連対率20.0%、複勝率20.0%
6歳【1.2.4.14】
勝率4.8%、連対率14.3%、複勝率33.3%
7歳以上【3.1.2.20】
勝率11.5%、連対率15.4%、複勝率23.1%
各年代からバランスよく好走馬が出現。ワールドCのような偏りは存在しないと言える。昨年も8歳馬のスイッツァランドが優勝し高配当を演出した。特段年齢を気にする必要はないだろう。その他のファクターを重視すべし。
(3)調教国別成績
オールウェザーで開催されていた時期はシンガポール(ロケットマン)、バーレーン(クリプトンファクター)、香港(スターリングシティ)と様々な調教国の馬が勝利を収めていたが、再びダートに戻った2015年以降は米国調教馬が5勝を挙げる。さすがダート競馬の総本山といったところ。
これに続くのが地元UAE調教馬で2勝。日本馬は2着まで。あと一歩のところまでは来ているのだがそこから先が高い壁となっている。
ちなみに2015年以降、米国調教馬が3着以内に1頭も入らなかった年はない。今年はリヤドダートスプリント2着のガナイトを筆頭に5頭が参戦するが全くのノーマークというわけにはいかないだろう。逆に上位を独占する可能性も十分だ。
(4)ローテーション別成績
近年はサウジアラビア経由のローテーションを選ぶ馬も増えたが、特筆するほど好相性のローテというのは存在しない。昨年を例にとっても、1着馬はリヤドダートスプリント(GIII)6着、2着馬はフェブラリーS(GI)6着、3着馬はマリブS(GI)7着とバラバラのローテーションだった。
ちなみに前走条件戦でも好走例は多いため、出馬表の前走欄に「条件戦」と書いてあっても気にする必要はない。特にこのパターンは米国馬で多く、2017年の勝ち馬マインドユアビスケッツは条件戦2着から本番をモノにしている。今年の出走馬だとシーズィーロケットがこのパターンだ。
ちなみに近7年、このレースを制した米国調教馬はいずれも前走で連対していたことが特徴として挙げられる。
今年の出走馬だとシーズィーロケット(条件戦2着)、ガナイト(リヤドダートスプリント2着)、ホプキンズ(パロスヴァーディスS1着)、シベリウス(ペリカンS1着)が条件に該当する。
一方で前走で3着以下だった米国調教馬は本番でも3着までという傾向に。データからは前走5着のスーパーオチョはアタマは厳しく3着までか?
“スーパーサタデー”に開催される地元のステップレースがGIIIのマハブアルシマール。このレースの勝ち馬はドバイGSで【1.0.2.4】で勝率14.2%、複勝率42.9%。同条件のステップレースとあって、本番でも好走した馬が複数存在する。今年のマハブアルシマール勝ち馬サウンドマネーにも一定の注意を払いたい。
Tips:リピート好走に注意
この時期にダート短距離の高額GIレースが少ないこともあって、世界中に散らばるこの路線の有力馬が目標にするドバイGS。そのため実力馬が複数年に渡って参戦することも多く、結果としてリピート好走が目立つ結果となっている。
・エックスワイジェット
(16年2着、18年2着、19年1着)
・モラウィジ
(16年3着、17年3着)
・マインドユアビスケッツ
(17年1着、18年1着)
・レッドルゼル
(21年2着、22年2着)
今年の出走馬のうち、過去のドバイGSで好走歴があるのはスイッツァランド、レッドルゼルの2頭。過去の傾向を鑑みるとマークが必要になりそうだ。
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